クラッチテストも終盤に入りました・・・。
これまでの試用テストにおいて不具合の発生は全く無く、一流エンジニアの設計による製品なので安心してテストを継続しています。
当初は、製品開発の一環のため「多少の問題が出ることもあるかな・・・?」とちょっと心配することもありましたが、少し拍子抜けするぐらいで、ひと安心すると共にその技術力には脱帽です。
先日のBSタイヤテストの際、取材でGT-R(R34・R33)・S2000・ランエボといった有名ショップのワークスカーも来ていたのですが、当然の如くどのクルマからも私と全く同じクラッチの音が・・・。
「これクラッチも入っているんですか?」と聞かれましたが、詳細を話すと同じクラッチメーカーでした・・・(笑)
「音」とは、マルチプレートスポーツクラッチ特有のクラッチを踏んだ際に発生する通称''シャラ音''と、アイドリング時にトランスミッションから聞こえる通称''ガラ音''のこと・・・。
品質・性能上に問題は特に無く、スポーツ性に特化した仕様のクラッチではごく当たり前の音です。
''シャラ音''は、「ボスドライブ方式」のクラッチシステムで発生しますが、もし音を発生させないようにするのであれば、純正マルチプレートクラッチで採用されている「ストラップドライブ方式」が不可欠になります。
しかし、この方式をF355に採用するとクラッチ重量増によるレスポンス悪化と高踏力がデメリットになるので、国内外を含めた各クラッチメーカーがレース用・スポーツ用として採用している「ボスドライブ方式」になっています。
ちなみに、クラッチ踏力については、ノーマルの数値が「9」・challenge用が「15」とすると、今回のクラッチはノーマル寄りの「11」です。
通常、マルチプレートクラッチというとF40のような重いクラッチ踏力が連想されますが、サーキットの往復を自走することも考え、軽い踏力とパワーアップ&サーキット走行に必要な圧着を前提としてディスク摩材・ディスク枚数・カバー圧着力が緻密に検討・設計されています。
また、その性能は実に快適で、当然クラッチが繋がる瞬間のジャダーも皆無です。
それにしても、素早いシフトアップ時の''引っ掛からない''フィーリングやシフトダウン時のアクセルレスポンスは、いかにもスポーツクラッチであり、その感触は抜群・・・。
F1マチックでは味わえないマニュアルミッションならではの感触を今まで以上に愉しむのであれば、最良なパーツの一つかと思います。
発売については、もう少しで案内があるのではないでしょうか?!
「○○ーが欲しい・・・」シリーズの前章段階である「クラッチが欲しい・・・」「冷却が欲しい・・・」シリーズもいよいよ佳境に入りました。
Posted at 2009/11/30 23:43:23 | |
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Clutch | 日記