トンネルを抜けるとそこは冬だった・・・と言う小説を思い出す。峠を越えると・・・そこは麗らかな秋だった。漆黒の空を切り裂いて冷たい濃霧を抜ける。天は我にあり・・・The Sunrise。色づいた柿の実が、天の使徒”の様に虹彩を放つ。南西の空に那須連山が厳かにその姿を現すと神々の光臨を告げるファンファーレはB6が奏でる。天上からはJohn Lennon の Starting Over。 プラチナ、ルビー、オニキスの弾丸”が高原に踊る。路面の食いつきを軽いローリングで確かめた後・・・重力に逆らわずにアクセルを沈め巡航速度をわずかに上げて今日の主演&プロデューサーにもモーニングコール。集合地点にはすでにブラックガル対レッドキングの競演。続々と集まる鮮やかに手入れされた駿馬駿馬の群れは青空を流れる白い雲より駿足だ!願ってもない気温のなか、群れは鬣(たてがみ)を風にあずける。道の駅久慈だいご”で様々な人々の視線も心地良い。熱い血を滾らすNR-Aが小気味良く群れを加速させる。トンネルを抜け、木々の森をひた走り、視界には太平洋。祝福された駿馬の群れは紺碧のグラデーションに踊る。ミシュランの三ツ星店を笑い飛ばしたくなるほどの海の幸に青の絶景”が相まって誰もが歓喜につつまれた。満ちたりた笑顔と美しき駿馬たちよ・・・always。人生には、「時が経っても忘れえぬ日」がある・・・きっと・・・ぎんがめ”号の操舵感とともに。