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2023年10月14日

トヨタ博物館企画展 トランスポーターズ 日本の輸送を支え続けているモビリティ

トヨタ博物館企画展 トランスポーターズ 日本の輸送を支え続けているモビリティ トヨタ博物館新館で2023年4月28日から7月17日の間開催されていた企画展の「トランスポーターズ 日本の輸送を支え続けているモビリティ」の様子です。トヨタ車を中心に歴代多数の商用車が展示されました。

まずは新館2階に展示された展示車両からです。こちらはマツダT1500 TUB81型 (1965年)。

展示されているT1500は荷台後部分しかアオリが開かない標準型(一方開)となっていますが、三方開車も存在しています。

トヨタ ダイナ RK170型 (1967年)。トヨタダイナとしては2代目にあたるモデルで、あまり現存する車両も無いのではないかと思います。

車両前に置かれた説明板にも記載されていますが、当初はガソリンエンジンのみの設定でしたが、いすゞ初代エルフのディーゼル車に対抗して、1964年3月にディーゼルエンジンのJK170型ディーゼルエンジンが追加されました。

トヨペット トラック SG型 (1953年)。こちらのトラックは「SB型」の後継車種として1952年2月にモデルチェンジで登場したトラックです。

今回の企画展で展示されているSG型トラックはトヨタ博物館のリニューアル前の新館2階に展示されていた車両だと思われます。

ダットサン 1000トラック G222型 (1960年)。ダットサントラックの4代目にあたるモデルです。

こちらの車両はどこかで見覚えがあるな?と思いましたが、荷台鳥居部の上に設置されたクッションから、閉館したトヨタMEGA WEBにてサーフボードを載せて展示されていた車両だと思われます。

トヨペット スタウト RK35型 (1959年)。スタウトの中でも初代にあたるモデルで、キャビンはトヨペットマスターのものを流用しています。

荷台部分に「農業(消された部分)」とあるので、元々はどこかの農業高校等で使われていた車両なのかもしれません。

トヨタ ブリスカ GY10型 (1968年)。元々は日野自動車で販売されていた日野2代目ブリスカとして販売されていましたが、1967年5月に日野自動車からトヨタ自動車販売に販売権が譲渡されて販売されました。

1968年3月に生産終了し、ブリスカの後継車種はトヨタハイラックスとなっています。トヨタブリスカは一年足らずで生産終了しているので、展示車のこちらはかなり貴重な現存車両だと思われます。

トヨタ トラック BM型 (1950年)。BM型トラックは戦時型設計のKC型を改良して1947年3月から生産開始された戦後型トラックで、こちらの展示車両は代用燃料車に改造されております。

荷台アオリ部にはトヨタ博物館の表記がされていますが、普段は産業技術記念館にて展示されている車両のようです。しかし、トヨタ博物館のリニューアル前には新館2階にて展示されていました。

荷台中央部にあるシルバーのタンクのようなものが薪ガス発生装置です、この装置は戦中、戦後のガソリン不足のなか、物流を止めないために薪を不完全燃焼させ、ガスを発生させエンジンに送って燃焼させる装置です。

トヨタ BUV タマラオ KF10型 (1977年)。こちらの車両は発展途上国向けの汎用車として、BUV(ベーシック・ユーティリティ・ビークル)の中でもフィリピン向けに1976年12月から生産されている多目的車です。

殆どが平面で構成されたボディが特徴的で、展示車の荷台部分は人が乗れるように座席が設けられています。

運転席は鉄板剥き出しのインパネとなっており、簡易的な作りとなっています。メーター横にある銘板シールには機械番号と出荷年月1977年6月という表記があり、その下にはトヨタ博物館が記載したのか、アジアカーと書かれています。

ベンチシートの下には燃料タンクが設けられており、給油口は運転席側後部にあります。この車両は現地を走った車ではなく、何らかの理由で製造後に日本に持ち込まれた車両なのかもしれません。

スズキ スズライト SL型 (1957年)。スズライトは鈴木自動車工業が1955年に初めて生産した市販4輪自動車で、展示車は360ccの軽ライトバンのSLです。

今回の企画展では唯一のスズキ車の展示車両です。ライトバンのSL型の他に2ドアセダンのSF型も生産されていました。

トヨペット マスターライン ライトバン RR17型 (1956年)。トヨペット初代マスターラインはトヨペットマスターをライトバンもしくは、ピックアップトラックで、展示されている車両はライトバンです。

先述のスタウトと同じデザインのキャビンとなっており、後部ドアは観音式の扉となっています。

水野式自動三輪車(1937年)。今回の展示車の中でも最も古い展示車両で、この車両は株式会社水野鉄工所は昭和初期のピーク時に年間362台を生産し、16社中9位をシェアした時のモデルです。

ホンダ T360H AK250型 (1965年)。T360は本田技研工業が1963年8月から生産している軽貨物車で、本田技研初の四輪車でもあります。

アクティトラックでもそうでしたが、エンジンがフロントシート下に収められており、MRレイアウトの軽トラックとなっています。

トヨタ デリボーイ T-KXC10V型 (1991年)。今回の企画展の中でも最も嬉しい展示の1台で、今でもマニアに人気の高いウォークスルーバンです。

トヨタデリボーイは1989年7月から生産されており、助手席側にはスライドドアとなっていますが、残念ながら展示場所の都合で見ることはできませんでした。

後部扉は観音式扉となっており、扉部には車名ステッカーが貼られています。

運転席。映画「交渉人 真下正義」で犯人が乗る車がカエル急便から盗んだとされるデリボーイベースの黒い配送車で、爆発シーン(炎上シーン)でも解体車と思われる白いデリボーイが使用されています。

デリボーイの前にはいすゞエルフハイルーフのカタログとトヨペットルートバンのカタログが展示されていました。

新館1階には今回の企画展に合わせた貨物車が2台展示が行われました。こちらはマツダ三輪トラックCTA型で以前も別の企画展で展示されました。

こちらはトヨペットトヨエース SKB型。初代のトヨエースで、トヨタ博物館では普段バックヤードに保管されている車両です。

同じく新館1階には今回の企画展とは関係ないと思われますが、デロリアン DMC12が展示されていました。片側のドアを開けた状態で展示されており、車内を見ることができました。

運転席。トヨタ博物館とメガウェブで2台のDMC-12を保有していますが、こちらは普段トヨタ博物館のバックヤードにて保管されている車両です。
動画も撮影しています

【参考文献】
株式会社水野鉄工所 会社紹介(水野式自動三輪車)

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Posted at 2023/10/14 20:44:43

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