わかる人には「ああ、あれの修理がしたいんだな。」と、お分かりかもしれませんが、わからない人には「なぜ今Windows7? しかも32bit?」という内容かと思います。
どうしても必要になったのです。Windows7 32bitが動作するPCが。
64bitじゃダメですし、10じゃダメらしいんですよ。
(署名なしドライバをインストールできるようにすればWindows10 32bitでも動作するという話もチラホラ)
私のコーディング用PC DELL Latitude 7390はWindows11にいつでも移行できるように、Intel Core 第8世代のCore i5 8235Uが搭載されており、Windows7のインストールサポートが終了している機種です。Windows7は第6世代までなんですね。
これはWindows7のインストールディスクにUSB3.0ドライバが入っていないことが最大の原因なのですが、第6世代もUSB3.0なので、インストールディスクにUSB3.0ドライバを入れるユーティリティなんてのがあるのです。しかし、それを以てしても、Latitude 7390は、インストールの序盤でBSODとなり、0x000000A5エラーを吐いて終了します。ACPIエラーということで、これを修正するにはinstall.wimファイルを分解し、その中に入っているacpi.sysをバイナリエディタで修正し、install.wimに入れなおす、という手順を踏むとか踏まないとか。
難しそうなので、先月弟にあげた古いPC、
レサンセLNB-7HP-P3534-SPを送り返してもらうことにしました。
この弟にあげたPCは、弟の嫁さんのMINIの診断をするために、Windows10 64bitと、日本語化したISTAだけがインストールされていました。
そして、レサンセLNB-7HP-P3534-SP用Windows7インストールディスク(DVD)は幸いなことに渡し忘れて、私の手元にありました。
このインストールディスクはWindows7 SP1 Home Premiumの64bitと32bitのセレクタブルインストールになっています。
作業が終わったらまたMINIの診断PCとして活用すべく、今の環境は残しておきたいので、手元で余っているSSDに入れ替えて、32bitで再インストール。
ここまでは簡単なんです。動作保障環境なので。
でもですよ、作業途中でネットにつないで確認したり、ファイルをダウンロードしたりしたいじゃないですか! なので、Chromeをインストールするところまで持っていきます。
※当然一般的な話ですが、サポート終了OSは脆弱性があっても改修されていないため、セキュリティ的に危険です。
ブラウザとしては懐かしのIE9が搭載されています。
しかし、ほとんどのサイトにアクセスできません。
FMVのサイトからお借りしましたが、こんな表示になります。
Googleくらいしか表示できません。
これは、ほとんどのサイトがSSLになったものの、現在一般的に使われているTLS1.3をIE9がサポートしていないことにあります。(TLS1.2以下は脆弱性があることが知られています。)
そこで、ますはWindows Updateです。
しかし、OS自体がTLS1.3をサポートしていないため、オンラインでのWindows Updateはできません。
そこで、Windows10/11が動作しているPC(DELL Latitude 7390)で、[WSUS Offline Update 11.9.1」を使って、Windows7 32bitのアップデートファイルを一気に集め、それをWin7マシンに送り込み、一気にアップデート、ついでにChromeもインストールしてしまいます。
やり方は
ほぼここに書いてる通りです。
WSUSのサイトに行き、右の「12.03.2020 Version 11.9.1 ESR released. See Download area.」をクリックします。
その後、「12.03.2020 Version 11.9.1 (Hashes, AV check)」をダウンロードし、適当なフォルダに解凍します。
解凍したら、「UpdateGenerator.exe」を起動します。
初期画面はWindowsタブになっていますが、これは10/11用だそうなので、Legacy Windowsに移動します。
デフォルトではこうなっています。
Windows7 32bit(x86)のアップデートが欲しいので、「Windows7 / Server 2008 R2 (w61 / w41-x64」の中にある「x86 Global (multilingual update)」にチェックを入れます。
後のオプションはそのままでよさそうです。
(時間がない!ダウンロードしたものを信じるから、検査なんかしなくていい! という方は「Verify downloaded updates」のチェックを外すとちょっとだけ早くなります。)
Startを押すと、コマンドプロンプト画面が出て、次々とダウンロードが始まります。
終了のダイアログが出たら、OKを押して、WSUS Offline Update自体もExitを押して終了させます。
そして、WSUSのフォルダを見ると、「client」というフォルダが増えています。
このclientフォルダを丸ごとWindows7 PCに持っていきます。
(USBで持っていく、LANでネットワーク共有から持っていく、どちらでもOK)
Windows7のPCでネットワークを切断して、clientフォルダ内にある「UpdateInstaller.exe」を起動します。
そこで、Installationでは、チェック入れれるものは、「Install Microsoft Silverlight」と「Install Microsoft Security Essential」以外にチェックを入れます。
(ま、上記2つはダウンロードしていないとチェックは入れられないです。)
Controlでは、「Automatic reboot and recall」にチェックを入れておくと、インストール途中で再起動が要求されたときに、自動的に再起動して、起動後に自動的に続きのアップデートを進めてくれます。
全てのアップデート終了後、ネットワークに接続すると、Windows Updateが正常に情報を集めてくれると思います。
大量のWindows Updateの実行候補が表示されたので、WSUSを使ってもなお、Windows Updateが残っているということでしょうか?
続いて、IE11をダウンロードします。
おそらく、Windows10/11のPCからダウンロードすると良いでしょう。
ダウンロードするファイルは「IE11-Windows6.1-x86-ja-jp.exe」です。
(たぶん、
ここからダウンロードするのだと思います。)
IE11-Windows6.1-x86-ja-jp.exeは、WSUSを適用する前は実行できませんでしたが、WSUS適用後は実行できるようになり、IE11がインストールできます。
そして、インストール後になぜかEdgeになりました。
いつ何をしてEdgeにバージョンアップされたのかわかりません。
またWindows7 32bitにインストールできる最新のChormeは「Google_Chrome_(32bit)_v109.0.5414.120.exe」なんですが、これもどこから拾ってきたのやら...。
こうしてネットでブラウジングできるWindows7 32bit PCが完成しました。