
MacanGTSがうちにきてもうすぐ1年だ。
もう15,000kmも走ってしまった。今冬は雪に恵まれて信州の小屋通いが加速したこともあるが、なにしろ運転が楽しくて週末の度にドライブしたくなって距離が延びてしまった。
15,000kmのほとんどは信州への高速走行だ。仕事を終えた金曜の夜、スポーツカーにしては広大な荷室に食材や遊び道具を積込む。ガレージのシャッターを開けてエンジンをかける。「バゴンッ!!」というコールドスタートサウンドは大好きだが、静かな夜の住宅地では大分気が引ける。2軒向こうのご近所さんに「マカンめちゃくちゃいい音してますね」と言われたことがある。やっぱりそこまで聞こえてるよね.. (-_-;)
騒がしいのはスタートから20秒くらいで、ガレージから出すころには「ボッボッボッ」と落ち着くが、ちょっと深夜には出かけられない。
なるべく静かに住宅地をぬけ幹線道路に入る。スポーツエグゾーストのスイッチを押して高速料金所のゲートをくぐる。アクセルを踏みつけV6の回転を上げる。快音と共に背中がシートに押し付けられ、PDKが「バシュン!バシュン」と変速する。車速が上がるにつれ車体が路面に吸い付き安定していく。ちょっと言えない速度まで上がっちゃっても全く不安なくMacanは飛んでいく。
高速コーナーに突っこむ。ますます路面にへばりつきながらMacanは曲がっていく。車からは圧倒的な剛性感が、タイヤからは絶大なグリップ感が伝わってくる。ロールもしないのでまだまだ踏めるぞと車に言われているかのようだ。
高速を降りてワインディングを駆け上がる。コーナー手前で「バボッバボッ」とせき込みながらブレーキング。ステリング操作に素直に反応して望んだとおりにMacanが向きを変える。アクセルを踏み込む。咆哮と共にリアタイヤを蹴りだすトルクがお尻に伝わってくる。SUVとは次元の違うタイトなコーナリング。
こんなに大きなボディなのになんなんだ?
オレこんなに運転うまかったっけ?
ほんとこれはスポーツカーの楽しさ。
ファーストドライブから高速やワインディングは最高だったが、うちの周りのような細街路は走りずらかった。PDKが1速を選びたがりトルクがありあまって、タイヤも太いのでギクシャクするし、ステアリング操作時にクリープで車が飛び出すような挙動もあった。
交通量の多い都内の幹線道路も飛び出したがる荒馬をなだめながら走るようで疲れる感じだった。MacanTURBOを試乗したこともあるが、TURBOはもっとゆったり乗れた。GTSはTURBOより排気量が小さい分ギチギチに締め上げられた筋肉質な車だ。
だが、慣れてくると低速で持て余す感じは気にならなくなった。少しでも前が空けば右足の動きに秒で車が反応して気持ちよく加速するし、青信号の交差点を減速無しでスッと曲がるだけでも気持ちいい。慣れるにつれ車重を全く感じさせない軽快さが前面に出るようになり街乗りもスポーツになった。
今では50km/h以上出す場面のないような最寄りのスーパーまでのチョイ乗りもとても楽しい。もはや舗装のギャップですらしっとりとしたエアサスの動きとガッチリとした車の剛性を感じる為のアトラクションだ。
東京で過ごすなんでもない週末も少しでもこの車に乗ればリフレッシュできる。
PORSCHEってこういうことだったんだ!
やっと少し分かった気がする。
こうなると911はもちろんもっと軽いBoxsterも気になってくるが、そっちの沼も延々と深そうだ。
うちは荷物多いからこの車のバランスがベストということに今のところはしておこう。
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2022/06/14 17:36:48