
「くるま」とは全く関係ありませんが・・・
去る2月13日に市川崑監督が亡くなられました。
享年92歳。
日本の映画界や映像世界に多大な影響を与えた方でした(「新世紀エヴァンゲリオン」でも有名ですよね)。
日本の風景や女性の撮り方がとてもとても綺麗でした。
「ビルマの竪琴」「東京オリンピック」「鍵」「木枯らし紋次郎」等々が代表作として取り上げられておりますが、
自分自身では「金田一耕助シリーズ」が本当に大好きでした。
「犬神家の一族」:30年ぶりにリメークするなど邦画推理作品の金字塔。
「悪魔の手毬唄」:私的に一番好きな作品。とにかく悲しい・・・
「獄門島」:犯人を変えた実験的な作品。本当はこれでシリーズ終了のつもりだった。
「女王蜂」:いままでの犯人役を一同に集め、豪華絢爛。沖雅也が元気!
「病院坂の首縊りの家」:金田一耕助最後の事件。全体的に静かで物悲しい雰囲気。
「八つ墓村」:金田一役が豊川悦司で上記作品群とは一線を画す。監督がどうしても映像化したかった作品。
横溝正史先生の原作を忠実に映像化したのは1976年の「犬神家の一族」からではなかったでしょうか?
それ以降の金田一耕助の映像化のベンチマークとなっていると思います。
おどろおどろしい殺人が印象に残りますが、
このシリーズは殺人事件を通した人間ドラマ(あくまで殺人は副産物として発生してしまった・・・)だと思って観ていました。
いずれの作品も犯人やその周りの方の悲劇物語だと。
「悪魔の手毬唄」なんて、なんと悲劇的な結末でしょう…
市川崑監督以上に影響力のある日本人監督はしばらくは現れないでしょう。
私は人に言えるほど映画を観る方ではないのですが、
映像が斬新で大変印象的に残っています。
また90を過ぎてまでも映画を撮りつづける精神力はすごいの一言です。
遺作となった「犬神家の一族」のリメーク版なんてある意味、奇跡的な作品だと思います。
心からご冥福をお祈りします。
Posted at 2008/02/17 16:39:22 | |
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