
オーケストラによる音源とのことだが、音量は並みのアルバムと同じで、一般的なクラシックのように音量を上げる必要はない。ファイナルファンタジーやサガなど、他のゲーム音楽とほぼ同様の音量レベル。オクトパストラベラーはスクウェア・エニックスのゲームだし、スクウェア成分の強いゲームなのでドラクエではなく上記2タイトルを挙げてみた。体験版をやる限り、FF5とロマサガ1&2の成分もあったし。
オーケストラ演奏とはいっても全体的に音場の出方はこれまた並みのオーケストラのような出方とは違って、比較すると前方に定位する。
よって、音の響きは奥から前に響くのではなく、前からの直接音が後ろに響く音を込みで聴くような聴こえ方となる。なんというか、例に漏れず、ゲーム音楽らしい鳴り方で良いね。
以下、気になった所を特筆していく。
腰の座った安定感のある音質。低音弦のゴリっとした感触もある。ここで、ああ、このアルバムは安心して聴けるなと思った。
(Disc1-3)
使われている楽器の音のせいだと思うがワイルドアームズ感。ただ、当然なるけ節ではない。それに付け加え、なんか聴いたことあるなと思ったら体験版でやったトレサのテーマ曲だった(汗)
(Disc1-4)
サックスの音が柔らかく芯のある音。
追記:聴き終わって感想をまとめたあとにライナーノーツを読んだら、薬師アーフェンというキャラクターの優しさを表すためにサックスを起用したそうだ。音でそれを感じ取れたから、作曲者の目論見は成功していると言えよう。
(Disc1-7)
体験版をやってるときはシステムを理解するのに意識が行っていて、白状するとあまり聴けてなかったが、なかなか展開甲斐がある作り。
(Disc2-11)
ベース、いいねェ(笑)
(Disc2-14)
Disc3からの印象はそれまでよりドラマチックになる。ゲーム本編をやってないから憶測になるけど、恐らく『バトル2』が聴けるようになる頃にはストーリーも中盤に入ってるんじゃないかな。
陰影がたっぷりで良い。この辺が私には心地良い。タイトルは『絶望』。
(Disc3-9)
オクトパストラベラーで1番有名な曲。
(Disc3-10)
雰囲気はまるで異なるが『絶望』と並んで良い曲。こう思えるトラックが多いから「ドラマチック」なんて言い方をしたのかもしれない。
(Disc3-12、14、15)
Disc4になってまた雰囲気が変わったように思える。ステレオ音場を緻密に埋める音作りがしてあるような。
タイトル『○○のために』シリーズでは最後のシンバルの音の消え入りの余韻が美しい。
(Disc4-5など)
アレンジがされているがメロディーの使い回しが少ないこの作品だとより効果的だ。
(Disc4-13)
最後の音の消え入りは音場奥深く響いていく。
(Disc4-18)
まとめ。
総じてバトル曲は添付画像で例えると、プリムロゼの赤色のような煌めきがある。サントラだからバトル曲は1回ずつになるが、ゲームをやっていればラストバトル曲以外は耳タコの頻度で聴くことになる。つまり、街やフィールドやダンジョンの曲の多さと比べると全体的な「上品な旋律」とは対比が取れ、一辺倒ではなく「上品な旋律と躍動感」の印象となるはずだ。
一般的にコンピューターRPGはゲーム性で言えば、バトル(またはバトルシステム)が「華」だ。次にキャラクター(またはプレイヤー)が織り成す物語り。バトルをクリアしていくプレイヤーへの報酬が魅力的な物語りの続きとなる。物語りを進めると小出しにしていたバトルシステムが新たに開放されていくものもある。バトルシステムが物語りに密接に関わるものは隙のない素晴らしいものだ……という持論はさておき。
それらを彩るために演出や音楽がある。
このサントラはその一端である音楽を存分に担っていることだろう。
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Posted at
2021/05/14 11:36:33