アキュフェーズにセットして聴くやつが果たしてどれくらいいるというのか(笑)
オジーのヴォーカル音像定位が拡散してるような、センターにあるような、どちらかと言えばセンターと言いつつ右寄りに定位するような、アルバムタイトルに託つけて言うならば精神分裂してるようなヴォーカル定位が特徴だ。ただ、これはプロデューサー(アンドリュー・ワット)が同じ前作「オーディナリーマン」ではこんなことは感じなかったし、楽器の定位自体はしっかりセンターなものはセンターだったりするので、わざと散らせているんだと受け取った。
RC300hでも聴いたが運転席(右ハンドル)の都合上、かなり右寄りで声が聴こえる。これはYouTube音源だからそうだったのではなく、CDでもそうだったので仕様であることが判明した。
個人的に最も気になっていたのは、パールジャムのマイク・マクレディの曲。なんと2曲目に配されていて責任重大である。つまりはそれだけイケてる曲だということだ。はっきり言ってマイク・マクレディとどんな繋がりがあったのか不明だったが、どうもプロデューサーが引っ張ってきたらしく、それを快諾してくれたオジーに感謝を述べたい。パールジャムの20%とオジーが混ざるなんて今後ないだろうから。(エディ・ヴェダーとコラボすることがあったら卒倒します)
ともかく集まったギタリストメンバー的に浮かないか心配だったが、杞憂で良かった。しっかりヘヴィメタルしていたからだ。
次はやはりザック・ワイルドとのタッグがアルバム上でも復活したということ。一時期は「ブラック・レーベル・ソサイアティの曲を俺が歌ってるだけじゃないか」とオジーも言っていたことがあったようだが、今回のザックからはBLS色が控えめで、オジーバンドらしい軽快さと縦横無尽な幅広さを聴かせてくれた。(凄く新鮮味がある)
更にトニー・アイオミの曲。ブラックサバスのアルバム「13」のサウンドを思わせる(それよりはだいぶおおらかだ)。これぞトニー・アイオミ!というギターの弾き方と構成。オジー本人からもこれらが「13」に入っていたら良かったのにとのこと。だから出来は無茶苦茶に良い。
エリック・クラプトンは相変わらずの渋さをギターで表現しているし、ジェフ・ベックは言わずもがな。気に入らなかったら弾き直すよ、なんて、せこせこしてない感じで雄大である。
そう言えばオジーとジェフ・ベックの現在の年齢だけで150を超える(73+78)。その音のゆとりからまさしく年季の違いに想いを馳せずにはいられない。
洋楽をちょっとでも齧っているギター小僧がいたら、このアルバムは聴かなきゃ音楽面で全部損してると言っても過言ではない。とベース弾きの私でも感じる。
パーキンソン病に犯されても、転倒して怪我を負っても、新型コロナウイルスに罹っても、枯れずに人々を奮い立たせる素敵お爺ちゃんが今のオジー・オズボーンなのだ。73歳以下の年齢で人生に腐ってるような人は自身を恥じ、情けないと思って自己叱責や精神喚起に明け暮れるといい。
それからベーシストのロバート・トゥルージロ。今まで散々「ージロ」で紹介されていた彼は最近トゥルヒーヨ表記になっていて、発音上は確かに「ージロ」よりは「ヒーヨ」のようだ。しかし前にも書いたがゴリラでも通じるはずだ。
ロブ・ゾンビは名前は知ってるけど聴いたことなかったから気が向いたらちょっと開拓してみようかしら。「Dragula」ってのが一聴して良かった。
SPAWNで有名なトッド・マクファーレンともコラボしている点もユニークだ。(前からマクファーレン・トイズよりオジーのフィギュアも出ていたりする)
「ダークサイド・ブルース」は「オーディナリーマン」の日本盤特典でも収録されていたが、少しだけアレンジされているから同じものというわけではない。
低音の周波数はことさら下に伸びていることもないので、オーディオ的には鳴らしやすいと思われる。
つまり、買って、聴こう!
追伸。
CDはYouTube音源より音の骨格感がしっかりと聴けました。がっしりしてる。オーディオオタクでない普通の人はYouTubeで聴けるから良いじゃんレベルなんだけど。
意外とYouTubeで音楽を聴く人は世界的に多くなってきていてネットできる環境があれば聴ける(音だけより動画付きのもの(MV)の方が再生数が伸びるのは明らかだ)。だから大多数の人を惹き付けるためにも音源品質は出来るだけ上げてくるのが普通だろう。音質が駄目だとそれだけで幻滅されて買ってもらえないかもしれないから。でも良くしたら良くしたで普通の人はそこで充分満足出来てしまって、これまた売り上げに響く、そんなジレンマがあるはずなんだけど。
なんだけど、買って、聴こう!(大事なことだから(略))
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Posted at
2022/09/11 15:54:44