
増えてますね~インフルエンザ。
当然と言えば当然なんですけど,でもなぜ日本だけこうも急激に増えてるんでしょうね。
アメリカ,メキシコ,カナダに続いて4番目。
先に感染者が見つかった韓国なんて感染拡大してない(と,発表されている)のにね。
日本でこんなにも急激に感染者が増えた背景にはいろいろあるんですが。
さて,すでに厚労省は水際対策から国内感染対策に切り替えると発表しました。
そして,緩和策。
一般の病院でも診察をしようという動きです。
神戸では今日からですね。
これって,理解できない人も多いかと思います。
一つ一つ説明します。
だって,国や自治体や医療機関がちゃんと説明してくれないから。
本来ね,事が起こった後で説明したって,みんなパニクッてるから何のことやら全然理解できないし,説明する方もいちいち説明している余裕はないんだから,事前に説明,アナウンス,教育を行なっておくべきなんですけどね。
Q.海外からの侵入を食い止めなくてどうするの?
もう国内で200人を超える感染を起こしている以上,海外からの侵入を食い止めることにばかり力を入れてもだめなんです。
どんどん拡大している国内での感染を防がないと。
国民の方も感染に対する危機感が一部でようやく出てきたみたいです。
いまだに何も考えてない人がいますけどね。
マンパワーがあればどちらも十分な対策ができようものですが,医療従事者の数は限られています。
ただでさえ医師不足が叫ばれているのに,この上インフルエンザで人手を割かれれば,一般の診療だってできなくなります。
限られた人材をできる限り有効に使う必要があるので,配分を変えなきゃいけない,そういうことです。
国内発生がないか,ごくごく限られた地域,人数で,感染経路も詳細にわかって,囲い込みが完全にできていれば,そんなことしなくてもいいんですけどね。
今となってはそんなことできませんから。
ちなみに,新型インフルエンザは,ほぼ間違いなくゴールデンウイーク前後に日本に持ち込まれたのではないかと僕個人的には思っていますが,さて,真相がわかるのは,本当に国内にどのくらいの感染者がいて,どういう拡がりを見せているか,それが明らかになってからですね。
実はその前にすでに感染者が国内に入ってきていた可能性がないかどうかと言われると・・・誰がそれを否定できるでしょう?
メキシコで新型インフルエンザが報告されるまで,インフルエンザA型に関してはみんな“季節型インフルエンザ”と思っていたでしょ。
実はここに大きな落とし穴があると同時に,これが国内での新型インフルエンザ感染者発見のヒントにもなっている。
第1例目の国内発症者が出るまでは,海外渡航歴がないインフルエンザA型の感染者は“季節型インフルエンザの感染者”とみなされていたわけ。
でも,ある日ある時,妙にまたA型の感染者が増えてきて,あれっ?って思ったドクターがいたわけ。
聞いてみると,みんな海外渡航歴もなければ,そういう人とかかわった経歴もない。
一人二人の感染者であれば,これは“季節型インフルエンザ”ですよって簡単に終わるでしょう。
もちろん,タミフル処方して,それが著効して数日で軽快して終了。
ただそれだけ。
でもその時は何か違った。
妙に感染者数が多い。
誰かがインフルエンザにかかって,それが広まったとしても,A型はもうかなり前に終息していて今はその後に流行ったB型でさえも終息に向かっているというのに。
「ちょっと気になるから念のため調べてみるか。」
そんな軽い気持ちだったかもしれないし,
「これは絶対に何かおかしい!何かあるに違いない!」
と思ったのかはわかりません。
でも,そのドクターはA型の感染者から検体を採取し,調べてみた。
そうしたら・・・
見事にビンゴだったわけです。
そしてあれよあれよという間に200人超です。
・・・というのは想像上の話ですが,実際にそうだったのかもしれない・・・っていうか,僕にはそれしか思いつきませんでしたがどうでしょね?
国内で数日の間にこれだけ拡大してきました。
みなさん一人ひとりの心がけが重要です。
これ以上の拡大を防ぐために,あなたが今できることは何ですか?
学校が休みになったから,繁華街に出て行ってみんなでカラオケボックスに入り浸ることですか?
そんなことしたら,もしそこにウイルスがいれば全員一気に感染しますねw
何のために休みになったのか,わかってないでしょ?
「もしオレがインフルエンザにかかっても,それはオレの自己責任だからお前らにとやかく言われる筋合いじゃない!」
アフォですか?w
そうです,お前がかかるかかからないかは知ったこっちゃないのです。
そんなアフォなお前が,何の罪もない他の人に染すようなことをしでかしてもらっちゃあ困るからみんな言っているのです。
お前一人インフルエンザにかかるのはどうでもいいわ。
その代わり,かかったら家の台所の床下に穴掘って地下に潜って治るまで地上に出てくるな!
自己責任だからただでさえ対応に忙しくしている病院に行ってみんなに迷惑をかけたり,他の病気で病院にかかっている人に染してさらに病状を悪化させたり,最悪の場合は病気の悪化が原因で“殺したり”なんてなことにならないように,それこそ息も潜めて(飛沫感染するからね)ひきこもりになって廃人になってろ!
それがお前の自己責任の取り方だ!
と,いうことで,みなさん気をつけましょうね。
くれぐれも,自己防衛を忘れずに,そして,他の人に染さない。
それがエチケットです。
マスクがなければハンカチでもタオルでも手ぬぐいでもいいのよ。
何もしないよりは全然ましなんだから。
マスクだって限られた資源なんです。
病院ではマスクは必需品です。
染さない,染らないのために。
インフルエンザに限った事ではありません。
例えば手術室。
ドラマでも,ドクターやナースがマスクをして手術をしている光景を見るでしょう。
あれはインフルエンザにかからないためじゃありません。
手術中につばや唾液や鼻水や汗などが患者さんの傷の上に落ちてきたらどうなりますか?
ドクターやナースに血が飛び散って感染を起こすのを防ぐだけじゃなく,患者さんにも不利益が起こらないようにするための必需品なのですよ。
それがなくなったらどうなるでしょう?
また,手術以外でも,外来にはたくさんの患者さんが行き来します。
その中には風邪ひきさんもいるわけで,そういう人からドクターに感染したとしたら,そのドクターが診察した他の人にもどんどん染してしまうかもしれませんよね。
病人が出た時こそ機能しなきゃいけない病院が,病人を増やす温床となってはいけないのです。
病院が機能しなくなったら・・・それこそ,病人はどうすればいいでしょう。
そして考えてみてください。
病院で働いている人たちは,絶えずこういった感染の恐怖と闘っているのです。
いつ自分に染るかもしれない。
中には致死率の高いウイルスもあります。
重大な後遺症が残るものもあります。
病院で働くとはそういうことです。
それとね・・・弱毒だからってなめてかかるんじゃねぇよ!
それで死ぬ人もいるんだから。
はい,次の質問受け付けます。