
排気管効果について,長さの問題が理解不足&説明不足でした。
いろいろ考えてもよくわからなかったので,吸気管効果について考えていたら,あっ!なんだぁ。。。となりましたので,まずは吸気管効果についてご説明しようw
吸気管効果について。
吸気も排気と同じように管の中を流れています。
コンプレッサーやらがあるとややこしいので,シンプルにするためにエアクリもない状態から話を始めます。
つまり,吸気管だけが燃焼室の吸気口にくっついている状態ね。
ゴミが入るとか言・わ・な・い・の♪
吸気バルブ(ポート)が開くとフレッシュエアが燃焼室内に入っていきます。
様々な効果(エフェクト)がここで起こっていますが(吸気管効果もその一つ),まずは割愛します。
まぁまずは難しいこと全然考えずに連続的にフレッシュエアが入っていると思ってください。
その時に突然バルブ(ポート)が閉じられたとしましょう。
バルブ(ポート)の手前で,もう今にも入ろうとしていたフレッシュエアAは,行き場をなくして立ち往生します。
そのすぐ後ろに次は僕の番だと待ち構えていたフレッシュエアBも,もう一歩前に出ちゃってるのに目の前には入り損ねたフレッシュエアAがいるもんだから前に進めない。
その後ろにはこれまた同じように入ろう入ろうとして待っているフレッシュエアCがいて,前に出ようとしちゃっているもんだから,フレッシュエアBはフレッシュエアAとCに挟まれておしくらまんじゅうwww
要するに,バルブ(ポート)が閉じちゃったら,そのすぐ後ろの圧は上がっちゃう(陽圧になる)って言うことです。
まさに「○○○は急に止まれない」っていうやつですw
このまま閉じたままだとそのうちこの圧は拡散して均一になります。
でも,圧が上がったときにまたバルブ(ポート)が開いたら・・・その圧で押される形で吸気口からの吸気が促進されますよね。
これが吸気管効果です。
そしてこれは,吸気口に吸気管があるからこそ効果が上がります。
つまり,大気開放している吸気口では圧が上がろうにも逃げ場が広く開かれていますので上がりにくく,またせっかくわずかに上がった圧が一瞬にして拡散しますので,ほとんど効果はないに等しいと考えていいでしょう。
そして,単位時間当たりの吸気量が同じなら,吸気管径は細ければ細いほど流速が増しますので「○○○は急に止まれない」ということではやはり速いほうが効果は上がることは容易にご理解いただけるでしょう。
ですが,細すぎると吸気抵抗になりますので,吸気の流速を低下させることになりますし,単位時間当たりの吸気量を稼ぐことができなくなります。
これに関しても,排気管効果同様に,細すぎても太すぎても効果は減弱するので「適切な径を選択する必要がある」と言えます。
さて,長さについてですが,以下のように考えるとわかりやすくなりました。
吸気管の中はフレッシュエアで充満されています。
そして吸気口に向かっての流れがあります。
運動会の行進を思い浮かべてください
全員が吸気口に向かってまっすぐ進んでいます。
しかも,前が見えないように目隠しをして見ましょう。
この時,後方の列にわからないように,最前列が急に立ち止まったとしましょう。
おしくらまんじゅうですよねw
2列目は3列目にぶつかり,3列目は4列目にぶつかり・・・最後列も,前列にぶつかります。
人が密集した状態になります。
列が長ければ長いほど,たくさんの人が密集した状態になります。
そして,さらには,例えば2列目は1列目にぶつかりますが,3列目からも押されていますから,その力も最前列には幾分伝わるでしょう。
つまり,列が少なければ最前列に加わる力は少なくて済みますが,列が長ければその分だけの影響が必ず出てきます。
これを吸気管に置き換えて考えると・・・吸気管が長いほうが吸気バルブ(ポート)が閉じたときにそこの空気の圧力は上がると考えられます。
当然ながらタイムラグはありますので,せっかく上がった圧が拡散してしまうより前に最後方からの圧が伝わったほうがいいので,吸気が速ければ速いほどその効果は高く,吸気が遅ければ遅いほどその効果は少ないと考えられます。
となると,吸気管は,その吸気抵抗が吸気を阻害しない範囲で吸気管径は細く,吸気管長は長いほうがいいということになります。
そしてもう一つ,こうやって圧が上がったフレッシュエアは,多ければ多いほど次の吸気に有利です。
過給機が搭載されている車両ならそこで過給圧を上げられますが,特にNAではこの吸気管効果は重要になります。
できるだけ多くのフレッシュエアの圧を吸気管効果で上げるためには,吸気管全体の容積を増やしたほうがいいということになります。
さて,それはどうやったらいいでしょう?
それを行うものはいったいなんでしょう?
これは宿題にしておきますw
果たして,この写真の中にあるのかないのかw
で,前回からの宿題,排気管の長さの話です。
吸気がたくさんのエアに押されて圧が上がるように,排気はたくさんのエアに引っ張られて圧が下がる・・・そういうことなのでしょう。
でも・・・
吸気管と排気管にまつわる問題はこれだけではないのです。
特に排気は“音”の問題が大きく絡んできます。
コンサート会場などでスピーカーの前に立って大きな音を出すと,音圧に押されますよね。
排気も相当な音量ですから,かなりの音圧がw
音は空気の振動です。
排気の波と,音の波,干渉しないはずがありませんよね。
排気については,音の問題を考えずには語ることはできません。
“等長パイプ”は,何が等長か?
管の物理的長さではないのです。
それと,管の途中にある抵抗物(タービンやら触媒やらサイレンサーやら)がこの波に対してどう作用していくのか?
この先の話は,また勉強してからにしましょうねwww