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2010年01月13日

謎解き・・・わがRX-7の歴史を振り返ると見えてくる真実

謎解き・・・わがRX-7の歴史を振り返ると見えてくる真実 実はまだ前回のセッティングの話が途中でしたw

エンジンマウントの話,イグニッションコイルの話をしてきましたが,簡単にまとめてみます。

エンジンマウントをハイブリッドタイプのものを使用し,イグニッションコイルが劣化した状態で,どれだけセッティングを詰めていってもシーケンシャルの谷間が消えず,オーバーシュートが落ち着かず,高回転ではふけが悪いという症状だった。
プラグの焼け色も十分でなくやや黒い。
メインマップでも高回転で燃料が入っていないのがわかる。
そういう状態でした。

エンジンマウントを純正に戻し,イグニッションコイルを新品に交換したところ,シーケンシャルの谷間が消え,オーバーシュートが設定通りに落ち着き,高回転でのトルク感もアップ。
プラグの焼け色も改善。
メインマップでも燃料が入っていくようになった。

全てがいい方に結果が出ている。
エンジンマウントを強化品にしたために高回転でノックセンサーの信号が高値になり(実際にノッキングが出ているわけではない),高回転で点火やブーストに制御が入っていたと考えられる。
イグニッションコイルの劣化のために「よい燃焼」ができず,失火や燃焼時間の延長が起こり,エキマニ部分での燃焼によってオーバーシュートを誘発してブーストのコントロールが難しくなっていたと考えられる。

この辺まではお話したと思います。



で,もっと過去を振り返って考えてみると,いろんなことが見えてきます。

最初に組んだエンジンがサーキット走行中にブローした原因は?
この時はエンジンだけではなくタービンもブローしていました。
さらに,後にわかったことですが,触媒も死んでいたのです。
イグニッションコイルの劣化でこれらも説明ができると思います。
コイルの劣化によって燃焼時間が延長し,エキマニ部分で燃焼が起これば,当然排気温度も上がり,タービンにも負担がかかります。
高熱と高圧でタービンがブローした・・・充分考えられます。
この時,エキマニにもわずかですがクラックが入っていました。
触媒が死んだ原因も失火や不十分な燃焼のために未燃焼ガスが多かったためだと考えられます。
エンジンブローはタービンブローが引き起こした当然の結果かもしれません。
ブローする前までは非常に調子がよく,自己ベストも連発し,試乗した人や外から走りを見た人もその速さに圧倒されるような車でした。

その次に組んだエンジンは強化アペックスシール(ノーマルよりも材質が軟らかく,割れにくいもの)を使い,インジェクターも容量アップしました。
初期からアイドリング不調を起こし,アフターファイヤーも多発。
触媒にはとどめを刺しました。
この時に触媒をデュアルキャタライザーに交換しました。
エンジンのフィーリングも悪化しており,とてもじゃないけど気持ちいいエンジンではなかったし,それまでの爆発的な速さは失われていました。
結局,アフターファイヤー多発の原因は容量アップしたインジェクターの影響が大きかったといえます。
このエンジンも短期間で圧縮が5台にまで下がり,ブローしました。
この時に開けたエンジン内部ではリアのアペックスシールが残り4mmにまで減っていました。
フロントとリアでの燃焼の不均衡があったと考えられます。
その原因もイグニッションコイルである可能性は否定できません。

次はアペックスシールもインジェクターもノーマルに戻しました。
アフターファイヤーは落ち着きましたが,やはりトルク感がなく,アイドリングでの負圧もない状態が続きました。
わずか数回のサーキット走行で圧縮が平均8になり,このエンジンとそれまで行ってきた吸排気のチューニングを捨て,ノーマルベースで再出発することにしたのです。

最初から全て,イグニッションコイルの劣化によるものと考えて説明が付く・・・そう思いませんか?



もちろん,それ以外にも様々な問題点があったことは確かです。

上に挙げただけでも,強化アペックスシールやインジェクター容量アップは,ある目的のために適切に使用されるならその使用価値もあるかもしれませんが,ノーマルに毛の生えたようなチューン内容では全く必要ではありません。
むき出しエアクリの害についてはこれまでも書いてきたし,それについてはかなり浸透してきていると思います。
Vマウントは水温を下げるためのチューニングではなく,吸気温を下げるためのチューニングですが,その代わりに失うものも多い。
パワーFCは容易に誰にでもセッティングが行えるツールではありますが,容易すぎて安易に飛びつくと痛い目に合いますし,実際に,本当にこれを使いこなしている人はどれだけいるのでしょう?
マフラーの容量を超える触媒やフロントパイプの装着は,逆に排気効率を下げることになります。
硬すぎるエンジンオイルはカーボンの発生を助長し,エンジンの圧縮を下げ,エンジンの寿命を縮める結果になります。
移設したバッテリーの配線の不備があり,下手をすると大惨事の可能性がありました。

それ以外にも,まだ書いていない問題点がいろいろあります。
今後,少しずつ書いていくつもりではありますが,それは僕だけでなく,ほとんどのみなさんがやっていることです。
しかも,それが当たり前と思ってやっているか,良かれと思ってやっているか,あるいはそういう知識が全くないまま行っている・・・
ユーザーのみならずプロですらその問題点に気付いていないか,知らないふりをしている。


はっきり言って,僕に知識がなかったことも確かだ。
プロがプロの仕事を充分にこなしてこなかったという事実があるにしても,一番反省すべきは結局は僕自身であることも確かだ。

だからこそ言おう。
同じ過ちをしているユーザーは,まだまだたくさんいる。
みんなに,僕と同じ過ちは繰り返してもらいたくないのだ。
だからこそ,こうやってブログを書いている。
恥も曝している。
書かなくたってすむことだけど,書くことによって一人でも救われる人が出てくるのなら,僕は書き続けていこうと思う。
だって,今までこんなことを書き続けてくれる人はいなかったのだから。

それは決して自分のことじゃない。。。

今はそう思っていても,いつか気付く時がきます。
これは他の誰かじゃない,あなたのことです。
こういうことだったのか。。。Orz
と,手遅れになってから後悔しないために,僕と同じ過ちを犯していないか,冷静に振り返ってみてください。
それがあなたの愛車を守ることになり,あなたの財産を守ることになり,あなたの人生を守ることになり,あなたの命を守ることになるのです。

車に対して“愛”があるのなら・・・

いろんなパーツを付けることが“愛”ではありません。
GTカーのようにあちこちをいじりまくって,速さのみを求め,車の寿命を削って,そういう付き合い方もあるのかもしれません。
でも,使えないパワーと使えない速さを手に入れることは自己満足でしかありません。
僕に言わせると,それはもはや車を機械としか見ていない行為のようにも思えます。
オヤジの説教だと思われるかもしれません。
でもいつか気付く時が来ると思います。

ご存知ですか?
メーカーが売り出す市販車は,灼熱の地から極寒の地まで,過酷な条件のもとで数カ月,数万~数十万キロというテストを繰り返しているのです。
それだけ手をかけ,愛情を持って育て上げて,世に出てくるのです。
社外パーツはそれだけのテストを行なっていますか?
有名チューニングショップだって,そこまでのテストを行なっていますか?
ほとんどはそれを行なっていませんよね。
数回のテストで販売されたり,中には1回取り付けてOKならすぐ売りに出すっていうものだってあります。
はっきり言って,メーカーのパーツに比べたら信頼性なんてないに等しいのです。
そういうパーツはどれだけの愛情を注がれてきたものか・・・もしかしたらそこにあるのは“商売”のみで,愛情なんてないかもしれない。

僕が1年以上かけて学んだこと。
それはロータリーのメカニズムでもなく,車のメカニズムでもない。
“愛情”と“信頼”の大切さ,それに気付いたっていうことだけかもしれない。
みんなにもそれに気付いて欲しいと思う。
傲慢な愛情や,捻じれた愛情ではなく,自己満足でもなく,何かを代償にするものでなく・・・
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Posted at 2010/01/13 22:12:57

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この記事へのコメント

2010年1月13日 22:17
純正がなぜそうなっているのかを理解してからチューニングに取りかからないと、何が何だかわからない状態になっちゃいますもんね。
コメントへの返答
2010年1月13日 23:14
純正のメカニズムを知らずにいきなりチューニングすると,何かあったときには泣くことになりますね(T_T)
パーツ同士のバランスを考えるとプラス要素とマイナス要素という単純な図式ではなくなってきたりもしますもんね。
純正から換えるということが何を意味するのか,よく考えないといけないですね。
2010年1月13日 22:49
むはー 最近ノーマルの点火時期が... MAXが63度...昨年よりも3度も早くなってます。
しかも...巡航時の点火時期も 45~55度 
昨年の今頃はそこまで進まなかったのですが... 
マウント強化...考えもなしに行なうのはデチューンですね(^_^;)



コメントへの返答
2010年1月13日 23:16
デチューンになる可能性があるものなのに,その可能性について一切触れることなく売られていますよね。
いいことしかないみたいな売り方・・・
業界全体のそういう姿勢は正していかないといけないと思います。
これは業界のためでもあるのに。。。
2010年1月13日 22:50
個人的にはメーカーが仕方なしにコストに泣いた部品を積極的に換えたいところですね。
そうなると・・・
ホイールとタイヤくらいしか換えられそうに無い?(笑)
シートや足もコストに泣いてる部分はありそうかな?!
コメントへの返答
2010年1月13日 23:20
コストに泣いたパーツ・・・例えばFD後期型のコイルなんかは,じゃあ社外品(があったとして)に交換したらいいのかというと,そういうことではなく,耐久性が劣るなら早め早めに定期交換部品として交換すればいいのだと思います。
社外品が全て優れているとは限らない・・・むしろ社外品のほうが”コスト”を優先している可能性が高いですし。
タイヤやホイールやシートは交換していいと思いますけどねw
足に関していうと,必ずしも純正は悪くないですよ~
2010年1月14日 0:13
純正レベルの素材と加工(工作機械、熱処理など)、値段の社外品・・結構厳しいんじゃないかなぁ

例えばピストンにしたって、熱膨張を考慮した楕円加工がきちんと施された社外品がどのくらいあるやら。

クルマ全体を常にフレッシュに近い状態に保とうと思うと、どうしても純正品に頼ることになりますです、はい。
コメントへの返答
2010年1月14日 13:53
実際に作業している人,製造している人,そういう人たちはわかっていると思うんですよね,純正パーツのレベルの高さ。
いろんな意味でレベルが高い。
車1台をゼロから作り上げることができる企業の力をバカにはできませんよね。
コンディションよく保って行くためには純正パーツを純正パーツに交換・・・これがベストなのかもしれませんよね(^-^)
2010年1月14日 8:07
もっと知識を身に付けて
FDちゃんを愛してあげないといけないなと思いました(^o^)v
コメントへの返答
2010年1月14日 13:53
毎晩添い寝してあげてくださいw
2010年1月14日 10:35
シフトチェンジのことを考えてリジットエンジンマウントにしましたが、ノック値は縁石使ったりしたら振動も拾いますね。
補正が入るCPUの人は使うべきじゃないと思います。

あと点火系の強化は両刃というか、コイルのことを考えると怖くて、導入を諦めました。
効果の大きいものほど、リスクがでかいのが泣けます(・_・、)
コメントへの返答
2010年1月14日 13:57
まさしくおっしゃられる通りwww

強化マウントにすると,例えリジッドじゃなくても強化ゴムブッシュでも,普通の路上をまっすぐ走るだけでも数値上はノック値は上がりますよね。
補正が入るCPUだと損をします。
いろんな意味で。
そしてこの補正は,あくまでもエンジンを守るためのもので,補器類には逆に負担が増える結果にもなりますよね。

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