
タービンのない車両では関係のない話ですがwww
(実はないこともないのだけど)
“ブースト圧”
これをいかにコントロールするか。
ただ単にブーコンをつければいいっていうもんじゃないですよね。
それを使ってどう調整していくか,そこには知識と経験と技術が必要です。
ブーコンに関しておーはらさんが最近ブログに書いておられ,勉強になりますね。
タービン交換,ブーストアップ等々・・・というと,吸気系のチューンのように感じますが,実は違います。
初心者が陥りやすい間違いですよね。
ターボもNAも基本は一緒といいますが,それは一部違います。
ターボとNAの決定的違い,それは吸気と排気がエンジンの外でリンクしていることです。
つまりターボ関係のチューニングは,吸排気のチューニングです。
もともと,エンジンっていうのは吸ったものを吐き出しての繰り返しですから,吸気と排気はエンジン内部で密にリンクしています。
吸気が増えれば排気も増えるし吸気が減れば排気も減る。
排気が減れば吸気も制限される。
どちらかが制限されればもう一方も制限される。
効率,抵抗・・・を考えてバランスがとれるように調整しなければならないんですね。
その点ではターボだろうがNAだろうが同じです。
ところがターボだったらそれがエンジンの外でもリンクして相互に影響を与えている。
NAなら吸気と排気は別々に微調整していくことも可能でしょうが,ターボの場合は微調整が相乗効果となって跳ね返ってきます。
わかりやすくするために細かいことは抜きにして単純に数値で表現すると,排気を5%増やすとタービンの影響で吸気も5%増え,そうすると排気もさらに5%上乗せされて増えてしまいます。
1.05×1.05=1.1025
あ,10%増えちゃいましたw
5%の消費税にさらに5%の消費税が上乗せされる感じですよwww
これがさらに吸気増加につながり,さらに排気を増やす結果になって跳ね返ってきます。
殴ったらさらに殴られ返される感じですねw
タービンそのものの動きもリニアではない。
タービン自体が排気にとっては大きな抵抗になっている。
コンプレッサーで吸気が圧縮されることによる熱。
エンジンの比じゃないほどの超高速回転を行なうタービンの耐久性。
難しい問題は他にも山のようにあるのです。
NAにするとそこら辺を考えなくていいからシンプルになるねw
ロータリーが壊れやすいと言われる理由の一つには,(RX-8を除き)ターボ車だからというのがあると思います。
排気圧の高いロータリーはターボと相性がいいと言われますが,僕自身はターボこそがロータリーの最大の弱点ではないかと考えることもあります。
もしかしたら,RX-8にターボが搭載されなかった理由の一つにターボの問題もあるのではないですかね?
ご存知の方も多いと思いますが,FDの場合,純正シーケンシャルツインターボよりもフルチューンのフルタービンの方が乗りやすいっていう印象を持たれる方も多いと思います。
メーカーは一つの最適な答えを提供してくれますが,決してメーカーの出した答えだけが答えじゃないということでもあります。
ブーストのコントロールって言うのは,ブーコンで最大ブースト圧を設定して終わりじゃありません。
ブーストの立ち上がり方,初期ブースト値,最大ブースト値,最終ブースト値,ブーストの抜け方,一度アクセルオフしてからの再加速での立ち上がり方,そのカーブを最適にコントロールしなくてはなりません。
再加速での立ち上がりには吸気管における様々な吸気管効果が影響しますが,逆にこの吸気管効果が邪魔をすることもあります。
そしてこれはブースト圧の問題だけではありません。
必ず排気圧とリンクさせて考えなければなりません。
タービンを回す力は排圧と背圧の差で,いかにこの差を作るか。
しかし,この差が大きすぎると(つまり,抜けが良すぎると)オーバーシュートの危険性も膨らみます。
7つの“やってみたいこと”の全貌が見えてきたでしょうか?
Posted at 2009/09/08 13:09:35 | |
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