
オイルショックを起こす勢いで反響を呼んでおります,エンジンオイルの話w
中村屋さんのところなんて,連日連夜質問攻めにあっているとか。。。
僕のせいじゃないですよ~www
そもそも,エンジンオイルって何をしているんでしょう?
2大作用として,1つは冷却,1つは潤滑です・・・よね。
冷却に関しては,オイルを循環させることでの冷却効果を狙っていますが,熱せられたオイルはオイルクーラーを通じて冷ましたり,オイルパンで冷ましたりしています。
循環させることによって冷却水と同じような効果が期待できますよね。
そして冷却水とオイルの決定的な違いは,温度と粘性でしょうか。
水よりも高い温度に耐えうるから,水では瞬時に蒸発しちゃって冷やせないくらいに高温になった部分を直接冷やすこともできるし,水よりも粘性があるからメタルとメタルの間に入って潤滑することもできる。
で,ご存知の通り,温度が変わればオイルの粘性は変化します。
一般には温度が上がるほど粘性が落ちると。
オイルには10W-40とか0W-20とか15W-60とか,粘性が表記されていますよね。
これって,そのオイルが適正な温度環境下で使用されればっていう条件付きですが。
そう考えていくと,当たり前のことですがオイルの潤滑性能って使用温度によって大きく左右されます。
さて,ではオイルを適正に使用するために,まず考えなければならないことは何でしょう?
答えは簡単w
「適正な温度環境下で使用すること。」
これにつきます。
では,指定粘度のオイルじゃなく,社外品の高粘度の高価な“高級オイル”にわざわざ交換する理由って,何でしょう?
ブランドイメージ。
安心感。
ショップお勧めのものだから。
・・・そういったことは抜きにしてw
ブランドイメージから考えると,どこぞのパーツメーカーよりもマツダの方が全然ブランドとしては大きいんですけどねw
値段なんて,数が売れないから高くなったり,大量にまとめて仕入れないから高くなるっていう部分も大きいからね。
「高回転を多用するから油膜切れが心配。」
「油温が上がりすぎちゃうから純正だとシャバシャバになっちゃう。」
なるほろ。
油膜切れ・・・どこの油膜が切れるのを心配していますか?
高回転・・・何回転以上? レッドゾーンのこと?
油温が上がりすぎて・・・何℃になるの?
一つ一つを考えていけば,おのずと答えは出てくると思うんです。
そもそも油膜なんて存在するのかどうかとか・・・
メーカーが純正オイルで8000回転まで保証しているエンジンですよね・・・しかもそこまでの高回転を「多用する」とは言ってもどのくらいの時間ですか?・・・
油温が上がりすぎたら,オイルでごまかすんじゃなくてまずは油温を下げることを考えなきゃいけないんじゃないの?・・・
自問自答してみましょう。
あれっ?て思うところが出てくるはずです。
メーカーだって,高温での連続高回転での使用による耐久テストだって行っているはずです。
その時に使用したオイルは何だったんでしょうね?
そこからはじき出した答えが,純正オイルなんじゃないのかと思いますがいかがでしょう?
・・・この考え方は間違ってます?w
そして,どんなにチューニングされた車両であっても,そこにある基本的な考え方は同じだと思います。
オイルでごまかすんじゃなく,油温の適正化に努めること,これが最優先されるべきで,油温が適正化されていれば純正オイルの粘度で十分でしょう。
何より,マツダの純正オイルは全て・・・実はロータリーにも使用することを前提に調整されており,それをレシプロ車にも使っているというだけであって,レシプロに使うオイルをロータリーにも使っているのではないのです。
じゃあ,純正以外の粘度のオイルは使用しちゃいけないのかというと,そういうことではありません。
油温の適正化のためにわざと軟らかいオイルにしたり,硬いオイルにしたり,そういう使い方だってあり得ると思いません?
寒冷地や冬場に軟らかいオイルにしたり,夏場は硬めのオイルにしたり,それって,オイルによる温度管理だと思いませんか?
夏場と冬場でわざわざオイルクーラーを交換したりしませんよね?
同じ仕様で異なる環境にも対応するために,オイルという安価で,しかも交換が容易で,放っておいても劣化していくから年数回は交換が必要になるっていうもので,たったそれだけのこと調整できれば素晴らしいと思うのですがいかがでしょう?(^-^)
街乗り用とサーキット用で使い分けるっていうのもありだと思うんですよ。
街乗りとサーキット走行では油温の常用域,回転数の常用域,発生する熱量が違いますからね。
ただし,その時の使用条件下に適合しない粘度のオイルの使用は百害あって一利なし・・・これは僕の車両のデータでお示ししましたよねw
んでもって,オイルって・・・何で粘度でしかその性能を表記しないんですかね?
これってすごくいい加減な基準だと思いません?
だからそれに騙されちゃったりします。
同じ粘度なら同じ性能とか。
ま,でもね,逆に考えれば,その程度の基準で十分という見方もできますが。
「オイルなんてなんでもいいのよ」というチューナーもおられるわけですし。