いまのうちに

今朝、電力は復旧した。
それでも、それが続くとは限らない。
なので、今のうちに洗濯機を動かしながら数日ぶりに風呂に入った。
「風呂は命の洗濯」と葛城ミサトさんが言っていたが、まさにそのとおりだと思った。
普段は何気なく普通のことと感じ気にもしていなかったが、風呂に入れるというのはなんと幸せな事か。
災害以来の緊張が一時的とはいえ和らぎ、またがんばらねばという元気が湧いてきた。
灯油もなんとか手に入れた。
これで、何日かは夜の寒さをしのげるから大丈夫だろう。
続々と仲間達と連絡が付き、無事との連絡を聞き、ますます元気が出てくる。
しかし、依然として連絡が取れない人数が減ってくるにしたがい不安は大きくなる。
まさか・・・
いや、そんな事は・・・


電力が回復したおかげでテレビを見ることができた。
放送されている映像をみると、なんと恐ろしい光景か。

まもなく日が暮れる。
夜になれば、みんな電気をつけるだろう。
しかし、発電所は全て復旧しているわけではない。
供給量が足りなくなれば、必然的にライフラインや病院といったものを重視するので、また暗闇の中で過ごす事になるかもしれない。
文句が出るだろう。
しかし、現状では生きている事、無事でいる事自体が幸せな事なのだ。
そして、電力によって命を繋いでいる人々のために、ちょっとだけでも節電を。