2台のMR2、両方のバンパーを外して元に戻す作業を行いました。折れたままでそのままになっているボルトがたくさんあって笑いでした。なので全部抜いてみました。
古い車の外装取付ネジ、折れたり舐めたり焦りますよね。しかし作業スペースさえ確保すればほぼ救済可能ですので慌てず対処しましょう。
今日は折れ、舐めで回せなくなったネジの緩め方についてまとめてみます。
まずは舐めない様に回す事が大事です。
舐める原因は
頭が錆びて工具との噛み合いが悪いか
使う工具が悪くて舐めを誘発するか
回し方が悪いか
が大半です。
キチンとした工具で挑む事が大事です。
スパナ、モンキー、12角メガネ、12角ソケットは舐める原因となるので初期回しは必ず6角の工具を使うようにしましょう。
こういうやつを使いましょう。
舐めそうな+ビスは初めからショックドライバーを使いましょう。叩くと同時少し回転するドライバーです。
さて、皿ビス以外は舐めた場合は頭が残ってるので割と簡単です。
楽な順に書くので上から実施しましょう。
・バイスプライヤーで掴んで回す
・ナットツイスターを使い回す
・マイナスドライバーを当てがって回転方向に叩く
・対辺を一回り小さく削りモンキーで回す
・最終的には頭を削り飛ばせば取外したい部品は外れます。
六角ボルトはだいたいナットツイスターで外れます。
こういうやつです。
皿ビスは頭が出てないのでボルト径のキリで中心を揉んで頭を落として部品を外します。
ちなみネジザウルスはほぼ使い物にならないと思ってよいです。
そもそもこれで緩んだ事は一度も有りません。
そしてこれら全て共通ですが、ラスペネ等の潤滑油を使用する事と炙れる場所は雌側?穴側?を炙る事。
炙るこ事で穴を熱膨張により拡張させるためです。
プラ、ゴムパーツが近い場合や熱変形にシビアな箇所は炙れません。
さて、次に折れた場合と頭を破壊した場合のボルト摘出法です。
端部が出ている場合
・バイスプライヤーで掴んでまわす
・サイズ的に使えるものがあればナットツイスター
・ナットを溶接して六角のソケットで回す
簡単な順なので上からやりましょう。
だいたいナット溶接で回せますが失敗するとまた折れてしまいます。
端部が出ていない場合
・肉盛り溶接で頭を延長して出してからナット溶接
・センタポンチを打ち、ネジ径より少し小さなドリルで揉み残った皮一枚を崩しとる。
・リコイル下穴径のドリルで揉んだあとリコイル。バカ穴&ボルトナット挟みでも問題ない場所ならリコイルは入れない。
これも上から順です。
ナット溶接がかなり強力です。端部が平ら以上出ていれば高確率で外せます。
これは端部が出ているので…
ナットをセットします。M6にはM8が良いでしょう。
こういう作業は半自動が向いてます。
他の場所、このくらい端部が出ていれば大丈夫。
溶接
今日はいっぱいヌいたよ!
最終はバカ穴もしくはリコイルです。
こういうタマを打ち込んで元のネジ径でネジ山を復活させる代物です。使い方については割愛します。
エキストラクターという道具について
私の技術不足かもですが、逆タップエキストラクターでは緩んだ事がありません。それどころかエキストラクターは簡単に折れます。揉んだ穴に折れ込んでしまうと一段と難易度が上がります。
なので私は絶対使わない!と決めています。
という事でナット溶接かリコイルまですればほぼ解決出来ます。
それから、日々のメンテナンスも折れ舐め対策に有効です。
メンテナンス? そう、ボルトのメンテナンスです。
排気周りのボルトや外装系など、固着しやすいボルトは定期的に回して注油すれば固着しません。
スレッドコンパウンド はボルトの注油にもってこいです。
又、メッキの役割の一つとして母材より早く変質する事で母材をサビから守っています。なのでメッキのハゲたボルトはガードが弱く固着しやすいです。
さらに、ステンレスのボルトは使わない事です。
熱膨張率が高く固着しやすく折れた時に救済がすごく大変です。
見た目が気になる場所のボルトはちょくちょく交換するかキャップなどで化粧しましょう。
私の拙い知識をザッと書いてみましたが、もっといい方法あるぜ!ってのがありましたら是非教えて下さい!
Posted at 2021/06/09 00:34:44 | |
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