冬のまんが夜話─ 敬して遠ざけ『ΠΛΑΝΗΤΕΣ』

連載時に６話くらいは読んでいたと思う。

ハナシが
個人的に キビシイ方へ進みそうな気がしたとき、
読み続けないように─
と半ば無意識に避けつつ、雑誌ではまぁページをめくれば次だったみたいな時もあり…最初の１ページで惹き込まれ読んでしまう─

その結果が「６話くらい読んでいた」だ。


年末年始、田舎でゆっくりと─冬の夜空みあげ、星々の多さを思い出しながら─
（もちろん暖かいコタツに戻って）一気に読んでしまおうと、
クルマに積んだ。


敬して遠ざけ¨た理由はやはり─
自己嫌悪やら自我の分裂への怖れとか色々なんでしょう。

（特に）若いときの自分は─
この物語でいうと─
誰が近い？
メインの主人公である八郎太か（嫌んなるほど近いものを感じる─あんなに強くなかったにせよ）…
車に轢かれて森へ歩いてった猫か…
ロイ¨おいちゃん¨か─

…そりゃ腰も退ける筈だ。

特に¨おいちゃん¨の
「 オレと
　この世界と
　狂ってるのはどっちだ？ 」
みたいなのは何度も自問した─


結局のところ
オレがこの物語を遠ざけてたのは、
ハチマキがタナベに苛立ってたのと同じ理由だ。

それが解ったいまも、
ロックスミスのように
「気安く愛を口にするんじゃねェ」って思ってますけどね…。


作者・幸村誠は
『宇宙』を描くことでも
『蛮地』を描くことでも、
『人生』─『その目的意識』とか描こうとするんだね。


…

「ちゃんとした大人になれないひとは
　どうしたらいいんだろう」

「このクソみたいな社会についに馴染めなかったひとは
　どこへ行けばいい？」

いまに至っても、
私はそういう手探りの旅の途上にいる─