こんにちは、C-HR FANです。
当初、ミラーカバーの取り外しに関して、同様にMKJPさんのメンテナンスDVDの方法に従って作業していました。
MKJPさんの推奨する方法は下の写真のようにサイドミラーの内側から内張り剥がしを挿入する方法です。
内側からミラーカバーとミラーカバー架台の間に内張りはがしを挿入して、隙間を徐々に開大させていきカバーを外すという方法が紹介されています。
私もこの方法にしたがってミラーカバーを外していました。しかし、この方法だと髙い確率でミラーカバーを裏で固定しているツメを破損してしまいます。
これは助手席側のミラーカバーを裏側から見たところです。向かって右側が内側、左側は外側になります。写真の様に上側に4カ所(1)〜(4)、下側に2カ所(5)(6)、計6個の爪があります(内側の下には爪ではありませんが、位置を整えるための突起もあります)。それぞれの爪でしっかりミラー架台の枠にはまっていますので、これを無理矢理内張り剥がしでこじ開けると、爪を破損してしまうのは自明の理ですね。
特に内側上の(1)(2)の爪が重要です。この爪を破損しないように気をつけて下さい。
これは少し前の私のサイドミラーカバーの様子です。左右ともに(1)の爪を破損してしまっています。(1)の爪を破損してしまうとサイドミラーカバーの固定がかなり不安定になってしまいます。MKJPの推奨する方法で内側から強引に内張りはがしを挿入してこじ開けると内側(1)の爪を髙い確率で破損してしまいます。
これは上の写真の下側(助手席側)のミラーカバーの裏側です。(1)の爪に加えて、(3)((6)の爪も破損してしまっています。この状態ではもはやミラーカバーを固定する事はできません。この後、このミラーカバーは交換せざるを得なくなりました。
これらの爪を破損せずにミラーカバーを外すには、裏側から爪の嵌合を解除しながら外すしかありません。
それらの方法の実際を紹介します。作業については助手席側ミラーで説明します。また私の場合、モデリスタのLED付きミラーカバーを装着していますので、ミラーカバーの形状や境界部の様子が純正の状態とは少し異なる事に注意して下さい。
ミラーの端から内張りはがしを挿入してミラーを外して下さい。
ミラー自体は写真の白いパーツ(左右上下に動きます)に4カ所に爪で固定されています。
白いパーツの奥、内側上方にミラーカバーを固定している(1)と(2)の爪に嵌合部があります。
外側上方には、ミラーカバーを固定する(3)と(4)の爪の嵌合部があります。また(4)の更に外側にもう一つ爪の嵌合部(X)がありますが、これはミラーカバーを固定する爪ではなく、底面のウインカーユニットを固定するための爪が嵌合するところですので注意して下さい。
一方、下方では爪が嵌合する凹み(Y)が1カ所ありますが、これはミラーカバーを固定するためのものではありません。(Y)もまた底面のウインカーユニットを固定するための爪の嵌合部ですので注意して下さい。したがってこの凹みはミラーカバーを外す際には関係ありません。
ミラーカバーの内側の爪をもう一度確認して下さい。爪は(1)〜(6)まで6個あります。上方に4個、下方に2個です。
これはミラーカバーを外したミラーユニットを前方からみた写真です。ミラーユニットにはミラーカバーにある6個の爪に対応した嵌合部があります。しかし、後方からは(5)(6)に対応した凹みが見あたりません。
(6) の爪の嵌合部は明らかに奥行きがなく、前方だけで爪が嵌合するようになっています。このような浅い嵌合部ではとても裏からアクセスする事ができません。
(5)の爪の嵌合部はミラーを固定する白いユニットの左奥深いところにあります。
青い矢印の奥に(5)の爪が表から嵌合しています。この爪は裏から持ち上げる事がほぼ不可能なぐらい奥にあります。
ここからは実際のミラーカバーの外し方のコツについて紹介します。
結論を先に述べますと、ミラーカバーの爪を外すには内側上方の(1)と(2)の爪を外す事で、他の爪を破損する事なくミラーカバーを外す事が可能なのです。
(1)の爪の嵌合部の様子です。嵌合部の爪の外側(これは助手席側ですので、向かって左側になります)に爪がひっかかる板状の突起があります。
向かって左側の開口部が(2)の爪の嵌合部です。爪が開口部の下側にひっかかるようになっています。
ミラーカバーについている爪の方向に注意して下さい。(1)の爪は外側にひっかかるようになっています。また(2)の爪は下向きになっており、下側でひっかかるようになっています。後述しますが、(3)(5)(6)の爪が(2)と逆の上向きになっている事に注目して下さい。
(1)(2)の爪の外し方の実際です。
ミラーカバーを少しひっぱりながら爪の嵌合を解除するようにします。
(1)の爪は外向きについていますから、マイナスドライバーなどの先端を嵌合開口部の外側から挿入し、内側にむかって爪を押し込むと嵌合を解除する事ができます。
次に(2)の爪は下向きについていますから、マイナスドライバーなどの先端を嵌合開口部の下側から挿入し、上側にむかって爪を押し込むと嵌合を解除する事ができます。
上記のように(1)(2)の爪を解除した後、(3)(4)(5)(6)の爪の嵌合を解除する事になります。しかし、前述のように(5)(6)の爪はミラーの裏側からは容易にアクセスできません。
ではどのようにして残りの爪の嵌合を解除するのでしょうか?
残りの(3)(5)(6)の爪を見て下さい。前述のように、(3)(5)(6)の爪は3つとも上向きで同じ方向を向いています。この向きが重要なのです。そしてそれらは(2)の爪とは逆方向なのです。
このイラストはミラーを横からみた図ですが、(3)(5)(6)の爪は上向きについています。したがって、(1)(2)の爪を外した後(上の爪を外しますからミラーカバーは自然と下方向に押される感じになります)、ミラーカバーを下に向けて押すと、無理なく嵌合が外れる仕組みになっています。逆に爪(2)についてはイラスト右のように下向きについていますから、ミラーカバーを下向きに押しても嵌合が外れる事はありません。したがって爪(2)を無理矢理下にひっぱると破損するリスクが高くなります。
このように(3)(5)(6)の爪はミラーカバーを下向きに押すだけで嵌合が外れる仕組みになっています。爪(5)(6)は嵌合部がミラー裏からアクセスが難しい位置にありますが、こういった理由で嵌合部に直接アクセスしなくても嵌合が外れてしまうのです。
爪(1)についてももう一度説明します。イラストは助手席側の場合で左が外側、右が内側になります。爪(1)は外向き(むかって左向き)についていますから、ミラーカバーを外側に向かって押しても嵌合ははずれません。この場合、嵌合をはずさずにミラーカバーを外向きにつよく押すと爪(1)を髙い確率で破損してしまいます。
これに対して下の写真のように、爪(4)は内向きについています。この場合、爪(1)とは逆にミラーカバーを外向きに押すと嵌合が外れやすくなります。これらの事を総合するとミラーカバーの正しい外し方は爪(1)(2)の嵌合をミラー裏から外した上で、ミラーカバーを青矢印のように下方向&外方向に押せば良い事になります。
(注)おなじ理屈で爪(4)と爪(5)(6)の嵌合を先に外して、ミラーカバーを上方向&内方向に押す事でミラーカバーを外す事も可能かもしれませんが、爪(5)(6)がミラー裏からアクセス困難なため、この方法は実際的ではありません。
という事で、ミラーカバーを爪を破損させずに安全に外す方法は爪(1)(2)の嵌合をミラー裏から外した上で、ミラーカバーを青矢印のように下方向&外方向に押すという事になります。これ以外の安全な方法はありません。
このようにサイドミラーの爪の構造を理解し、意識しながら爪の嵌合を外す事によって、以降は爪を破損する事なくミラーカバーを外す事ができるようになりました。
私自身、最近ミラーカバーを外す作業を何回か行う事がありました。またこのブログを書くにあたって何度もミラーカバーを外して写真を撮り直しましたが、下の写真のように爪を破損する事はなくなりました。
これまで説明したようにミラーカバー裏の爪は爪(1)(2)が破損しやすいです。そしてこの爪(1)(2)を破損してしまうとミラーカバーの固定がかなり弱くなります(下側や外側にひっぱっただけでミラーカバー全体が外れてしまいますから)。したがって爪(1)(2)を破損しないように特に注意して下さい。
以上、サイドミラーカバーの安全な外し方について解説しました。
なお、今回の爪(1)(2)の爪の嵌合を外すという方法はAvestさんのメンテナンスDVDでも推奨されています。さすがAvestさんですね。ただし、なぜそのような方法が推奨されるのかは解説されていません。今回のブログにより、なぜそうすれば良いのかがわかっていただけると思います。しかしトヨタさん、ミラーカバーの爪についてもよく考えてるわ〜と感心しきりのC-HR FANでした。
サイドミラーシーケンシャルウインカーなどサイドミラーにDIYを加える場合、サイドミラーカバーを外す作業が必要となってきます。サイドミラーカバーの固定のための爪を破損しないように注意して作業を行って下さい。
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