昨日の娘の引越し手伝いで軽食をとっている時に、以前見かけて気になっていた自家焙煎珈琲HARMONYに立ち寄ってみました。場所は駒沢公園の西側。
気になっていたのは、入口の看板に書かれている言葉です。
蒸らさない。のの字を描かない。あなたのポテンシャルを引き出す。定石を破った。前人未到の。
と、怪しさも満載なのですが、予断を排して中に入ってみました。壁にはドリップを畑の水遣りに例えた解説が書かれているのですが、却ってわかりにくいような…。ただ、ドリッパー内の粉が湯をどのように受け止めるのかに意識を集中させようとしていることはわかります。
同時に、手前に置かれた3つのポットの注ぎ口には小さな針金細工がハンダ付けされ、私も使うKONOドリッパーの上半分がカットされているのを見て、なるほどと納得するものがありました。
毎日ドリップしながら感じていたのは、お湯の注ぎ方が同じでも小さなドリッパーの方が粉面に近く注げるため粉が暴れないと言うこと。この店では、その為に既製品に改造を施しているようなのです。
そのポットを手に取ると、奥様が実際に注いでみてくださいと指導してくれました。ハンドルを掌に載せるようにして指三本で握り、なるべくカラダに近いところで注ぐことで、力を掛けずに点滴するようにと。これにより、狙った場所に必要な湯量だけを注ぐことができると言うわけですが、それを特別な技術なくできるようにする為に、器具に改造をしているとの説明でした。
全てを理解できたわけではありませんが、これまで常識として無批判に受け入れていたことが実は表面的なことに過ぎないんだなと感じ、何やらR&Fさんと出会った時のことを思い出しました。珈琲の味のうちドリップは1割程度として焙煎にばかり注力されている現状に異を唱え、ドリップ時に何が起きているかを科学的に捉えることを推奨しているようです。たかがドリップされどドリップでしょうか。ここでは、焙煎同様に、ドリップにもライト、ミディアム、フルと三種のドリップ方法があり、粉の量と湯温により、挽いてから一ヶ月経ったモノでも美味しくドリップできると言うのです。ふーむ、確かにそう言うこともあるかもしれません。
昨日は時間がなかったのですぐに失礼しましたが、今度時間を取って通ってみようかなと思いました。珈琲も自転車も、歴史の上に新たな科学的事実を積み重ね、研鑽の日々を送っている人がいて、身近に出会うことができると言うのは幸せですね。
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珈琲 | 日記
Posted at
2013/07/15 12:44:36