鳥獣戯画展

京都は高山寺の鳥獣戯画。高山寺は夢記を書いた明恵が再興したという興味から訪れたことがあり、そこに置いてあったレプリカで、鳥獣戯画が高山寺にあったこと、本物は京都国立博物館に保管してあることを知った次第。

その本物を来週末まで東京国立博物館で見られるとカミさんが言うので、混雑覚悟で日曜の閉館間際を狙って行って来ました。入館こそ待ち時間無しですが、4巻ある内の甲巻のみ200分の待ち時間と脅され一瞬怯みました。結果、140分待ち。毎度思うのですが、高い料金を取るならもっと鑑賞方法を工夫して欲しいものです。

甲巻には11種類の動物が出てくるというので数えながら見ました。有名な蛙、兎、猿以外に、猫、鼠、狐、鼬、猪、鹿、雉、梟が出てきますが、どれも愛すべき擬人画なのですね。作者不明ですが、観察眼とユーモラスな筆致が素晴らしい。

鳥獣戯画以外にも観るべきものは豊富です。明恵の教えを忍ばせる華厳宗祖師絵伝や、そもそも華厳宗の教義センターだった高山寺らしい白描図像、仏師湛慶作と言われる神鹿や子犬など。展覧前期だけの展示だった明恵樹上座禅像が見られなかったのは残念ですが、この子犬の愛くるしさは格別でした。

博物館を出たのが9時近くになっていたので、久しぶりに井泉でとんかつにしました。ラードを使ったと思われる衣は元気の良い時でないとしつこく感じる年齢になりましたな。明後日は初孫誕生予定日だもの。