リヤショックOH

以前からリヤ周りよりゴトッゴトッという異音と共に体感できるくらいのショックが出てましたが、最近だんだん酷くなって来ました。
おそらくは倒立型ショックアブソーバの持病であるアウターシェルとインナーシェル間のブッシュ部分のスティックスリップだろうと判断して、リヤショックのOHを試みます。
　
サクッと四輪ジャッキアップ、リヤシートも取っ払います。

リヤのシートベルトを外して、リヤストラットアッパーマウントの３個の１２mmナットを緩めます。
アッパーマウントの上のカバーは以前、錆が出ていたので、亜鉛塗料で防錆していました。塗装して一年ほど経ちましたが、今のところしっかり防錆されているようです。

いつものことですが、ストラット下の２本の19mmナットが緩まない。スピナハンドルをジャッキのパイプハンドルに突っ込んで無理やり緩めます。先日奥方のエッセのストラット交換時に同じようなことをしてKTCの17mmの六角ソケットを割ってしまいましたが、今回はインパクトレンチ用の六角ソケットなので大丈夫でしょう。

ストラットを外してスプリングコンプレッサーをかけ、スプリングが遊んだところでアッパーマウントのセンターボルトを緩めます。これもまたなかなか緩まないのですが、インパクトレンチのおかげで割と楽に外すことが出来ました。アウターシェルの底の14mmのナットを外して、スプリング、アウターシェル、インナーシェル(ショックアブソーバ本体)が分離できました。

案の定、スティックスリップが原因だったようで、インナーシェルにはしっかり痕が付いています。駄目もとで2000番のペーパーを優しーくかけ、後はピカールで磨きます。磨きます。磨きます。
アウターシェルの内側に２箇所、ブッシュが圧入してあり、その間にグリースが充填してあるのですが、経年劣化と吸水で、これはグリースと云うよりクリームチーズです。ひたすらかき出して、灯油で洗浄します。

エアを吹いて灯油分を飛ばし、新しいグリースを充填します。指が奥まで届かないのでクリップ外しやそこいら辺の棒っきれ(もちろん洗浄済みです)等、あり合わせのもので奥まで塗ったくります。先日某明日吐露プロダクツで購入したグリースのチューブ(小)、丸々１本使いました。本当はシリコングリースのほうがいいのでしょうが、そんなにふんだんに使うほど安くないのです。インナーシェルをアウターシェルに挿入し、外側のリップシールの部分にだけ、シリコングリースを塗布します。

だんだん暗くなってきて、後は写真がないのですが、ストラットのスプリング座やその上のスプリングシート、アッパーマウントのスプリングを受けている部分などにもシリコングリースを奢ります。後は淡々と組み付けて、とは言うものの、アッパーマウントのスタッドをボディの穴に入れるのはいつも苦労します。奥方にナットを持って待機してもらい、エイヤで入れるか、下を先に仮止めしパンタジャッキで騙し騙し入れるか、コツがあれば、どなたかご教示いただけないでしょうか。

ヘトヘトになり乍も(還暦過ぎると重整備は身体に堪えます)作業を終え、試運転です。というか、動かした瞬間に体感できました。すごく滑らかです。やった甲斐がありました。年明け、今度はフロントかなー。正直フロントは今のところスティックスリップはそれ程酷くはないのですが、でもあのグリース、おそらくリヤと同程度には劣化が進んでると思うので、早くやるに越したことは無いでしょうね。