さて、白馬三山を制覇したので今日は強烈な下山を紹介します。
目の前に見えるのは天狗ノ頭ですが、手前から分岐になっていますので、ここから下山します。
ここはガレ場になっており、右足が不安な佐藤は慎重に焦らず下山ですね。
そして、とりあえずの目標は「白馬鑓温泉」。
この温泉、日本一標高の高い温泉でして、ここから2時間半で到着する予定です。
時間があれば温泉で休憩してテント泊するか下山するか決めるとします。
富山方面の景色とはここでさようならです。
気持ち良く縦走させていただき感謝でした☆
今度は季節を変えて違う景色を見に来たいと思います。
まずはガレ場をグングン下りますが、なかなかの下りなのでジグザグに降りていきます。
しかし、一歩一歩降りるごとに右膝の違和感が増えていきます・・・・
下山前半でこれでは先が思いやられます・・・・・
とりあえずは温泉まで気にせず進むしかありません。
急な下りを終えたところで目の前に丸い山(矢印)。
このあたりは「大出原」と呼ばれるらしく、小さな花がたくさん咲いていました。
右膝が気になってしかたない佐藤は 「温泉どこ?? 見えないの??」 と先を急ぎます。
そして、気が付いたのですが目の前に八方尾根があるではないですか!!!
無明沢にガラガラ沢とシーズン中にはバックカントリーで有名な沢が、あんな先に見えています。
ということは、シーズン中にこの場所は、かなり厳しい状況になっているということですね。
今はこんなに穏やかなのに、冬になれば恐ろしくなるということです。
下ってきたガレ場を見上げると、この状態。
右側に人がいるの見えますか??
足場が悪いので気をつけなければなりません。
しかし、こんなガレ場・・・・ かわいいものでした・・・・・
この先にもっと過酷な状態になるとはまったく気が付かず先を急ぎます。
白馬の町が良く見えます。
少し平らになってきたので一時休憩ですが、この時白馬岳から何も食べていないことに気が付き昼食を簡単にすませようと思ったのですが・・・・
「水は一切持ちません!!!」 と出発したのが失敗!!
ラーメンさえ食べれません(笑)
すべてポカリスエットにしてしまったので、お菓子を食べてごまかします(笑)
とりあえず温泉♪温泉♪♪
どんどん下るのですが、先に温泉らしきものは見えず・・・・
右足が機能しなくなってきたので、左足でカバーしようとすると左足から激痛が・・・・・
すでに両足が限界になってきています・・・・・
仕方ないので、いつもの作戦☆
半歩づつ降りる作戦。
時間はかかるのですが、体重を支えるには勢いがないほうがダメージが少なくて済みます。
ですので、半歩づつ降りて下りの勢いを毎回殺して降ります。
14時には温泉を出発しなければ猿倉までたどり着けないので半歩づつ急ぎます。
振り返ると、これまた綺麗な景色☆
いままで上から見下ろしていたのですが、見上げるのも絶景。
回りをこんな山で囲まれた状態で見渡せるので写真では撮れませんが最高に綺麗です!!
しかし、膝が今にもはずれそうになっています。
一歩一歩注意しながら降りるので余計に体力を使います・・・・
ここにきて雪渓が見えています・・・・
まだまだ標高は高い様子・・・・
しかも、地図を見て確認したところ・・・・・
右側の小日向山の横を越えて尾根の向こう側に行かないといけないことが判明!!!!
この足で越えられるのか・・・・・
ここで、不安が大暴走し始めました!!!!
しかも、尾根の側面に登山道が見えるので左側に巻き込みながら尾根まで行かなければなりません・・・・・
尾根まで行くまでというか、温泉まででさえクサリ場もあり、ちょっと踏み外せば滑落なルートです。
右足で降りなければならない場所も我慢して降ります・・・・
そんなこんなで悪化・・・・・・
10分休むと痛みがやわらぎますので、何度も休みながら進みます。
ここで何度も考えたのが、鑓温泉でもう一泊かなと。
無理して下山すると暗くなってしまいますし、やさしい登山道ではありませんから見えない状態で進むのはとても危険です。
14時に鑓温泉に到着しないようであれば迷うことなくテント泊にすると決めていました。
限界がいつなのか不安になりながら、進んでいくと雪渓の隣に建物があります!!!!
温泉に到着です☆
なんとか13時半に鑓温泉に到着・・・・・・
テント泊か下山か迷う時間です・・・・・
すでにこのままでは下山できない状態なのでまずはテーピングで両足を固定します。
30分休憩して14時になり、歩いてみると意外にいけます!!
テーピングで補強した足はよみがえったように思えました!!!
温泉に入るまでの余裕はありませんが、猿倉まで4時間の計算なので18時には下山できる予定。
ここまで来ればなんとか下山できると判断して進みます。
(これが大きな間違い・・・・・)
鑓温泉をあとにして下山をスタート。
流れている川のような温泉。
入りたかった・・・・・
でも、猿倉から今度温泉だけ入りに来よう!!と心に決めて痛みがなくなった足でスタートです。
ちなみに、15時より下山するのは禁止されているようです。
しかし、小日向山は遠く感じます。
真っ直ぐ進む訳ではなく、左に巻き込んで進まなければいけませんのでかなりの距離があります。
次の目標は、あの尾根を越えること!!!!
覚悟を決めて下山します。
しかし・・・・・・
進みはじめて30分もしないうちに激痛開始・・・・・
テーピング・・・・・
あまり意味がないようです・・・・・・
そして、雪渓だらけ・・・・
真夏に雪渓がある場所に温泉って・・・・・・
足場も最悪です。
大きな岩がゴロゴロ・・・・
非常に歩きにくい。
落石注意満載です☆
戻るか迷いましたが、登り返す勇気もなく下山します。
回りには誰もいません。
もしかしたら、自分が最後の下山者かな? と少し不安になります。
今年の大雨で土砂が大量に流れたようです。
落石大注意になっていました。
雪渓の上に土砂が重なり、ルート変更も多数です。
八方尾根が下に見えるので、まだまだ標高は高いということです。
なんせ雪渓がありますからね。
猿倉までも距離はあります。
さぁ、ようやく越える予定の尾根に到着。
ここから尾根の側面を進み、小日向山側面を越えるのですが・・・・・
30キロ以上の荷物を背負ったまま細い登山道を進みます。
フラフラして落ちれば間違いなく大怪我です。
膝が抜ければ終わります・・・・
さらに慎重に進みます。
土砂が雪渓の上に流れた状態です。
この岩がすごい勢いで落石します。
休憩してタバコを1本吸っていた間に5回。
そのうち1回は直径1メーター程度の大きな岩が ガンゴロンガンゴロン と登山道を通過していきました!!!
タイミングが悪ければ・・・・
とてもこの膝では避ける自信が・・・・・
思わず 「危ねぇ~よ!!!!!!!!!」 って。
雪渓も崩れています。
見ていて気が付いたのですが、落石の衝撃で崩壊してます。
単純に解けているだけではなく、岩が当たって崩れている部分もありました。
こんな上からも落石します。
でも綺麗(笑)
小日向山からは白馬三山が見えるので、早く到着したいとそれしか考えていませんでした。
プラス思考で進まないと危険ですからね。
尾根に少し上ってからの景色です。
土砂の下はすべて雪渓です。
どれだけ崩れたか・・・・・
こんな状態でも関係なく営業しちゃう鑓温泉に拍手!!!!
すべて自己責任ですからね☆
見てくださいコレ!!!
こんな雪渓だらけの斜面に温泉ですよ!!!
そりゃ日本一標高の高い温泉ですね。
ここから見ると、ありえないの一言です(笑)
さすが白馬!!!!!
そして、尾根の側面をひたすら進み、クサリ場もクリアーしながら・・・ 泣きそうになりながら半歩半歩進みます。
降りる苦しさを学んでいます。
登るのは時間をかければ荷物が40キロでも頑張れますが、30キロ以上体重が増えて支えながら下るのは泣きそうになります・・・・・
鑓温泉で泊まるべきだった・・・・と思いながら、どこかテントを張る場所はないか探しながら進んでいくと・・・
小日向山に到着。
左が白馬鑓ヶ岳。
右が杓子岳。
あそこから下山しています。
人間って凄い!!!
やればできる!!!!!
今日のうちに帰るぞ!!!!!
って心に決めて進みます。
尾根を越える時だけ平らで広い。
ここならテント張れるって少し思いましたが、昨日の白馬岳で小熊が出ているので怖くて張れません・・・
そして、ここからさらに下って猿倉ですが、まだ2時間かかります。
なんて距離なんだ!!!ってこの時思いました・・・・
白馬をなめたらダメです。
そして、ここからは自分との戦い。
2時間ですが、30分半歩づつ降りて10分休んで痛みを取り30分降りてを繰り返してなんとか下山。
写真を撮る余裕なんて本当になくなりました。
なんども時計を見て、山の中を下山するのですが本当にどこまで行けば猿倉なのか直前になるまでわかりません。
いや~良い経験をしました。
途中から足の痛みがなくなり、 「感覚なくなった??」 ってドキっとしましたが、無事に下山できました。
なんど降りてもこの状態ですから。
先には山しかありません。
どこに猿倉なの???って(笑)
下山してまずはカキ氷☆
旨かった~
白馬から神奈川に帰るまでもクルーズコントロールでないと帰れない状態で(笑)
無理して登山してはダメですね。
荷物は最小限に。
しかし、雪渓・雲海・夕日・星空・日の出 と素晴らしい景色を見れて本当に幸せでした☆
次は五竜岳と鹿島槍ヶ岳も行きたいし、剣岳も行きたい!!!
最軽量で!!!
標高3000メーター級の山に魅せられた旅となりました☆
4日間にわたり、長いブログを見てくださり、みなさんありがとうございます。
明日から新商品の発表多数で行きますので、またシンクデザインをよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
シンクデザイン 佐藤
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