午前8時。
携帯の目覚まし機能が束の間の安眠を奪う。
男はベッドから起き上がると辺りを見回した。
そこにいるはずの家族の姿はなく、一人で使うにはあまりにも広い部屋の片隅で
呆然とするしかなかった。
夕べの残り香が男の記憶を呼び起こす・・・
「そうか、もう出ていったんだな・・・」
ぽつりと呟いた。
夕べ、0時過ぎに帰った時に妻はまだ起きていた
「早かったのね」
「あぁ、今日は疲れていたからな」
男は上着を脱ぎながら投げやりにこたえた。
疲れきった身体を早く休ませたかったのだ
「明日は早く出て行くわ」
「そう・・わかった」
男は妻の言葉を背中で聞きながらベッドに横たわった。
まだ何か言ってたような気がするが、男の耳には入らなかった・・・
孤独だ・・・
男は改めて自分の置かれた状況を認識するしかなかった。
重い足取りでバスルームに向かい、熱めのシャワーを浴びた。
何もかも流すような勢いで男の身体と心を洗い流してゆく
ベッドルームに戻ると、まだカーテンをあけていない事に気づいた。
男はバルコニーのある窓に近づくと、おもむろにカーテンを引き外の景色を見た。
眼下には穏やかな太平洋の海が広がっているはずだったのだが
彼の視界に飛び込んできたのは、荒れ狂う波と風に大きく揺れるヤシの木だった。
( ;゚Д゚) ぼっけぇ風じゃし
(訳:スゲー風だし)
男は立ちすくむしかなかった・・・
第5話 聖地にて。
そんな訳で、2日目の朝を迎えたわけですがー
家族はディズニーシーに行くために、6時起床でとっとと準備して出発してましてん。
ワタシはと言えば、外の風にビビりつつ、これまた強風のために電車が遅れてるとの
連絡を受けて一人寂しくホテルの部屋で独身貴族達の到着を待っていました(^_^;
本来なら、この日の予定はcovaりん&いどんプロデュースの「オトナのトーキョー観光」
が開催される予定でしたが、昨日のトラブルを受けて、急遽、聖地における車弄りになった
のです( ´・ω・)ショボーン
もっとも、ワタシが世間一般のおとーさん的思考ならば、2日目の予定は家族と一緒に
夢の国・・・ディズニーシーに行く予定にしていたでしょう。
ですが、あえて「オトナのトーキョー観光」選択していたので、この予定変更による
ダメージも最小限で済んだとゆう事です。
自己犠牲をポジティブに捉える、まさに父として・・・いや、男の鏡ですな(*´∀`)
貴族達が到着したとの事で1Fのレストランに向かい、遅い朝食を取ります。
covaりんのガツ盛り具合を見て、この男ただ者ではないと改めて感心したりー
ゆかりタソ(仮名)と運命的な出会いをしたりとなかなかナイスな時間でした。
席を立つとワタシとゆかりタソ(仮名)との間で
「もう行っちゃうの?」
「ごめん、また明日来るからね」
と見つめ合う瞳の奥で会話した事はナイショw
駐車場に向かうと、ちょっとしたトラブルが発生した模様で、スマイル号とTO-G号が
出庫できない事態に陥りました。
急遽、mar号に二人を乗せて聖地に向かいます。
ワタシ 「道案内よろしくー」
cova 「えー?この辺の道、わからないっす」
おいおい、千葉県民だろーが(-_-;
聖地の場所をナビにセットしていざ出発。
ところで、この日mar号には、昨夜話題沸騰した問題のDVD
「やりすぎコージー 第1回芸人都市伝説編」
が、セットされておりましてん。
ここでその内容を語ることはできませんが、収録されている話の中で
ケンコバが語った「世界三大美女ではなかった」ってのがありましてな・・・
これを読んだ方は是非レンタルしてみる事をオヌヌメいたします。
そして・・・想像して下さい。
家族4人で乗った車内でケンコバが何度も連呼した言葉のシーンを・・・
ただ爆笑するしかなかったオトナ3人のひきつった笑いを・・・
そんなこんなで聖地に到着すると、すでにギャンダムが立ち上がるべく到着しております。
風は幾分和らいだ感もありますがまだまだキツいっす。
早速、原因を究明すべくmar号の分解にとりかかる
昨日の時点でわかったことは
ブースト計・・・ピクリとも動かず。
ブルガリ・・・死亡
ETC・・・死亡
アンサーバックサイレン・・・死亡
グローブボックス照明・・・死亡
この症状からして、問題はナビ裏にある常時電源線のヒューズが飛んでる事は間違いない。
なんせ、この配線には「ETC」「時計」「アンサーバック」「室内イルミ」と後で
付けた全ての電装品を割り込ませていたのだ。
ブースト計が最後のトドメを刺してしまった事は容易に想像できる。
果たして・・・
やはり、ヒューズが飛んでいた。
つーことで、近くのホームセンターまで買い出しに行くことにしまして、
covaりんを引き連れて向かったわけです。
管ヒューズの1A×4本、予備に2A×4本をアダルトバイして
「これで7回は失敗してもいけるねー」と、陽気なボク達(*´∀`)
聖地に帰ると、しん☆ろっくさんもやって来てくれてました。
どうやら風邪をひいたとのことで会社を休んできてくれたの事・・・
くぅぅ・・・泣けるぜ。・゚・(ノД`)・゚・。
とにかく復旧しなきゃって事で、常時電源をバッ直線から新たに引き直しブースト計に
つなげ、ヒューズを取り替える・・・まさに秒殺の仕事で復旧完了ですよ。
運転席に座り、エンジンを掛けると
「ETCカードが挿入されています」と、いつもの案内音声。
ブースト計はピクッと反応してオープニングデモを・・・こちらも正常。
時計も動いてるー!
やったー直ったー!
この2日間の苦労が脳裏をよぎり、熱いものがこみ上げてきた・・・
よかった・・・これで岡山に帰れる(ほっ
そうだ!今からなら「オトナのトーキョー観光」もできるではないか!!
とワクワクしながら片付けて、いざ出発しようとした時の事だった。
ブースト計が点灯してない・・・
えっ?なんで???
さっきはちゃんと動いていたのに・・・
もうわけがわからない状態です。
その他の電装品はちゃんと動いていることから、どうやら問題はブースト計のみ
って事だけはわかるのだが・・・
再びエンジンを止めて、チェック
皆が集まり、エンジンをかけたら・・・なんと、ブースト計復活!
おかしい・・・なんだってんだ?
皆の視線はあきらかにワタシを疑ってるしー( ̄□ ̄;
「いや、ほんとだって!ほんとに点いてなかったんだよー」
魂の叫びはもはや言い訳のでしかなかった・・・
が、しばらくするとブースト計消灯・・・
ワタシの冤罪が確定したのだ!
無実とはわかっても原因はますます不明に
その時だった!
「マイナスコントロールだ!」
声の主はTO-Gだった。
今まで、ラジに夢中でまったく手伝いもしなかった彼がこの難問をいとも簡単に
解決したのである(*゜ー゜ノノ゛☆
早速、運転席足元をはぐって調べてみると・・・
案の定、フットイルミのマイナスコントロール線にブースト計のマイナスを結線してる。
この作業をしたのは!
この作業をやらかしたのは!
この作業をやっちまったのは!!
犯人は、アナタですね(`・ω・´) 9シャキーン
C 画像提供:しん☆ロック
「あっ・・・だってアースは黒線だしー」( ̄▽ ̄;)
これで謎は全て解けた!
テストした時はドアを解放してるから通電しているが、ドアを閉めてしばらくすると
通電しなくなる・・・
本来ならボディアースすべきとこを「黒の線」に結線してしまい、
たまたまそれがマイナスコントロール線だったのが今回の不幸であったのだ。
しょうがないなぁ・・・まあこれでちゃんと直るわぁ
と、結線を直して再びチェックすると・・・・
まだ直ってないしーorz
それもそのはず、結線し直したはずのアース線がまたしてもマイナスコントロール線に
つながれていたのだから・・・( ̄▽ ̄;)
説明しよう。
サッカーに例えると・・・
味方からイージーパスをもらったcovaりんがパスミス。まさかの後逸で相手に決定的
チャンスを与えてしまうところを左サイドから上がってきたTO-Gが絶妙のタイミング
でインターセプトしてピンチを脱した直後、marにパスを渡したところ、何を焦った
のかまさかのオウンゴールを決めてしまう
まあそんな感じでしょうか( ̄▽ ̄;)
ごほん・・・
そんなわけで、無事復旧したことでお腹も空いてきたので昼飯に向かうことになった
愉快な仲間達。
しん☆ロックさんオヌヌメのラーメン屋に向かったのですが、あいにく閉店。
cova&いどん御用達の「田所商店」行きました。
何気に関東のラーメンはお初だったのでわくわくしておりましたが、
出されたメニューには「北海道味噌」「信州味噌」「博多味噌」だの・・・
関東ちゃうや~ん(;´Д`)
うまかったから、それはそれでいいんですけどね(笑)
その後、サイゼに移動した仲良し5人組は夕方までダベっておりました。
しん☆ロックさんとはここでお別れ。
濃密な時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。
また近いうちに会えるよね?( ̄ー+ ̄)
ホテルに向かうため再び、mar号に乗った貴族達ですが、案の定道はわかりません。
cova「大っきい道にでりゃなんとかなるでしょw それより『やりすぎコージー』見せて』
と、ナビを見せてくれません(^_^;
途中強引な3車線横断はあったものの無事に辿り着いたんですけどね(笑)
そして、ホテルの地下駐車場の一角を埋めたCX-7軍団。
持ち主がいないのが2台ほど含まれておりますが、おかまいなしですw
ワタシはこの後もう一つの聖地・・・そう、オヤジの聖地「新橋」に向かうため
ここで貴族たちとお別れです。
ありがとう、貴族達・・・あなた達のおかげでネタ満載の2日間を過ごせました。
固い握手と抱擁を交わすと(いや、心の中で)それぞれの帰路につきました。
外は雨・・・
スマイル号のフロントガラスを叩く雨音が二人の心の中でいつまでもリフレインされて
何だか切なくなってきました。
「またね」
「あぁ・・・」
雨の舞浜ステーション・・・遠くに消えるスマイル号のテールランプも泣いていました。
続く。