ザラ ラーソン
スウェーデンのシンガーですが、彼女がファンに向かってツイッターで呟いた内容です。
ザラ:女子諸君!女の子でいることの最大の喜びはなんだと思う?
ファン:男の子と恋に落ちること!
ザラ:それ、すごくヘテロセクシズム(※異性愛以外を排除する考え方)だと思う。女の子と恋に落ちる女の子もいるんだからね。
知らず知らずノーマルな恋愛以外は排除する思考をしている。
ありがちなことですが、一種の差別ですね。
そもそも差別をする人とは…
認知神経科学者の中野信子さんがおっしゃっています。
ひとことで言うと、「仲間思いの人」
通称「青シャツ・黄シャツの実験」と呼ばれる、有名な実験がありまして、人はもともと同じ考えの人だとか、同じ属性を持ってる人と、一緒に1ヶ月ぐらいすごすと、たった1ヶ月ぐらいで「共同体意識」が芽生え、それに帰属する集団とそれ以外の人とを区別するようになる、ということ。
そして、自分が属している集団のことを過剰に高く評価し、自分が属していない集団の人たちのことを過剰に低く見積もるという傾向がでてくる、といいます。
これに関与しているのは、脳内物質・神経伝達物質の「オキシトシン」
オキシトシンは「愛情ホルモン」「幸せホルモン」と呼ばれ、人と人との絆を深めるものとして、近年注目されてきている物質です。
とはいえ「人と人の絆を深める」のは仲間内に対して。
仲間に対しての思いは高まる反面、「よそもの」「ルールから逸脱した人」に対して攻撃的な気持ちもより高まる。(ミツバチのポリシングにとても似ていますね。)
つまり差別意識が高まります。
では、オキシトシンはどういう時に分泌されるのか?
オキシトシンが多く分泌される顕著なものは、出産時の女性です。
陣痛促進剤としてもオキシトシンは使われることがあります。
出産を経験した女性は、経験してない女性(未産婦)と比べると、よりオキシトシンを分泌しやすい「母の脳」に変化しています。
男性も子供と一緒に暮らしていたり、犬などのペットを飼っていたりするひとは、オキシトシン・レベルが高くなる(オキシトシンの分泌が高まる)。
「一番怖い動物は?」という質問に対して、ハンターの答えは「出産後の雌」らしいです。
なぜなら、なりふり構わず、自分の身内を守ろうとして「よそもの」を攻撃するという行動が、オキシトシンによりプロモートされているためなのです。
人も同じで、子供や仲間を守ろうと思うあまりに、他者を差別したり、過剰に不安がったり、恐怖を覚えたりします。
これが集団間の対立を煽ってしまうことにつながり、「愛情ホルモン」オキシトシンが差別のもとになってしまうのです。
オキシトシンが差別の元になるのであれば、オキシトシンの分泌量が少ない人が集まれば差別は起こらないのか?
結果は、差別はなくなるが、共同体意識も低くなってしまいます。
オキシトシン・レベルが低い人とは?
ひとことで言うと「サイコパス」と呼ばれる人たち。
サイコパスの人たちは、モノゴトを、義理・人情を捨て去り、経済的合理性でのみ考える、自分が得するかどうかで考える傾向があるので、
サイコパスの人たちばかりの社会は殺伐したものになると考えられます。
本来誰もが持つ、オキトシトシンによる差別プロモート。
「差別はしてしまうもの」ということを自覚し、それをなるだけしないように、仲間を大事にしながら、うまく手綱をひきながら、自分をコントロールし、微妙なバランスを取りながら、社会を持続させていくというのが、現代人の課題となります。
仲間に愛情を感じている人は、仲間以外の人を差別していないか、もう一度考えてみるといいのかもしれませんね。
きょうはそんなことを読んだり考えたりしながら、午後を過ごしました(*^o^*)
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Posted at
2017/08/18 19:14:34