
前回のブログで写真を披露した、“長すぎるアンテナ”(全長5m、アマチュア無線用)の、性能向上と安定化を図りました。
<以下、アマチュア無線家の皆様を対象として、専門用語が出てまいります>
このアンテナ、7MHz帯の短縮型λ/4ホイップとして動作するものですので、使用には良好なアース(高周波的な)が必要になります。
私のXVは、
アンテナ基台をルーフレールに取り付け、M型コネクタに共締めした端子板を使ってアース線を引き回し、リアゲート開閉用金具部分でボディアースを取っています。
(※下の写真は納車直後の簡易施工時の状態。現在はもう少しマシな施工方法になりました)
この方法のボディアースで、50MHz帯以上なら接地型ホイップアンテナも問題なくSWRが落ちます。しかし、さすがにHF帯ローバンドではアースが不足するらしく、今回の5m長アンテナを取り付けると、下の写真のようなSWR特性となりました(グラフのセンターが7.1MHz。左端が6.85MHz、右端が7.35MHz)。
ご覧のように最良点でもSWRは3.0以上、同調点も浅く、明らかに“アースが取れていない調整不足の状態”だとわかります。ちなみにこの状態でHF機を接続し、内蔵のオートアンテナチューナーを動作させてみると、ほとんどの周波数で「同調エラー」になってしまいました…。
どの場所でも安定して移動運用が楽しめるよう、高周波的に良好なアースを得て、満足のいくSWR特性にしたいところです。
第一電波工業から発売されているモービル用マグネットアースシート「
MAT50」を使うことも考えましたが、それで本当にSWRが落ちるのか心配だったので(笑)、岐阜県のCQオームで販売している「
簡易ラジアルケーブルセット」を入手しました。
このケーブルセットには、全長5mの被覆線(ラジアル線)が5本ついていて、その片端はM型コネクタにはまる16mmφの端子板でまとめられています。
これをルーフレールのアンテナ基台(M型コネクタ)に共締めしたところが下記の写真です。
そして、5本の線をXVのルーフ上へまんべんなく這わせます。いわゆるカウンターポイズですね。
(“ラジアル線を地面に落としてから5方向に広げる”方法も試しましたが、ルーフ上でうねうねと這わせたほうが良い結果となりました。XVのルーフで完結できるなら、占有スペースの面からもこれが最善だと思います)
これで、SWRはどうなったか…というと、こんな感じです↓↓
目論見通り、同調点が深くなって最良の周波数ではSWRが1.4! 日本のアマチュアバンドである7.0~7.2MHzの範囲がすべて2以下に収まりました(アンテナ側でも、ある程度は同調周波数の変更が可能です)。
もちろん、HF機内蔵のオートアンテナチューナーでもマッチングが取れ、快適な7MHz帯移動運用ができるようになりました♪