kobakatzのブログ一覧

　もう１１月も終わり、１２月ですよ。
　早いなぁ・・・
　紅葉を観たりないのです。
　明日は天気も良いようなんだけど、どうしようかな・・・

　12カ月の頃です。

　寝ぐずり夜泣きは、この頃が最悪でした。
　嫁の数時間の抱っこゆすりでなければ寝なかったため、嫁も限界でした。僕の抱っこでは寝てくれず怒ってしまうため、嫁に頼るしかなく、それがどうにも辛いことでした。
　寝付いても夜泣きがひどく、一晩中続くこともかなりありました。
　どうにか僕の抱っこに馴らそうと試みて、「これで寝るんだから他の事はしなくていい」という嫁と随分衝突もしました。
　しかし親の努力も空しく、それ以上にこの子は凄まじく強情だったのです。
　我を通そうと多語文を話しだしたのも、この頃でした。

　この子がウチに来て依頼、睡眠時間は激減し、完全な断眠状態が数日続くこともありました。あまりにも寝られなかったため、ついには目のピントが合わなくなり、強烈な耳鳴りに悩まされることにもなりました。
　さすがに「とんでもないものを授かってしまった」と、弱気にもなったものです。

　しかし僕は縁というものを強く信じています。

　この子は、誰にでも育てられる子ではなく、親が僕らだからこそ僕らのところにやってきた、と考えました。
　睡眠時間は相変わらず激減していましたが、開き直りました。このとんでもない子を育てるためには、寝なくて済む人間になればいい、と。
　それで倒れるようなら僕は「この子」の親になる資格はないだろう、いや、それがあるからこの子は僕のところに来たのだと・・・

　僕ならこの子を制御できる筈だ・・・　でもそれは何だろう・・・　ずっと考え続けていました。何というか、雲の中にいるような感じで、模索し続けていました。

　ふと、僕が幼稚園に通い始めたころのことを思い出しました。幼稚園のそばには大きな踏切がありました。
　母が恋しくて仕方なかったけど、電車と車が好きだったので、踏切をずっと眺めて過ごすことができていました。

　この子も鉄道と車が好きに違いない・・・　天恵のような閃きでした。

　ある晩、寝ぐずりが始まる前に、僕は娘を踏切に連れ出しました。
　「踏切散歩」と後に呼ばれることになるそれは”大当たり”でした。
　娘は爛々と目を輝かせて信号機や遮断機を見つめ、電車を見送り、車に手を振りました。
　僕も、電車や車のことをいっぱい話してやりました。

　しばらくすると、娘は満足したように、僕の腕の中で寝てしまったのです。家の中ではどうしてもどうしても僕の抱っこで寝てくれなかった娘が、寝てくれたのです。
　この時、僕はもう嬉しくて嬉しくて、どれほど感動したことか・・・　自分の事ながらこれは大事件でした。

　踏切散歩をするようになってから、娘の状態はぐんと良くなりました。娘は踏切散歩の喧噪があれば、僕の抱っこでも寝るようになりました。
　夜泣きも減りました。
　僕は家のそばの踏切に、毎晩娘を抱いて立ちました。奇異に視られてるとは感じましたが、娘が興味を持ったものについては、色々と一生懸命話してやりました。
　終電のあとは、交差点に行って、飽きるまで車と信号機を見せてやりました。

　寝ぐずり夜泣きは、つまるところ欲求不満、何かを補おうとする欲求の現れなのでしょう。
　娘に足りないもの、この時期娘に必要だったものは、鉄道と車と信号機とお話しだったのです。

　そして僕は踏切のことを「踏切様」と呼ぶようになったのです。

　嫁がお団子を買ってきて、それを食べていました。ぼんやりと包装を眺めながら・・・
　突然笑い出しました。
　何かと思って聞いたら、包装に「日本人」と縦書きで書いてあったと言うのです。

嫁「どうしてお団子が日本人なのかなと、考えてたんだよ・・・　でもよく見たら・・・」

　僕がよく見ると、確かにそこには３本入と書いてありました。

俺「どうしたら”３本入”が”日本人”に見えるんだ・・・」
嫁「だって”３本入”だよ？」
俺「だから３本入だってば」
嫁「３本入って、日本人っぽいよね、ほら、見えるでしょ？」
俺「日本人っぽくない！」
嫁「いや絶対日本人っぽいよ、お団子は確かに日本だし、でもよく見たら日本人じゃなくてね、３本入なんだよ（大爆笑）」
俺「だから３本入だってば・・・」

　三連休で山中湖へドライブしたときのことです。

　２車線の道路の左側を走っていました。
　前方に、挙動不審な軽自動車がいました。路肩に寄せてるんだけど、ゆっくり走ったり、止まったりしています。ウインカーも出していませんでしたが、多分走り出すタイミングを計り損ねているのだろうと思われました。
　追い越そうと思い、後方を確認して、アクセルを踏みつつ右車線に移りました。アクセルを踏んだのは、挙動不審車が少なからず動いていたからです。
　前方には軽が走っており、その軽の後ろにつく位置になろうとしていました。
　その軽が、ウインカーもなしに、いきなり急ブレーキを踏んで、左に！曲がり始めたのです。
　そうです、この軽のドライバーさんは、突如Uターンしようとしたのです。急角度で右に曲がるために、一旦左に寄ったのでしょう。
　これには肝を冷やしました。僕は挙動不審車を追い越すために、スピードを上げつつあったのです。

　しかしこのとき、何というか、危険を察知しかけていたというか、感が働いたというか、良くはわかりませんが、ともかく気が付いたらブレーキをぎりぎりのタイミングで踏んで、衝突を回避していました。
　後部座席にいた嫁は悲鳴を上げましたが、娘は寝たままでした。
　このとき、更に後ろから挙動不審車を追い越そうとする車がいたら、本当に事故になっていたかも知れません。

　幼稚園に出す書類には、「家族の写真」を添付するのです。
　ところがうちには、３人揃って撮った写真がほとんど無い・・・
　僕が嫁と娘を撮るばかりで、自分を撮らないから・・
　旅行時、旅館の人に撮ってもらったのがあったので、それを使いました。
　もうちっと日頃から撮っておかないといけませんね。