MB-5で順調にテクを磨きつつあった栗之介、もはや原チャリでは満足できません。
折しも学業を完全に放棄、本能寺会館(老舗ホテル)の皿洗いでアブク銭を貯めておりました。
そこに悪魔の誘いが参ります。
当時、所属していたチャラいサークルにM田先輩というお方がおられました。
このサークル、K大学とK女子大学の合同サークルで大義は「京都の名所を散策する」こととなっておりました。
神社仏閣、仏像が大好物の栗之介、重文国宝だらけの京都市中はまさに天国。
諸先輩方に寺社詣での指南を受けられるものと勘違いしておりました。
実際のところ、幹事が決めた日程でちゃらちゃらとお寺に参詣、帰りにわいわいと茶店に行き解散という何ともぬるいサークルでした。
会員は総勢50名くらいだったでしょうか。
平成のこの頃ではそうでもないようですが、血気盛んな若い衆が集まればその中にバイク野郎が含まれるのは自然の摂理でございます。
諸先輩がサークルの溜まり場に乗り付けてくるマシンに熱い視線を送っているとM田先輩が「ワイの単車譲ったろけ?」というのです。
その単車とは青メタのHONDA-CB250RSで今にしてみれば大した性能でもありませんが、20才前の免許取り立て青二才には十分です。
すぐさま商談が成立、お値段メット付きで10万円だったような。
納車前にまずは中免が必要です。
当時の猛者たちは自動車学校などしち面倒な手順は踏みません。
試験場で見事一発合格、めでたく「中型限定」取得です。
かくしてMB-5は兄者の元に返却、中免ライダーとなりました。
《CB250RSの諸元》
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒248CC
出力 25PS/8500rpm
変速機 5段
燃料タンク容量 12L
燃費50km/L(!)
標準現金価格 298,000円
当時のカタログより(片山敬済師匠が駆ってますね)
HONDAコレクションホール収蔵車
さて、このCB250RS、軽量スリムでまさにコーナリングマシン。
単気筒の太いトルクで加速もなかなかのもの。
テクを磨くべく、天気がよければ東山あたりのワインディング、気合いを入れて周山街道、バイト帰りの都大路など駆け抜けておりました。
面倒なのは始動する時。ステップをたたみ、キックペダルを出しておもむろに踏み抜くべし。
かかったらキックペダルしまってステップ出してクラッチ握ってギア入れて…
かったるいのでほとんど押しがけ。
押しがけには2通りありまして、助走して横乗りしてエンジン掛かってからシートをまたぐ普通のやり方。
もうひとつは助走したらひらりとまたがり、ケツを降ろした瞬間にクラッチ放す一発勝負。
いわゆる「スペンサーがけ」ですね。
失敗するともう一回降りてやり直しなのがかっこ悪い。
しかし、クルマからみると単車というのは燃費が異常ですなあ。
満タンで600km走行可。
リッター100円で計算したら1200円ですわ。
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乗換道楽 | 日記
Posted at
2018/06/18 13:28:43