サイドフラッシャ比較 [117クーペ]

フェンダーサイドのフラッシャ。
並べてみれば後年型ほど大型化しているのが一目瞭然です。

これが一番最初のいわゆるtype1のもの。
68年から69年型用です。
当時の日本車にはない独特のデザインでイタリア車にでもお手本があったのでしょうか。
金属枠はアルミではなくクロームメッキです。
パーツリストによると初期JISネジ版は無いようで、車体番号40番台のものもISOネジでした。
部品番号は9-82620505-0
電球は12V3.4Wです。

これがtype2以降のもの。
70年型から72年型まで装備されました。

いすゞ公式では「視認性向上のため大型化した」とされています。
つくりはクロームメッキの鉄枠でパーツ点数も変わりません。一部には”コストダウンのための変更”と言う人もいますが、構造や製法はそれまでと同じで、製造コスト自体はほとんど変わらないでしょう。むしろ新設計で金型を新造したりと、変更することによるコストがかかっていると思います。
この時代、各メーカーはクルマ雑誌や評論家の批評に敏感に反応していた時代で、安全性/商品性の向上というのもキーワードです。
部品番号は9-82620564-0。
電球は同じく12V3.4Wです。

補修用部品では部品番号5-82220004-0になったようですが見比べても変更点が分かりません。
補修部品も90年頃にはとっくに制作不能部品扱いになっていて、ハンドメイド車のサイドフラッシャーランプが入手不可なのは有名でした。この頃にはすでに他車種用を流用しているハンドメイド車も見かけられました。
リアコンビランプもフロントフラッシャランプも普通にメーカー在庫があった頃です。

外形サイズは異なるものの裏の形状は同じで取り付けに互換性があります。
どちらもメッキ枠の折り返しが手作業のようでハンマー跡が沢山あります。

こうしてみるとチェンジ後はレンズの面積がほぼ倍増しています。
初期はやはり不思議なデザイン、前方を金属でカバーするのはレンズの保護の意味があるのかもしれないですね。

これは‘73年型以降量産タイプのもの。
さらに大型化されましたがボディに半分埋め込まれるように取り付けられています。
メッキ枠も反射鏡ボディもメッキ樹脂になりました。
電球は12V5Wのウェッジ球に変更。
〜‘78 5-82220001-0

’78〜 5-82220033-0
78年のチェンジ内容はよくわかりません。
PA95/96SJは黒色で5-82220034-0‥パーツリストをみると発見があります。

117クーペのランプ類はどれも外にネジが見えないつくりできれいです。
メンテナンスがちょっと面倒ですが。