先日、シルビアの状態確認用にPC版のNissan Data Scan I を買って使ってみた話をブログに書きました。
その、スマホ版があることが分かったので、早速インストールして使ってみました。
だって、真夏の炎天下、毎回ノートPCを車内に持ち込むの、辛いし。
今回の投稿は自己満足の検証の長文ですが、ご興味があるようでしたら読んで頂ければm(_ _)m
NDSI、Androidスマホなら使えるようです。
iPhoneだと無いかも?
しかも、
有料版:NDSI for Android
と
無料版:NDSI Lite for Android
が存在。
早速、無料版 NDSI Liteをスマホにインストール。
インターフェースケーブルは、PC版で使っていた、片側がCONSULTコネクタ、片側がUSBのケーブルに、
USB type-A→USB type-Cの変換アダプタを付ければOK。
で、
myシルビアに繋いでみた。
イグニッションON時(エンジン始動前)
エアフローセンサー電圧が0.81V。ON時の基準値は0.8Vなので、こんなもの。(SR20DEの場合。オーテックバージョン、スペックS共通。ターボは電圧異なります)
水温30℃は、このときの外気温に一致。
エンジン動いてないのでオルタネーターも動いていない→バッテリー電圧は12Vくらい。
Injectorの値は、燃料噴射パルスTpのこと。単位は[ms]。
燃料噴射は、燃圧はプレッシャーレギュレータで一定で、燃料噴射パルスで噴射時間を制御することで噴射量を調整。
Timingというのは、点火時期。単位は[°BTDC]
上死点前 何度 という意味なので、数値が大きいほど点火時期は早いことになります。
この時点ではエンジン始動していないので、意味はないです。
エンジンがかかっているときは、暖機完了後のアイドリングで15°±2°BTDCが基準。
エンジン回転数が上がっているときは、もっと点火時期が早く(値が大きく)なります。
エンジン始動して数秒後。
ファーストアイドル時。
エンジン始動して最初は1600rpmくらいになるのですが、気温が高いからか、数秒で1300rpm台まで下がってきました。
真冬なんかは20秒かそこらは1600rpmあった記憶が。
(1600rpmはオーテックバージョンの場合。スペックR、スペックSは1400rpm)
エアフローセンサーは1.96V。アイドル安定すると1.6Vなんですが、まだ水温が低いのでサーモワックスでスロットルを少し開いている分、空気流入量が多めになっていることが分かります。
O2センサーは、ECUは電圧[V]で認識し、MAXで1Vのはずなんですが、NDSIでは100がMAXっぽいです。10mV刻みかな?
ちなみに50より低いときは空燃比がリーン、高いときはリッチのようです。
30はリーンです。ファーストアイドル中はリッチぎみに持っていくので、たまたま瞬間的にリーンになったんだと思います。常にフィードバック制御しているので。
バッテリー電圧は、エンジン始動したのでオルタネーターが動いて14V台になりました。
燃料噴射パルス 4.4msは噴射時間長めのほうです。ファーストアイドル中だから&リーンだから燃料噴射増やそうと頑張ってるのかな。
点火時期は、アイドリングが安定しているときは15°BTDCですが、まだファーストアイドル中は20°BTDCと早めの点火時期にしてるようですね。
2分後。
まだアイドリングで1100rpmあるのでファーストアイドル中ですが、水温が58℃まで上がってきました。
水温が上がったことにより、さっきよりは回転数が落ち着きつつあります。
エアフローセンサー電圧はさっきよりは下がっているけど、アイドル安定時の1.6Vよりは高い。
O2センサー見ると、空燃比リッチですね。
水温も83℃まで上がり、アイドリングも1000rpmの安定状態にきました。
(オーテックバージョンは1000rpm。スペックR、スペックSは800rpm)
点火時期も15°BTDCの基準値に落ち着いています。
これもアイドリング中だけど、300psはありそうな2.5Lターボ車についていった直後。
水温上がってます(^_^;)
以下、走行中データ。
暑いのでエアコンはONです。
気温やペースが同じでも、上りと下りで水温変わります。
これは下り。
水温81℃。下りだと80〜82℃くらい。
O2センサーが0で燃料噴射パルスもかなり短いので、燃料カットに近い状態かと。
3000rpm以上あってエアフローセンサーが2Vないっていうことは、スロットル閉じててエンブレ効かせてる感じですね。
こっちは上り。
水温86℃。上りだと85〜87℃くらい。
パワステがONになっているところから、コーナリング中と分かります。
エアフローセンサー電圧が2V台で、燃料噴射パルスも2ms以上あることから、多少アクセルを踏んでいる状況が推測できます。
実際、上りのタイトコーナーのコーナリング中でした。
加速中。
スロットル開けてるので空気流入量が多く、エアフローセンサー電圧が3Vを超えてきます。
上限は分からないけど。
燃料噴射パルス4.63msと、かなり燃料噴いてます。
5613rpm(回転/分)という回転数は、93.55回転/秒。4サイクルエンジンは2回転で1回爆発(1/2)×4気筒
→爆発は187.1回/秒
→爆発の間隔は5.34ms
このうちの4.63ms燃料噴射っていうのは、87%の時間、燃料噴いてるわけで。かなり噴射してるイメージ。
(回転数上がると、同じアクセル開度でも燃料噴射パルスは短くなる?)
加速を緩めると
燃料噴射パルスがだいぶ短くなっています。
エアフロ電圧も2Vくらいに下がっていて、スロットルあまり開けていないのが分かります。
こんな感じでモニタリングできるので、無料版としては充分かと。
有料版でないと使えない機能というのがどの辺なのか未確認ですが。
走行会にスマホとケーブル持っていけば走行後の状態確認には充分でしょう。
PC持っていかなくて済むのは大きなメリットです。
(燃料マップとかは購入済みのPC版で、家で見ればいいし。
で、水温を、ECUと後付け水温計で比較。
ECUが認識している水温は、インマニのフロント側の水路にある水温センサーの値。
NDSで表示されます。
後付けの水温計は、センサーがラジエターのアッパーホースに取り付けられています。
比較の目的は2つ。
・暖機完了後の、ECUと後付け水温計の値の差異を把握し、水温計からECUの認識値の推測を可能にする
・冷間始動から安定領域まで温度が上がっていく途中、純正水温計と後付け水温計で想定と違う差が出たので、何が起きているか確認する
(純正水温計は50℃を超えるとCから上に動き始め、70℃では真ん中付近に到達し、105℃まではその位置をキープ)
冷間始動からアイドリングしていったときの83℃くらいまでと、それ以降は走行中の値も含むグラフ。
横軸:ECUの認識値
縦軸:後付け水温計の読み取り値
赤の破線が「横軸=縦軸」、つまり「ECU水温=水温計の水温」の場合。
青い丸(測定値)が赤の破線より上にある場合は後付け水温計がECUより高い温度、赤の破線より下にある場合はECUより低い温度を示していることになります。
気温30℃で冷間始動して、ECU認識で80℃くらいまでは、後付け水温計は全然動きません。
つまり、純正水温計が真ん中を指していても(70℃以上)、後付け水温計ではまだ40℃以下くらいなのです。
で、ECU認識値が80℃のとき、後付け水温計の針がどんどん上昇して、ECU認識値が80℃のうちに水温計も80℃に追いつきます。
83℃以上になると、後付け水温計のほうがECUより1〜3℃高い値を示すようになりました。
サーモスタットの開弁が76.5℃±1.5℃、つまり75〜78℃。
サーモスタットが開かないうちはラジエターに冷却水が循環しないから、ラジエターのアッパーホースにセンサーがある後付け水温計はECUよりずっと低い温度を指すのだろうと推測します。
(N15パルサーのときは後付け水温計も純正水温計と連動して上がったけどなぁ〜。純正水温計の仕様がシルビアと違うのか、センサー取り付け位置が違うのか)
このグラフは、走行中と、走行後アイドリング中の測定結果。
そんなに過酷な環境にはならなかったので、90℃ちょっとまでですが、
この領域なら水温計から約2℃引けばECUの認識値と考えて良さそうです。
もう少し高温まで行ったときにどうなのかは、気が向いたら検証します。
自己満足の長文にお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m