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2022年08月21日

整合性の取れた世界観

整合性の取れた世界観
レビュー情報
メーカー/モデル名 ボルボ / V90 D4 モメンタム_RHD(AT_2.0) (2018年)
乗車人数 2人
使用目的 レジャー
乗車形式 マイカー
総合評価
おすすめ度
4
満足している点 - 内外装デザインの統一感
- 「ゲーミング」ではないアンビエントライト
- パイロットアシストの自然さと、最長3秒の車間時間設定
- 適切なドライビングポジション
- ラゲッジルームの秀逸な使い勝手
- ディーゼルエンジンゆえの経済性
- リアシートの居住性(条件あり)
- SENSUSへの集約とハンドルスイッチの操作性
不満な点 - アイドリング時に車内がかなりうるさい
- ディーゼルエンジンのガサツなフィール
- 主にリアサスの硬さによる乗り心地の悪さ
- 安全性アピールの割にサポカーSではない
(踏み間違い防止がない)
- 外気温が30度以上になるとアイドリングストップしない
(市街地にて大幅に燃費が悪化)
- BLIS(ブラインドスポットモニター)の表示位置が旧世代のAピラーではなく遠いミラー端となり見づらい
- 窓がUVカットではない
- アダプティブヘッドライトは街灯があるとほぼ仕事をしない
(新型C40のピクセルLEDが羨ましい・・・)
- ナビのキーワード検索の精度
(ルート案内自体は割とまともなので、地図上で指定するか緯度経度で入力すれば問題ない)
総評 よくできたファミリー向けステーションワゴンであると思う。
プレミアムカーとしてはまだまだ改善すべきことも多いが、世界観が気に入れば買いだと思う。

したがって、個人的なお気に入り度としては星5つであるが、総合評価の"おすすめ度"としては星4つとする。

【詳細は項目別評価に書いてありますので、右下の「続きを見る」にて確認を】
項目別評価
デザイン
☆☆☆☆☆ 5
外装デザインも落ち着きがありよくできていると思うが、それ以上に特にブロンドの内装が素晴らしい。
やや温かみのある白色照明を、内装の裏側から間接的に照らすアンビエントライトはとてもセンスが良い。
また、内装色ごとにパワーウィンドウスイッチの樹脂の色を揃えているといった、統一感の演出が素晴らしい。

室内灯オン


室内灯オフ(注:シートへの写り込みは街灯)



正直、カラフルなLEDチューブを張り巡らせた「ゲーミングPC」もしくは「90年代のカーステレオ」的な内装になりつつあるドイツ車メーカーは少し考えて欲しい。
走行性能
☆☆☆☆☆ 4

走行支援機能について


パイロットアシストが操作性・制御共によくできている。

パイロットアシストのACC部分については、先行車両がいなくなった時に急加速せずに人間的な感覚で加速する、先行車両に追いついた際に滑らかに減速するなど、よく調教されている。
(これが出来ていない車種の例を挙げると、スバルの2020年式レヴォーグは前者に追いつくと急ブレーキとなり、自然な減速をとは言い難かった)
また、車間時間が5段階で選択でき、1秒〜3秒の間で0.5秒刻みで設定ができる点が素晴らしい。最長の3秒に設定した場合、高速道路でトラックや大型SUVの後ろについた時の圧迫感の軽減や安全視界の確保に有効であるほか、飛び石防止も期待できると思われる。
(参考までに、国産車はスバルなどをはじめとして最長2.2秒程度が多い。例外的に、ホンダの最新モデルでは最長2.8秒程度)

パイロットアシストのハンドル操作支援については、一般の高速道路においては人間が介入せずとも完璧な操舵を実現している。ただし、首都高速においてはアシスト量が不足する。

安全支援機能について


踏み間違い防止機能が付いておらず、サポカーSではないのが残念。欧州車ではメルセデスくらいしか装備していないが、ボルボが安全性を謳うのであれば率先してつけておくべきではないか?
なお、「自分は老人ではないので不要」といった論調の方もいるが、ペダルの踏み間違いが一番多いのは20代という統計的事実がある。
それ以外については、満足している。警告のタイミングなども極めて適切である。

ペダルレイアウト



極めて良くできたレイアウト。きちんと、ハンドルセンターのやや右にブレーキペダルが、アクセルペダルは右端に配置されている。FR車的なデザインを求めて図らずとも(?)、マツダと同じ結果に行き着いている。フットレストとブレーキペダルの間隔がやや狭いように見えるが、これは、フットレスト幅が巨大であるため。

パワートレーンについて


パワー感は上り坂であっても1500rpm前後でスルスルと登っていくトルクがあり良好。アクセルフィーリングもリニアで、思い通りの加速度を引き出せる。
当然、高速道路の巡航においても一切の不満はない。

アイシン製8速ATもよくできている。ただし、コーナリング中にギアをホールドしてくれるような機能がない点が不満(すでに終売しているポールスターソフトウェアが必要)。
しかも、それを補えるマニュアル変速のレスポンスは非常に遅い。

アクセル全開での追い越し加速については、あくまでディーゼルターボ+ステップ比がワイドな8ATであることの留意が必要。電動化車両や最新世代のCVTのようなピックアップの鋭さはない。


ハンドリングについて


特に楽しさを感じない。パワステの重さを3段階で変えられるが、あくまで重さが変わるだけに感じる。一方、下り峠ではそこそこはっきりしたフィードバックになり好印象だったので、AWDであれば全面的に印象が違ったのかもしれない。
乗り心地
☆☆☆☆☆ 3

巡航中について


比較的良好な静粛性を確保していると思う。ただし、標準装着タイヤの245/45R18サイズのプライマシー3(5分山)は、荒れた路面で盛大なロードノイズを発生させ、ミスマッチ感がある。
乗り心地はやや硬め(スポーティという意味ではない)で、誉められたものではない。板バネである上にトレーラー牽引で荷重がかかることを想定しているためと思われる。
よくある「速度域が上がればちょうどよくなる」といった類のものではなく、高速道路を走っても盛大な突き上げが発生し、純正ドラレコは感度を落とさないとイベント録画を始める始末。メディアのレビュー用に貸し出している車両はエアサスOP付きのようなので、乗り心地を求める人はエアサスOP付きか、脚を延長したV90CCを検討した方が良い。


減速中〜停車について


起動時のデフォルトドライブモードであるコンフォートの場合、完全停車の直前にアイドリングストップするためギクシャクしがち。エコの場合は時速4km/hほどで、ダイナミックの場合は停車後にアイドリングストップするので、コンフォートというからにはそのどちらかの方がギクシャクせずに済むと思う


停車中について


アイドリングストップ中は問題ないが、エンジン始動中はディーゼルエンジンの船舶のような低音がキャビン内に篭りノイジーである。正直15年落ちの軽自動車のアイドリングよりも何倍もうるさい。走り出すと篭りは減り、全く気にならなくなる。ディーゼル的なカラカラ音についてはゼロではないものの、不快な騒音レベルではない。
総合すると、ゴロゴロ感のある微振動と音によって、このクラスの割にエンジンの存在感が大きい。
(この辺り、海外メディアのレビューでは割と触れられているのだが、日本のメディアではなぜか見かけない。実に不思議。)


フロントシートについて


身長185cm未満であればモメンタムグレードのシートで十分な調整幅がある。一方、身長185cmを超える場合は座面長の延長とランバーサポートの上下位置の調整が可能なインスクリプショングレードにした方が良いと思われる。

リアシートについて


開放感があり、乗っていて嫌な感じがしない。また、前後長も十分取られている。エアコンもリアシート左右で独立調整可能である他、吹き出し口も4つ付いている。
ただし、座面長が他社と比べて短いため、長身の成人男性には不向きであり、子供や女性の場合は座りやすくプラスになると思う。
V90に限らず、現行SPAプラットフォームのリアは全体的に座面長が短いようで、「ボルボV60のすべて」によるとAudiA4が51cm・メルセデスCクラスが49cmなのに対し、ボルボV60は47cmとのこと。

ちなみに、リア中央席は身長183cmの私が座っても頭が接触せず、視界もいいので子供にとってはある意味特等席かもしれない。

オーディオについて


一番安価な「ハイパフォーマンスオーディオ」は10個のスピーカー(フロントドアに3つずつ+リアドアに2つずつ)と340Wのアンプを組み合わせた構成。
Harman/KardonやBowers & Wilkinsと差別化を図るためか、バランス調整やチューニングを省略しているようで、デフォルトでは高音ばかり耳に付く。
イコライザにて高音域を削り、中音域(300Hz)を思い切って持ち上げるとボーカル及びアコースティック系楽器の鳴りが大幅に改善される。これと併せて低音域(100Hz)も少々程度持ち上げてやっとフラットなバランスとなる。
ちゃんと入力を鳴らせるだけのパフォーマンスがスピーカー側にあるのに適切なDSPチューニングが施されていないのは非常にもったいないと感じる。

総合


プライスタグに見合わない乗り心地であるし、決してスポーティであるわけでもない。
ただ、荷物を満載して4人乗車であればまた印象が変わるのかもしれない。
積載性
☆☆☆☆☆ 5

トノカバー等について


トノカバーがゲート連動となっているのは便利。さらにラゲッジガードネットが巻き取りカートリッジ式になっているため無くさず使いやすい。
(V60やXC60はトノカバーは手動、ラゲッジガードネットも巻き取り式ではない)



日常の使い勝手


ラゲッジルームの左右にそれぞれ2箇所ずつ、フロアの分割ボードを起こすとさらに2箇所の合計6箇所レジ袋用フックが存在する。広すぎるせいで使いづらいといったことがない。



リアシート可倒について


倒すと、身長180オーバーでも横になれる広大な空間が出来上がる。
ただし、6:4分割なのが不満。V70の4:2:4から明らかにデグレしているし、メルセデス・BMW・Audiの同クラスは当然のように4:2:4である。
4人でスノボ行きたい人はThule🇸🇪のルーフボックスを買えということだろうか?


テールゲートについて


電動パワーゲートはリアバンパー後端から30cm弱の余地があれば開閉可能。テールゲートが寝かせられたことで単純な容量こそ減ってしまっているが、むしろ使い勝手向上に寄与していると思う(一般的には、ワゴンの場合50〜70cm、ミニバンやトールワゴンの場合だと1m程度の余地が必要)。
全長5m近いラージワゴンであるが、ミドルサイズミニバンよりもショッピングセンター等の駐車場での使い勝手は良いと思う。
燃費
☆☆☆☆☆ 5

実燃費について


ディーゼルエンジンであるため、燃費及び燃料コストについて満足している。ただ、他社同クラスのディーゼルと比較してアドバンテージがあるかと問われると、ごく平凡な燃費とも言える。


アイドリングストップについて


ISG/BSGではない普通のセルモーターでの再始動だが、さほど不満はない。
だた、北欧生まれのためか、気温が30度を超えるとアイドリングストップが動作しない。そのため、夏場は市街地走行にて大幅に燃費が悪化する。輻射熱で室温が上昇しやすい晴天の日中はともかく、夜間くらいはアイドリングストップするようにして欲しかった。


その他


関連して気づいた点として、AdBlueの残量がほとんど減らない。単純計算で3万キロ以上補充なしで走れる計算となりそうである。元々VolvoのD4エンジンは尿素SCR無しで環境規制をクリアしており、あくまで補助的に後付けされたものということだろうか?
価格
☆☆☆☆☆ 5
今回Volvo Selekt車両を購入したが、大幅値上げのMY2023が発表される前に購入したため、中古相場的にも底値で買え、満足している。

また、下位モデルV60と比べて内装が大幅に豪華である(センターコンソールにレザー加飾、照明付スカッフプレート、ドアトリムも豪華 など)にも関わらず、中古相場は同程度であるため非常にコストパフォーマンスは良いと思う。

ただ、現在の新車価格のプライスタグは正直悩ましいと感じる。
その他
故障経験 - 時折360度カメラが一部映らなくなる不具合 →ディーラーにてトータルアップデートを行なっていただくことで解決。再発せず。
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Posted at 2022/08/22 01:45:31

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ずっと二輪ばかりだったところ、必要に迫られ10年ぶりに車を所有。 よろしくお願いします。
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