榮チャンのブログ一覧

オラには母と呼ぶ相手が二人いる。実母と実母の親友である女性だ。オラが産まれた年に母と彼女は出会い、三十年以上も喧嘩ひとつせず、まるで姉妹のような二人だった。
仕事が忙しく、寝る間も無いほどだった母に代わり、母の仕事中は彼女がオラと弟を育ててくれた。

そんな第二の母が、もう直ぐこの世を去る。

昨年、特定難病のALS（筋萎縮性側索硬化症：脳の運動ニューロンが壊死する難病）を発症させたことが判明し、余命2年の宣告を受けた。
でも、もう もたないんだ。

少しでも進行を遅らせたい一心で、彼女も、母も、オラを含む身内皆も ベストを尽くして来たと思う。でも、震災以降 生活の様々な支障で 今迄やってきたケアが殆どストップしてしまい、その反動も有ってか
二ヶ月足らずで一気に進行してしまい、四月末の連休前に入院した。

もう、酸素マスクをしても肺が酸素を取り込む筋力が無い為、人口呼吸器無しには延命できない。しかし、彼女は 人口呼吸器の取付を真っ向から拒否した。
この世との別れを彼女自らが選んだ。

一昨日 彼女の車椅子を押して院内を散歩したり いつものように会話したばかりだったのだが、今日、母から彼女が危篤だと連絡を受けた。あと何日もつか解らないけれど、準備が出来次第、オラは再び仙台にリターンする。

泣くまい。振り返るまい、今回も。
オラは最後まで静かな心で見守り、別れようと思う。

オラの大切な もう一人の母親と。