2024年12月23日
マズローの欲求5段階理論
マズローさんは米国NYの心理学者です。人間心理学の生みの親と言われているそうです。
わたしは度々物事や葛藤に悩まされた時によくマズローさんが提唱するこの「5段階欲求理論」を思い出します。とくに仕事や経済活動に関わること起業に関することについて考えるとき、方針方向性を決める上でひとつの指標として捉えています。
人は何か物事を達成したいと考えた時、さまざまな壁やハードルに立ち向かわなければなりません。定年を迎えたシニアが突然俳優になったり芸人さんになったりしたニュースを時々みたり聞いたりしますが、どうしてもやりたかった夢や目標を叶えるために、きっと私たちには見えない反対意見や苦労を見事乗り越えて奇跡的に達成したに違いありません。
いくつになってもやりたいことを全力で楽しむとても素晴らしいチャレンジは純粋に応援したくなりますよね。
でもどうでしょうか実際、高齢の身内がある日突然、「定年退職後は俳優になって住宅ローンの返済を支えるため明日から俳優の道を目指そう」なんて言い出したら、しかも明日俳優養成所に多額の講習費を払う!なんて言い出したらどうでしょう。全力で止めませんか?それじゃなくねって。
はなしがとっちらかっていきそうですので戻します。
みなさんは「やりたいこと」「やりたくないこと」また、「やれること」「やれないこと」とどう向き合っていますか?
ポジショニングを整理するとこんな感じです。
A「やりたいこと」+「やれること」
B「やりたいこと」+「やれないこと」
C「やりたくないこと」+「やれること」
D「やりたくないこと」+「やれないこと」
D=Stop
A=常にGOでしょ!
これらは明確ですね。
前述のお笑い芸人になった高齢者さんはAだったと仮定します。
それではBとCはいかがでしょうか。
やりたいけどやったことのない俳優の仕事は「B」なんじゃないかと思うんです。
長年俳優をやってきた経験のある役者さんが「C」に陥るなんてことも時としてあるかもしれません。
趣味や道楽ならA~Dまで好きにすればいいと思います。現にだれに反対されようが好きな車に乗ればいいし。スカイダイビングだって世界一周だって満足のいく限りやりまくれって感じです。
でも起業や仕事を選ぶとなればそうはいかないと思うんですね。とくに「B」これにいつも惑わされるんです。
私が若いとき、好きなこと、やりたいことをやれってよく大人たちに言われました。でもその時の私にはやりたいことがなかった。大人たちにとってそれは悪でした。
だから何か書かなければいけない卒業文集のやりたいこと欄に私は、パイロットって書きました。それを見て大概の大人たちはとても喜んでくれました。
でもパイロットそれは「嘘」です。私は卒業文集に嘘を書きました。私にとってパイロットは紛れも無い「D」です。
そのまま私は学校を卒業して就職しました。とくにやりたいこともなくバブルの売り手市場に乗っかって、それなりの会社に就職することで大人たちに守られながらの「D」の人生がはじまりました。ただ、不思議と仕事に慣れるに従っていつしか仕事が楽しくなっていきいつしかDがCに変わります。時が経ちやがてCがAに変わっていきました。
幼い頃からやりたいことを見つけ夢や希望を持って目指し、手に入れた人の「A」ってのはそれはそれは素晴らしいことだし僕らの憧れであり理想です。
でもちょっと待って、だからって他人や身近な人に「やりたいこと」をやれ、それを見つけろ、そうじゃなきゃダメだって強要したり、ましてや自分自身に自問自答したりして追い詰めていませんか?
以前、若手人気映画俳優の売れっ子さんがTV番組内の発言で炎上していたことを思い出しました。
映画の制作会社のスタッフを見て「なんでこの人は裏方なんて仕事を選んだんだろう」
えっ?!
もちろんはっきりした意図はわかりませんが、「もっと華やかな表方の仕事をなんでこの人は選ばないんだろう」って言いたかったのかな?
この発言に視聴者の反応は、当然ネガティブ方面に傾向しました。「制作者さんだって立派な誇り高き仕事だ!」って。当然叩かれて炎上しました。
でも私は思ったんです。幼い頃からやりたいことを見つけて見事「A」を手に入れたみんなの理想の人であるこの俳優さんは、自分のようにやりたいことがみんなそれぞれ当然あって必ず希望通りの仕事に就いて「A」の人生を送っているのが当たり前に思っているんじゃないかなって。
でも現実はどうなんだろう、一方で世の中のほとんどの人は「C」なんじゃないのかなって感じる時があるんですね。だって仕事や職種ってすげーたくさんあるでしょ。そんな中自分のやりたい職種や仕事なんて社会経験のない若くて世間知らずの若者がこの仕事に就きたいなんてドンピシャ選ぶことができるでしょうか?
選べないですよ。私には無理でした。
でもそれでいいと思うんです。それでいいんじゃないかな。きっとそう。
さて、マズローの欲求5段階理論とは生理的欲求からはじまり、3つ目の社会的欲求までは割と本能的且つ環境や宿命の元粛々と運命的に動かされる段階にあると思っています。詳しくはグーグル先生にお聞きください。
問題は承認欲求と自己実現欲求の段階になるとこれが間違いやすいというか、誤解しやすいんです。精神論というか理想論が邪魔をするんですね。
それを後押しするのが大人たちの言う「やりたいことをやれ」です。
そして最も悪質なのが大人の言う「お前やりたいこともないのか!」です。
捉え方は人ぞれぞれですので各々お任せしますが、承認欲求は「やれること」で自己実現欲求は「やりたいこと」と私は捉えています。
私が言いたいことは、つまり「やりたいこと」よりまずは「やれること」を探せってことです。やりたいことがあるなんて人はある意味特殊です。限られた人間だけです。やりたいことがない人は悪ではありません。裏方、表方なんてどうでもいいんです。今できることをやるんです。
やりたいことが見つからない人に言いたい。
「やりたいこと」よりまず「やれること」です。ちょっとやりたくないなあくらいだったらやってみて欲しい。そうすると見てくれている人、喜んでくれる人がきっと必ずいて、やがて「やりたいこと」なんていつか見つかるもんだと私は信じています。
それをマズローの欲求5段階理論が提唱している重要な点なんだと私は思うんです。
やりたいことが見つからなくて動けない時は誰でもあるよね、そんな時は今の自分ができることをまずは探してみる。それは自分の価値を見つけることであり、他人にはできない持っていない自分だけのスキルを見つけることであり、実はそれこそが自分自身では気づかない得意分野なんじゃないかなと思うんです。
是非あなただけの貴重な経験をマネタイズするために改めて自分も含めて考えてみたい、まず「やれること」から始めてみて欲しいって思う今日この頃です。はい。
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Posted at
2024/12/23 23:10:19
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