ライトウエイトを語る上でやっちゃいけないのが一つ...カタログスペックを見てちゃいけない事。カタログスペックは意図された数字で車の本質は分かりません。軽さ...を語るならまずその車が走る以外に不要なもの、ナビやらエアバック、防音材、ノーマルシートなど簡単に取り外し又は交換できるものを省いてホワイトボディ、エンジン、バネ下と分けて重さを測った時この車は軽量であると言うべきです。
するとカタログスペックでは重い車達も以外と基本設計は軽量であったり、マスバランス、バネ下軽量化などに努力してるのが分かります。
軽量マシンのポイント
1 エンジン在りきで設計すべし
エンジンを最初に作らなければ実は何も始まりません。車は軽ければ軽い程エンジン特性にシャーシ側設計が左右されます。特にサスペンション周りは馬力、トルク特性等に合わせてバランスさせなければなりません。 同シャーシに同エンジンとして出力10%でも向上した場合、本来足まわりは全てやり直す程難しいのです。またマーケティング面で言うと、同じシャーシを使って複数エンジンでモデル分けする場合、開発費はかなり掛かります。特に後輪駆動車の場合、リアサスがハンドリングのほぼ全てを決定する程重要です。
2 ブランド力
ブランド力が有ればある程度開発資金をつぎ込んでも販売価格で回収できるでしょう。 又はスーパーセブンの様なあまり規制に縛られずフリーな設計もできるでしょう。トヨタが同じもの作って老人が事故起こせば社会問題になりかねません。
3 2兎追うもの1兎得ず
軽量化したいのに要のサスに拘りすぎると余計ややこしい車になる。 1項目と絡めてポルシェのサス設計見ていくと気が狂うほどの設計をしている。あそこまでやらないと中古半端な車になると言う事。
4 マスの集中化と重心位置のが重要
軽量にとらわれてこれが疎かでは本末転倒
まとめるとライトウエイトはハンドリングに拘っていくより、簡略化して余計なものをつけない方のが近道である。サスにこだわらずトーションビームでもリジットでもとにかく軽く作って安く車両提供した方が本来のライトウエイト(お財布に)である。AE86はライトウエイトの究極のお手本。結局はお金の問題にぶち当たるのでただ軽いからといって良い車だと言うのは愚業と言う事です。
おまけ 気が狂う設計
昔ボクスター(986)のスタビライザーブッシュを頼んだら装着できませんでした。理由はスタビライザーが7種類も用意されているからです。1つはオプション(10mm車高ダウン)用、1つはボクスター S用、1つはATモデル用と前期後期で一々スタビライザー径を作り直します。パワーが上がれば作り直し、ミッションかATで作り分け、車高変わったから作り直し... もちろんスプリングも作り直し、アームも作り直し、当時500万の車でこれなので当然911とかGT系になるともっと気が狂う設計...
Posted at 2019/05/07 01:31:07 | |
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