※本文長くなってます。ごめんなさい。
10/20に福島県浄土平にオリオン座流星群を撮りに行ってきました。

朝10時半に出発し下道をのんびりと北上。
紅葉の季節と重なり磐梯スカイラインの渋滞が予想されましたが夕方とありスイスイと進むことができ
日が沈む少し前に浄土平ビジターセンターに到着。
予報とは違って風が強い!
5m以上は吹いていました。
とりあえずビジターセンターの目の前にある吾妻小富士に登ります。
360度パノラマで撮ったりしてみますがこっちの方が風がさらに強く時々風でよろけるほど。
登山前にジャケット羽織ってきましたが正解でした。寒い。
風速1m毎に体感気温は約一度下がります。5mの風が吹いていたら気温5度でも体感気温は0度になってしまいます。
ビジターセンターの予想気温はこの時7度くらいだったはず。人が風でよろける程となると多分7~8m位となりやはり体感気温は0度位にはなっていたと思います。軽装の人が「寒い寒い」と言いながら階段を降りていっていました。そりゃそうだ。
この吾妻小富士火口の周りをぐるっと一回りできるので肩慣らしとして一周回ってみました。
風がかなり厳しく一周約45分位かかってしまったと思います。かなり暗くなってました。
とりあえず下山し車に戻り腹ごしらえを行います。
途中で購入したソースカツ丼(笑)
車の暖房25度にしてましたが全然温まらない…
食べ終わる頃にはあたりが真っ暗になり車もだいぶ減ったので試写を行ってみました。
オリオン座が登ってくるまで時間がまだあったのでとりあえず夏の天の川を。
何故か画像が小さい…
早い時間にもう夏の天の川(濃い部分)は沈んでいきます。蠍座が地平線に沈む頃反対側からはオリオン座が上がってきます。(オリオンはサソリの毒で死んでしまったため空でもその伝説通りサソリが居なくなってから現れる)
しかしここ浄土平ビジターセンターは星の観察にはいいもののアクセスの良い事からひっきりなしに車がやってくる…
丁度吾妻小富士からオリオン座が登ってきていたのですが駐車場と吾妻小富士の間には道路があるためまぁ車のライトが写る写る…
写真撮影には不向きだなと感じました。
逆の冬の天の川を写そうと思ったらそっちは深夜になっても工事の車両が頻繁に出入りしてきてそっちもライトが写り混む始末。踏んだり蹴ったりでしたね…
今回目的はもう一つありました。
星の撮影でいい場所ないかと探していた際にネットでここ浄土平ビジターセンターを見つけたのですが近くに「魔女の瞳」という美しい火山の火口湖があるのを発見しどうせなら夜明けの魔女の瞳のタイムラプスを撮ろうじゃないかと思い立ったんです。
撮るためには一切経山という山に登らなくてはならないのですが初心者にもオススメと書かれていた為登山を決意。準備もしてきました。
トレッキングシューズ、防風、防寒の上下を揃え大体10日前にはおおよその天気と気温が出るのでそれに合わせたインナー等も準備。

カイロも買いました。
チューブ辛子はなんぞや?
と思われたでしょうがここ付近はクマ🐻が出る為遭遇し噛まれたらもうこいつを口にねじ込もうと思って持参しました(笑)
念の為

一度だけなので熊鈴を買っても後々ゴミになってしまうため鈴が鳴る
アプリをインストール。
それでも登山はギリギリまで決行するかは状況を見て行うことにしました。
一般の方が昼間登った際ビジターセンターから頂上までは1時間半程なので2時間かかると想定。日の出が4時45分の為2時頃に出発する事に。
それまではオリオン座流星群を撮るためずっとシャッターを切ってました。
さて、時間も1時を回り状況の確認を行うと風がかなり落ち着いてきていました。
風速は1~2mほど。これならば行けそうです。
しかし登山道へ向かう木道が漆黒の闇に続いてるのを見ると躊躇してしまいます…
ましてや熊が出るとなると…
この時期冬眠前で気が立ってるしたらふく食べないといけないため本当に遭遇だけは避けたい。
意を決して着替えを行いました。
ズボンの下にはヒートテックのももひきを。靴下もヒートテックのハイソックス。上にはこれまたヒートテック×3枚を着込みました。
予想気温は-1度。極悪です。
音にも注意をはらいたいため耳は覆いたくなかったのですが仕方なくニットの帽子を被りフードで頭を覆います。
ネックウォーマーも付け頭と手にライトを装備し覚悟を決めて登ります。
最初は木道、直ぐに登山道に切り替わります。
足場は悪く大小の石がゴロゴロで避けて歩くため真っ直ぐには進めず登山道をジグザグに歩いていきます。
初心者向けとは言え緩急も結構あり足場も整備されている所の方が少なく大変です。ましてや夜中ですから…
やがて…
50分ほど歩くとほぼ中間地点である避難小屋の看板が出てきました。
程なくして到着。
重厚な扉を開け一旦休憩と状況整理です。
水分補給し自分の状態確認を行います。
諦める事も大事ですからね。
幸い身体的には疲れてはいますが大丈夫そう。
しかしヒートテックを着込みすぎて暑い。結構汗をかいていました。とりあえずジャケットの前を開け水分補給。
一息ついてトイレに行き頂上を目指すことにします。
避難小屋を出てからが結構キツかったです。一番の難所でした。30分位?で
こちらまで到着。残り600mですが登りの600mですからね…
ゆっくり、ゆっくり周りも気にしながら登りようやく…
頂上!やったー!

頂上からは福島市内の夜景も綺麗に見えます。
長い時間かけて登ってきて良かったー!と興奮しました。
…と思うのも束の間、ある事に気づきます。
風が…強い。
夕方吾妻小富士で経験したあの強風が吹き荒んでます。
そりゃそうだ。山の頂上だもん。遮るもの無いもんね…
ここで知識に無かった状態に陥ります。
登山中は常に動いていたため汗もかき体が温まっていました。
頂上に着き休んでいると汗で急激に体が冷えてきます。
風はアウターのお陰で防げているものの中から冷えてきます。
頂上の気温は正直わかりません。ビジターセンターの場所の予報で-1度だったのでそれくらいかそれ以下か…更に強風で風除けできる建物も岩もない。
辛うじて少し岩が積み上げられてる所の風下に陣取って座ってみましたが風は少し凌げるものの座った下の石の冷たさがはっきりわかるくらいキンキンに冷えていてそこから体温が奪われていきます。
正直身の危険を感じました。
持参したホッカイロ全て貼り付けるも温まらない…
登山前に貼り付けたホッカイロも全然暖かくない…(というか汗でカイロの熱が奪われている)
風もあり写真どころではなくなり下山するかどうかの判断になりました。マジ危ない。
しかし下りは登りより危ないんですよね…
冷えて思うように動かない体で下山して転んで怪我して動けなくなったら目も当てられない。電話の電波が届かない所もある為どうするか悩んだ挙句日の出を待つ事に。
体を温める手段として用いたのが既存のカイロと写真撮影の為に持ってきたレンズヒーター。
これを使う事に。
まず内側から温める為に持って来た食料を食べ燃料補給します。
続いてカイロを一か所に集めレンズヒーターを最強にしてカイロに充てがい心臓付近で抱え込みます。(心臓付近で血液を温めそれを全身に送り込む算段)
これですべてのカイロを相乗効果で温めます。
レンズヒーターがかなり優秀で高温になった為カイロも温まり何とか寒さを凌げました。
本当に死んでしまうかと思った。
マジレンズヒーターありがとう…
やがて空は明るくなり始めた時はホッとしました…
写真を撮る余裕もでき、日の出を撮ることもできました。
吾妻小富士とご来光です。
日が昇ってから魔女の瞳も撮ることができました。
まもなくここは雪の為閉山されます。
今回想定外で死にかけましたが何とか熊にも会うこともなく無事に下山する事ができましたが。次回があるならば教訓にしたいと思います…
しかし不眠で長時間の往復下道レーシングと登山はかなり無理があった…
それも見直さないといけません…