以前投稿したこちらの
記事ですが、「車種専用チューニングデータに書き込むステアリングスイッチの設定値をどうやって決めたか」を書いていませんでした。
↑これのKeyADUpper/Lowerの値
どうやって決めたか、順を追って説明します。
用意するもの:Excelが使える環境 (パソコンなど)
①各ボタンを押したときと、何も押していないときの電圧を測定する。
②↑に対して、『一つ前の電圧値との差 (以下、幅)』を計算する。
③上の『幅』のグラフを、Excelの「100%積み上げ横棒」で作る。
これが"グラフ1"になります。
④編集前の車種専用チューニングデータの"KeyADUpper"で、同様に『幅』の100%積み上げ横棒グラフを作る。
これが"グラフ②"になります。
グラフ①とグラフ②を縦に並べると下のようになります。
⑤増えたスイッチの"KeyADUpper"を、グラフ1とグラフ2がなるべく等間隔になるように計算する。
要するに力業です (ぇ
計算→XML編集→ナビに書き込んで動作確認、を何度も繰り返しました。。。
↑で「音量ダウン」の値も変更していますが、これはスイッチをポン付けした状態では電話を掛けるボタンが音量ダウンと誤認識されていたことへの対処です。
⑤段階のグラフ2をグラフ1と並べるとこのような感じです。
最終的にカメラボタンの認識幅が広めになりましたが、音声認識と通話開始・終了はグラフ1と2で似た幅になっています。
値が決まったら、幅ではなく"KeyADUpper"そのものをXMLに書き込みます。
"KeyADLower"はひとつ前のKeyADUpperに1を加えた値を入れます。
↑※再掲
ということで、力業にもほどがある編集方法でした。。。
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おまけ:
車種専用チューニングデータの入ったSDカードをナビに刺すと、ナビ側ではXMLファイル先頭の
"Setting FileVersion ID"の値でインストール済みのデータかを判定するようです。
この値は
前の記事で上げた"17MY_AFTCarKindSetting1.xml"の他に、"17MY_AFTCarKindSettingForNavi.xml"という別のファイルにも含まれています。
チューニングデータを一度ナビにインストールした後で、XMLを編集した場合は、"Setting FileVersion ID"の下4桁を適当に書き換える (Setting1とSettingForNaviで揃える) と、ナビは別ファイルと認識します。
書き換えていないと「インストール済みのデータが入っているので取り出せ」云々と画面に表示されてしまうのでご注意下さい。
Posted at 2019/03/17 22:32:17 | |
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