Spiegel　プロスペックネオ・車高調　取付上の注意点

スプリングの組み換え中に気が付いた問題点を書きます。もちろん新品取付時の重要なポイントでもあります。
金色のスプリングはスイフト製で内径65mm、黒が車高調の純正で内径62mmです。
中央の円形のものはスプリング径変換アダプタと、スラストシートです。

車高調を外してびっくり。なんとブレーキパイピングの保護材が裂けて、パイピングが露出してます。これはブレーキホースを中継しているブラケットがサスの動きによりこの箇所に接触していることを示しています。
今回はパイピングの痛みは軽微だったので無問題ですが、このまま気が付かずに放置していたら重大事故に繋がります。

もちろん元々の設計が狭いこともありますが、それよりも車高調を組んだことによる問題がいくつかあります。
【その１】
ダンパー径が太くなるため、ブラケットが数ミリ外側に出てしまいます。僅か数ミリ、されど数ミリ。
【その２】
アッパーマウントでキャンバーを付けていたため。車高調整を内側に寝かせるのですから、どんどんクリアランスが無くなります。

対策方法です。
【その１】
車高調とナックルは、2本のボルトナットで固定されています。車高調の取付箇所は上側が長穴になっており、取付時にナックルとの角度を変えることができます。固定時にナックルを寝かせるように長穴を活用します。タイヤ幅が175、ホイールのオフセットが45なら、車高調とタイヤが接触することはありません。
【その２】
ブレーキホースを社外のメッシュ等に交換し、中継ブラケットを無くす、もしくは干渉箇所を大きく削るのが最善です。

スイフトのスプリングに交換する場合は、必ずスプリング径変換アダプタが必要です。数字的には小さな違いですが、そのままでは画像のようにガタガタの状態となり、非常に危険です。
変換アダプタはシュピーゲルさんでオンライン購入できます。1枚1000円（+消費税・送料）で、1台分なら8枚必要です。

上側のスプリングシート（赤の部品）に変換アダプタ（黒の部品）組付けた様子です。組付けの前に、薄く油類を塗布してください。でないとキツくて入りません。私はWAKO’SのTHC（スレッドコンパウンド）を指でごく薄く伸ばして組みました。
下側のスプリングシートはそのままでも入りましたが、やはりタイトです。

変換アダプタを組むと、車高調に付属のスラストシート（摩擦軽減シート）が使えません。樹脂製ですが、普通のカッターナイフでは簡単には切り拡げることができません。
私は超音波カッターを使って加工しました。皆さんはID65用のスラストシートを用意することをお勧めします。
またシュピーゲルでスイフトセットの場合、スラストシートが付いて無い可能性もあります。HPの画像でも写ってないですし→http://www.spiegel.co.jp/product/damper/img/neo/big_Swift-springs.jpg
これが無いとステアリング操作時にバキバキと音が出たりします。

スラストシートを挟んで組んだ状態です。これで完全に音が出ないわけではありませんが、現状では出ていません。

【その他の留意事項】
リアタイヤが純正より外に出ます。私の場合、リアフェンダーでタイヤのトレッド面が1cm幅で削れてしまいました。こちらもタイヤサイズやオフセット、キャンバー等を工夫してトラブルが起きないようにしましょう。

上記の問題についてはシュピーゲルの設計ミスというより、使用上の注意でしょう。フィッティングに関する問題は社外パーツ全てに当てはまるかと思います。この車高調は結構遊べますから、ポイントをしっかり抑えて安全に楽しみましょう。

ダストカバーブーツの一部が切れてました。ゴミが入ると寿命が短くなりますので注意です。これもシュピーゲルさんから補修部品として購入できます。

画像に制限があり、また説明不足な箇所も多いと思います。ご質問にはお答えしますので、お気兼ねなく。