スズキ/ジムニーJB23型(3代目、1998〜)
○エンジン
水冷直列3気筒 K6A型
4サイクル IC付きターボ
○排気量 658cc
○最高出力 64PS/6,500rpm
○最大トルク 10.8kg・m/3,500rpm
○駆動方式 FR/パートタイム4WD
○全長 3395mm
○全幅 1475mm
○全高 1715 mm
○最低地上高 200mm
○ホイールベース 2250 mm
○車両重量 990kg
軽自動車規格の改正に伴いフルモデルチェンジ。それまでの箱型から丸みを帯びたデザインへ変更、車体寸法も拡大された。
幌やバンモデルはなく、5ナンバーワゴンのみの設定となる。
伝統のラダーフレームと、前後リジッドアクスルサスペンションを継承しつつも、衝撃吸収構造となったフレームやサスペンションなどはいずれも新設計され、オンロードでの操縦安定性と、オフロードでの走破性の向上を果たした。
3グレードそれぞれに5速マニュアルトランスミッションと、4速オートマチックトランスミッションを設定。
パワーウインドウや集中ドアロック(1型XAは非装)、エアバッグとABS(1型はセットオプション)などの装備も乗用車同様に装備された。
2型 (1999年)
排出ガス規制の対応改良に加え、エアバッグ、ABSを全車標準装備。安全装備も充実させた。
3型(2000年)
ABSユニット等を変更。 キーレスエントリー装備車は赤外線式から電波式リモコンになった。
【回 想】
幼少期から旧型ジムニー好きで、‘いつかはジムニー’だった自分にとって、JB23を新車購入するという儀式は、まさに‘夢のマイホーム実現’に程近い感覚であった。
しかし購入し半年と経たないある日、悲劇は起きる。
車両保険というブルジョアジーな制度下にはない青空駐車中の我がJB23 が、突然の黒雲に覆われたかと思うと、大量かつ大型の雹(ひょう)に襲われてしまうのである。
会社から帰宅し駐車場に急行したものの、時既に遅し。無残に割れ落ちたウィンドウバイザー、ゴルフボールのディンプル加工を満遍なく施されたようなボディ、悲しくも美しいメタリックブルーがさながらにその様相を際立たせていたのである。(写真参照)
もはやこれまで…
天は我々を見放した…
人間とは本当の悲劇に苛まれると声も涙も出ない、とあらためて知った瞬間である。
もはやこの世界にただひとり我あり。呆然と駐車場の隅に立ち尽くす夕暮れ。
その後、修理費70万也との見積書を破り捨てた自分は、あえてこの状態のまま長く大事に乗り続けることを決意する。
それが当時の自分に出来うる唯一の選択であり、揺るぎなき信条なのであった。
見てくれを笑いたい奴には笑わせておけば良い!
俺はカスカスの生活のなかでやっと長年の夢を叶えたのだ!
外装はボコボコだらけでバイザーも割れてるけど中身は新車なのだ!
そもそも乗り心地が悪いとか、燃費がどうとかぐちゃぐちゃ言う奴には言わせておけば良いクルマなのだ!
洗車するほど惨めになるけど、コイツは全然悪くない。憎むべきは我が困窮生活。コイツに今自分がしてやれることは堂々と乗り回してやることだ!
遠慮はするな。俺とお前の仲じゃないか。オイルやガソリンが飲みたいときはいつでも入れてやる!
かくして我がJB23 は、12年間の長きにわたり一度のトラブルもなく自分のカーライフを見事飾ってくれたのである。
実際、JB23 にまつわる私的悲話は他にも数あるがあえてそんなことはここで語るまい。
どうせ誰もこんな長く退屈なブログなど最後まで読まないに違いない。
だからこのクルマに不満などひとつもあるわけがないのだ。
Posted at 2018/02/07 22:56:19 | |
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