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2012年11月08日 イイね!

puella magi MADOKA MAGICA

puella magi MADOKA MAGICA始まりの物語/永遠の物語

(劇場版 前編/後編 サブタイトル)

 2011年にOAされるや‥
熱狂的な支持と人気を集めた深夜アニメの劇場版。


 全12話を再編集して、前後編の二本の映画としておりますが、前編と後編の公開時期が一週間しかズレておらず、ほぼ前後編同時公開なのだから、一本につなげてもいいだろうと思うのデスが‥
そこは大人の事情というヤツなんでしょうか?(@_@)

 しかも前編130分、後編110分だと、つなげて240分…これってTVシリーズ全話をつなげたのと殆ど変わらなかったりしませんか?w。
 実際、鑑賞してみて…何処に差し替え&カットされた場面があったのか、よく判りませんでした。(まぁ、劇場版を見に行くまでに…一通りまともに見たのが先月CS(&BSも?)ch『アニマックス』でのリピート放送が初めてだった事もあり、仕方ありませんが。^_^;)

‥なので、とりあえずここでは一本の作品として紹介したいと思います。

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 最初のOA(2011年1月~4月)当時、この作品をほぼスルーしておりました。(>_<;
‥で、(先に述べたCSchで)ほぼ連続視聴(1話/日)に近い形で制覇したワケですが‥
このたった1クール(12話)しかない素晴らしい作品を見逃した己の境遇を恥じる?ZN感wを覚えました。。。

 そして回を追うに従って…可愛い画とは裏腹に展開していく、とってもダークで血まみれなストーリーにのめり込み、大多数の御同輩?と同じく…第10話でトドメを刺されたクチであります。
 よもやコレが“タイム・ループ”と云うSFモノにはマタタビ的効果を持つネタ(※)をはらんでいたとは…なるほど、星雲賞を受賞するワケだ!(…いや、他にも賞を獲りまくりの傑作ではありますが。^_^;)

 当初は序盤から登場する【魔女】の絵が前衛的なのにも唖然としました。あの【魔女】のシュール?な前衛的デザインに、各々ちゃんと意味があるのも興味深い。
人間の深層心理を表現していそうな演出に、SFモノとしては古典SF映画『禁断の惑星』(1956年)を連想しておりました。【魔女】もある種の“イドの怪物”と云えるのか。。。

 音楽や挿入歌も印象的でして…TVシリーズの主題歌である「コネクト」(OP)と「magia」(ED)も劇中で効果的に使用されているし…この劇場版、抜かりなしといっても言い過ぎではないでしょうね。。。

 当初、魔法少女同士で争い合う図というのが…ラッセル・マルケイ監督の『ハイランダー』(1986年)みたいだなあと云う感想を抱いたりもしますが…最近だと『仮面ライダーウィザード』が本作に似た部分を感じたりしております。
‥やはり“絶望した人間から悪いモノが誕生する”という設定が似ているかと思われ。。。

 序盤からのミステリアスな展開は、何度観ても新たな発見があると云うか、この物語は最低でも二回観ないと判らないと思います。(私もみん友さんから「(TVシリーズは)全話観終わったら第一話に戻ってもう一度観ろ」と云われましたし。^_^;)
 劇場版では観客が既に物語のカラクリを知っていることを前提に製作されていますので、転校当初の暁美ほむら(CV:斎藤千和)が鹿目まどか(CV:悠木碧)の何気ない言葉に、ギリギリと唇を噛みしめる短いカットが挿入されていたりするのが印象的でした。。。
 まどかを「どこまであなたは愚かなの!?」となじりたくなる気持ちも判ります。
これも最初は、面と向かって「愚者」呼ばわりですか、キツイのぅ──なんて思っていたのですけどね。。。
 (‥まぁ、主人公は愚かで間違いばかりしている方が丁度良い?とは思いますが。w)

 そんな中で、迷っている主人公のまどかにアドバイスするのが母親である、と云う展開もイイですねェ。(^_^)…本作は“母と娘”の物語としても印象深いです。
 このとき、アドバイスを求めたまどかママの言葉が素晴らしい。「人間、正しいことばかりしていると間違える」と云うのは名言!…この場面は本作屈指の名シーンのひとつだと思います。(本作の場合、名場面&台詞が幾つもありすぎて困りますが。^_^;)
 そしてまた、ママの言葉を真に受けて本当にそのとおりに行動するまどかにビックリもしました(素直すぎるわィ!@_@;)。
 更に終盤でのママがいい。あそこで娘の背中を押してやれる親はなかなかいるもんじゃないと思います。いや、フツーは出来んだろ。
 ‥だって、超巨大な台風(=ワルプルギスの夜)が来ている最中に、十代の娘が外へ出て行こうなんて正気の沙汰ではない。きっと恨まれてでも引き留めてしまい、世界を滅亡させてしまう羽目になる?wのでしょう。

 それにしても、声は可愛いいが無表情なキュウべえ(CV:加藤英美里)とは怖いキャラクターですね。。。
「契約前の重要事項説明」なんぞ丸きり無視して「訊かれなかったから」と平気で答える。近年稀に見る極悪キャラだわ。www
 都合の悪いことは一切、口にせずに「まどかが魔法少女になるように仕向ける」ことに全力を尽くしている発言が見え見えですやん。(^_^;
人間の価値観が通用しない生き物、言葉を喋れども精神はエイリアンという設定にSFマインドを感じます。「言葉は通じるが、話は通じない」と云うシチュエーションはまさにこのことですね。。。

そしてカラクリが明かされた後の終盤展開は、もう何回観ても目頭が熱くなります。。。
 当初は“タイム・ループ”ネタなSFなので、救いのない円環構造の物語だったらどうしようかとも心配しましたが(それならまた最初に戻って観返せば良いんだよ)、まどかとほむらが出会うという「始まりはあった」のだから、どこかに「終わりはある」筈だと思っておりました。しかしまさか、その出口が「宇宙全体が一度、終わる」という部分に位置していたとは。。。

 貴方は希望を叶えるんじゃない。貴方自身が希望になるのよ。

 まさにインキュベーターの干渉すべてを無効化するような祈り。
 それにしても凄まじいまでに巨大なソウルジェムになっちゃいましたね。クライマックス前にも一度、雲のむこうに見える山みたいな影が映りましたが、あれが史上最強の魔法少女からの【魔女】の姿でしたか。。。
 そしてほむらが時間を繰り返す度にまどかは強力になっていったけれど、祈りの内容もまた少しずつ変化していったと云うことなんでしょうか?
最後の祈りにある「全ての魔法少女」という概念には、自分自身すらも含まれる…とな。
‥でもゲーデルの不確定性原理によって、自分自身を完全に内包した記述は不可能であると証明?されるも…魔法少女はその原理すらふっ飛ばす!!?…確かにそんなことをするには宇宙全体を書き換えるというか、自分が宇宙にならざるを得ませんわなァ。(^_^;
 人間の感情や希望と絶望のエネルギーだけが、エントロピー(=熱力学第二)の法則を覆せるのであれば、あるいは可能なのか?

 かくして今現在の我々の宇宙は、遍く【まどか神】が遍在する世界であるワケですね。w
もはや【魔女】もなく、魔法少女も?ない…そして常に希望はそこにある。
ネガティブな感情エネルギーは【魔獣】という形を取るようになり、インキュベーターにとっては「魔法少女システムより効率の悪い」システムになったと。。。(もうキュウべえには、女の子を魔法少女にすることはもう出来ない?のだと判っただけでも、多少は溜飲の下がる想いですネ。)

‥とは云うものの‥
「いつかまたきっと会えるよ。」──って、それはまた実に遥か先のハナシではないのか?…この宇宙が終わるときなのでは??
 それとも、会えないわけでもないか?!?…もはや常に二人は一緒にいる様なものですから。。。


 なかなか昨今のSF系アニメの中では群を抜いて、出来の良い物語です。脚本・映像・音楽・演出どれを取っても申し分ないと思います。
 欲を云うなら、もうちょっと長く続いて物語を楽しみたかった…と、云うところで…後編の上映終了後に、新編『叛逆の物語』の予告も流れます。
 しかし、綺麗に終わったと思ったのですが…どう続けようと云うのかナ!!?
まァ、楽しみが続くのはいいことです…待ち遠しいデスね。(^_-)-☆


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[※その他の…Myお気に入り・時間跳躍?ネタなSF作品集]
◆火の鳥・未来編(1967~68:原作)
◆猿の惑星(1968:洋画)
◆マリンエクスプレス(1979:地上波A)
◆ターミネーター シリーズ(1984~:洋画)
◆バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ(1985~90:洋画)
◆トップをねらえ!(1988~89:OVA)
◆ジパング(2000~09:原作,2004~05:地上波A)
◆エウレカセブン(『~AO』含む)(2005~06,2012:地上波A)
◆涼宮ハルヒの消失(2010:劇場版A)
◆シュタインズ;ゲート(2009:RPG,2011:地上波A,2013?:劇場版A(予))
Posted at 2012/11/08 07:48:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | まどか☆マギカ | 音楽/映画/テレビ

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