これなんだかわかりますか?
はい、日本刀(真剣)です。斬る居合を嗜んでおりまして、実は日本刀は4振りあります。模造刀(型用)は別に大小で2振り。
そのうちの写真のはボクの大小で、
脇差:脇指生無銘(藤島)貴重刀剣
太刀:銘 和泉守兼定
となっています。その和泉守兼定は、かつて新撰組鬼の副長 土方歳三が愛刀とした和泉守兼定といわゆる作刀が同じ(であると思われる)ものであります。
先日この“和泉守兼定”を衝動的に手に入れましたが…
もうホントボロボロで(苦笑)
ボクの手元に来なければ、果たしてどうなっていたことやら。

早速バラしてこの縁頭と目貫も

こうして磨きます。一旦茶で煮込んでから研磨していきます。こんなに立派な金具だったとは…。

巾木と鍔は大丈夫ですね。このまま再生できます。
金着せ二重巾木、もうこれだけで多分10万円近くする代物…。
鍔は赤銅の献上鍔ですね。よく育ってます。

柄も割れやら欠けをこのように補修。木工エポキシパテを活用して、元より強く。折角作った柄巻師へ敬意を持って、この柄を使います。一からでも作れますが、こんなにしっくりくるほどに作り込める自信はありません。
※ところどころ鮫皮にシミがありますね。これ恐らく返り血染みですね(汗)

吟擦り革で柄巻。簡単には書いたのですが、かなりテンションをかけて、捻りつつ形を整えつつ地味で地道な作業です。自身2度目の経験。

鞘もバキバキの割れを補修して軽く塗りを入れて。

復元。
どれほどの時を経て、きちんと拵に入れられた刀なのかわかりませんが、こうしてしっかりと拵を纏わせるとさぞや立派な人の手にあったのだろうと思います。
いやはや在銘の刀は初めて保有するので大切にしつつも、もちろん斬稽古に使います。
年代的にも時は幕末、この刀には“斬る”目的があって打たれたものという定めがあると感じています。
刃ももちろんウブではなく、巾木元までキンキンについていますし、恐らく打ち合いで溢れた刃を研いだであろう刃の波打ちも見られます。
美術的価値が高ければ、ボクの手元にくることはなかったはずで、手に入ったということはその意味即ち“斬る”ということになると考えています。
軽く寝刃を合わせて砥石に当ててみましたが、斬れる気がします。もう1振りあるボクの備前伝幕末刀(通称赤鞘)と鋼の感じが似ています。
重ねがある分、技斬り(空中に斬り飛ばした畳表を更に斬る高難易度の斬り方)は難しいかもしれませんが、やってやれなくなさそうな予感。
2019年の稽古は兼定に活躍してもらいます!
Posted at 2018/12/23 13:21:07 | |
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