今年で私の手元に来てから10年目を迎え、調子が良い白コスモなんですが・・最近、エンジンが軽い息つきを起こすようになりました。
と言っても症状が出るのは数百km走って1、2回出るかどうかと言う微妙なもので息つきの程度もほんの一瞬で軽微なものでした。
なので気にしなければそのまま乗れない事はないんですが大好きなコスモですから私は気になってしまいます^^;しかしこういう微妙な症状は原因を究明するのが難しいので悩みどころではあります。
症状が出るのは発進直後にアクセルを僅かに踏んだ状態で緩く加速しているような時です、発進直後で速度が乗っていない状態からの加速でアクセル開度が少ないですから点火が結構厳しい状況ですね。
息つきの感じからすると軽く失火をしているようです、そうなると真っ先に見るのはプラグです、8月に点火コイルを交換した際に配線の付け間違えで調子がイマイチになった時にプラグは交換していますが点火ミスとなると例え新品でもプラグは真っ先に点検する必要があります。
そこでプラグを外してみました、画像の左側が前側ローターのプラグで上がT側、下がL側です。
右側が後側ローターのプラグで同じく上がT側、下がL側です、こうして見ると後側ローターのプラグがちょっと煤けてますね。
これが点火ミスを起こす原因とは断定出来ませんが焼け具合が揃っていないのは気になるのでまずはそこから手を付ける事にしました。
プラグが煤けるとなると濃混合気や熱価の不適合、点火時期の遅れといった理由が考えられますが熱価の不適合や点火時期の遅れなら前側ローターのプラグも同じになるはず・・そうなると後側ローターだけ濃混合気になっているのか・・でもフロートレベルは前も後ろも点検グラスの真ん中なんだけどな・・それとも後側エアブリードにゴミでも詰まったか・・エアブリードは空燃比補正をする役割もありますから・・どちらにせよキャブを開けてみるか・・と言う事でキャブを分解してみました。
ジェットやエアブリードは特に詰まっているような感じはありませんでした、とりあえず後側フロートの油面を僅かに下げるように調整して各部を清掃して組み付けました。
プラグを新品に交換して走り回って焼け具合を点検してみました、見た感じでは前後とも大体焼け具合は揃ったようです。
プラグを見る限り燃焼状態は良さそうです、でも症状は完治していません、そこで本命の点火系を点検します。
ポイントも8月に交換したばかりなのでドエルアングルや点火時期は大きく狂っていないと思われますから配線端子の緩み等をチェックしますが特に異常はありません、デスビのキャップやローター、プラグコードの抵抗値も点検しましたが問題ありません。
点火コイルは当初WAKOのコイルに取り替えて配線ミスをしてしまい原因を調べるため元に戻しましたが、再びWAKOのコイルを装着しました、なのでコイルは新品です、もちろん新品だからといって絶対大丈夫とは言えませんが取り敢えず大丈夫だと仮定して他を調べていきます。
次にバキューム進角のダイヤフラムの作動を点検します、REAPS-5のロータリーエンジン
はこのようにL側用とT側用の2つが付いています、画像の左側がL側用で右がT側用です。
負圧を作るハンドポンプで負圧を掛けてダイヤフラムのロッドが動くか点検します。
するとL側のダイヤフラムが作動しない事が判明しました(゜o゜)ロッドも動かないしハンド
ポンプのゲージ指針も全く動きません、こりゃ完全に中が破れてますね・・。
予備のデスビを引っ張り出して・・。
ハンドポンプで負圧を掛けてテストしてみます、OKです!(^o^)
予備のデスビのダイヤフラムのロッドに刻印されている数字が同じである事を確認して
からダイヤフラムを外して交換しました。
ダイヤフラムのロッドにはこのように数字が刻印されています、L側が7.5でT側が15となっています。
REAPS-5のロータリーエンジンではL側のバキューム進角度が最大7.5°でT側のバキューム進角度が最大15°なのでその数字だと思われます、REAPSは種類によってダイヤフラムの進角度が違うのでこのように数字が刻印されていると思われます。
この数字はデスビのシャフトを基準にした進角度なんですが、デスビのシャフトの回転数は出力軸であるエキセントリックシャフトの回転数の1/2なので、デスビのシャフトでの進角度の数字はエキセントリックシャフトの進角度で言えば2倍になるので例えばL側の7.5°というのはエキセントリックシャフト上で15°進角するという事です、T側は15°となっているのでエキセントリックシャフト上では30°進角するという事になります。
アイドリング時の点火時期はREAPS-5のロータリーエンジンではエキセントリックシャフト上での角度でL側が0°つまり圧縮上死点での点火でT側がマイナス15°つまり圧縮上死点後15°で点火するわけですがバキューム進角はエキセントリックシャフト上でL側が最大15°でT側が最大30°となり、遠心進角はL側もT側も同じ進角度ですからバキューム進角が最大の時はL側とT側が同時に点火するというわけですね。
スロットル開度が少ない時は燃焼室に入る混合気の量が少なく燃焼速度も遅いので進角させる必要があり、負荷が大きくスロットルを多く開ける状態では進角させるとノッキングを起こすので進角させないというようにエンジンの運転状況によって点火時期をコントロールするのがバキューム進角の役割です。
バキューム進角はインテークマニホールドの負圧が高くなるほど多く進角するんですが今回の息つきの症状はスロットル開度が小さい時なんですよね、スロットル開度が小さいとインテークマニホールドの負圧が高くなるのでバキューム進角が作動する条件になっていたとするとL側のバキューム進角が効かない事で正常な燃焼が出来なくて失火した事による息つきだという可能性もないとは言えません、間違いなくこれが原因だという断定は出来ませんが、L側のダイヤフラムが不良だったというのはハッキリしていますから、とりあえずこれで様子見してみます。
近所を少しだけテスト走行、調子は良いです、まぁ今までも殆ど症状がないような状態でしたから短時間のテスト走行では何とも言えませんが・・これで完治してくれるといいんですけどね^^;
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2016/10/11 00:15:02