この数年でレース業界のハイテク化は急速に進んだように思えます。
特にこの5年くらいの間にデータロガーの普及率はとても高くなったんのではないでしょうか?
と、云う事で今日はデータロガーのお話です。
データロガーって何に使うのかって皆さんご存知ですよね。
そう車両のセットアップやドライビングテクニックの向上に使用します。
サーキットに行くとLAPタイムを計測する機械があたらりまえのように付いていますが、今から10年ほど前はそのLAPタイムを計るものも目新しかったですよね。
その頃ヨーロッパでは既に入門カテゴリーでもロガー搭載車両が珍しくはなくなっていました。当時ブランズハッチ(イギリスの昔F1やってたコース)でフォーミュラボクゾール(日本で云うF-Jのようなクラス)にPIが付いておりエンジニアさんが解析していたのに驚いたものです。
それからすると日本はヨーロッパから10年近く遅れてるといえるのでしょうか。
話を前に戻しますが、ロガーを取り付けるにあたって どのメーカーのどのグレードが良いか迷いませんか?
現在国内で入手可能なロガーは数社あり、現在うちでも4社の製品を取り扱っていますし選択肢はかなりありますね。
メーカー毎に特徴もあり価格も数万円から数百万円まで幅がありますが搭載を思い立ったら真っ先に自分がロガーを使って何をしたいのかを明確にしましょう。
デザインや価格だけで選択すると高い買い物になってしまう可能性がありますよ。
私がお客様からプランニングを依頼された場合の流れを簡単に説明しますね。
まず始めに目的が車両セットなのかドライバー育成なのかを尋ねます。
次に計測したい項目。これが微妙で皆さん「あれもこれも計測したい」といわれますが費用的な部分と運用時に解析できるかの問題があり出来るだけ必要最小限にとどめる事をお勧めします。
(製品によっては後からセンサの増設もできますしね)
ここで先の使用目的によって計測項目も変わってくるので内容をじっくり相談させていただきます。
内容が決まればお見積もりです。
同等機能で2社か3社(指定の予算によっては1社になる事もありますが)ご提案させていただきます。
お客様の費用によって仕様の変更などを伺い決定になりますが、正直「このメーカーのものが良い」と指示していただければ楽なんですけどね(笑)
晴れてご購入となりましたら取り付けという厄介なものがまっています。
基本的にポン付け商品って無いんですよ。CANや故障診断カプラから取れるものもありますが、CANから取るタイプでロガーとして十分なサンプリングデータを持つものは高価ですし診断カプラからだと取得データによってはサンプルデータが極端に荒かったりしますしね。
診断カプラから信号を取るとするとエンジン回転とスピードくらいになります。
各種センサの信号をECUから取る時は電圧の変化などで制御に影響が出る事もありますので慎重に行い場合によってはセンサの別付けやアンプなどを製作する必要も出てきたりします。
取り付けってカーオーデオやカーナビの様にはいきませんね(^^!
センサの取り付けが必要な場合には、センサ取り付け用のブラケット製作や加工などの技術も必要になりますので電装に詳しいだけでも付けれません。
*ロガーのセンサは、殆どのメーカーでセンサ本体のみの販売です*
次に、取り付け後または取り付けながらロガーの初期設定を行います。
これもPCを接続して専用ソフトウェア経由で行うものとロガーのモニター部分にあるスイッチの操作で行うものがあります。
設定が正確に出来なければ使い物にはなりませんので慎重に。
準備ができましたら走行してデーター解析します。
データーの取得はメディアを介するタイプのものとケーブルでPCと接続するタイプがありますがPCを使い慣れている人にはどちらも難しい物ではないですね。
続いて解析の方法というかデーターの見方ですが、ここから先は有償になりますのでご了承を(微笑)
追記ですが レース車両に取り付けるときはレギュレーションを確認してから取り付けてくださいね。禁止カテゴリーもありますし センサの取り付け状態によっては車検で落ちる可能性がありますよ。
Posted at 2008/01/21 14:00:48 | |
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