天晴のブログ一覧

昔の話です。
国道50号バイパスを走っていた時のこと、その現場に遭遇しました。
この道は片側2車線の法定速度60kmの幹線道路です。（この時代はまだ所々片側1車線でした。）

その日は、混み具合は普通で確か法定速度そこそこで流れていたと思います。
自分はカローラバンの営業車を運転していました。
前後とも数台の車が列を成している状態で、その中には大型のトラックなども混ざっていました。
流れに任せて走っていた時のことです。
バックミラー越しに凄いスピードで迫ってくるシルビアが見えました。
右へ左へと車達をパイロンの如く追い抜き、スラロームしながら走ってきます。
あれよあれよと言う間に僕の背後までやってきて、ウインカーも出さず車線変更して追い抜いていきました。
「危ねぇなぁ～！」
まぁ飛ばせないストレスを感じていたのかもしれませんが、トラックの前にも強引に割り込み走っていきます。
その先の信号が赤だったため、そのシルビアはもちろんのこと停車します。
その時事件が起こりました！
目の前に強引に割り込まれ、アマツサエその途端ブレーキを掛けられたトラックから、運転手＆助手席の2人の男が降りてきました。
トラックには排気ブレーキが付いているとはいえ、普通車より制動距離は長くなってしまいます。
その前に割り込まれその途端ブレーキングされたのでは溜まったものではありません。
バキンバコン！という音と共に
「降りろコラ～！」という怒鳴り声が聞こえます。
自分の位置からは詳しい状況は見えませんでしたが、どうやらシルビアの運転席側のドアを蹴っている様子です。
信号は青に変わりましたが、トラックが動かないのでそのまま僕も動けません。
とうとうシルビアを運転していたお兄ちゃんは引きずり出され･･･まぁ後は皆さんの想像通りでした。
気が済んだのか、捨て台詞らしき言葉を投げ捨てトラックは走り去りました。
後には、ドアをボコボコにされたシルビアと、土下座させられ意気消沈のお兄ちゃんだけが残されていました。
この間たぶん1～2分ぐらいだと思いますが、誰も止めようとはしませんでした。
もちろん自分もです。
巻き添えを食らうのも嫌だったのですが、シルビアの無謀な運転に多少なりとも頭にきていたからです。
「可哀想だけど、まぁいい薬になるんじゃないの･･･。」
たぶん、周りの人たちも皆さん同じ気持ちだったのでしょう。
シルビアの横を走り抜ける車から、悲しいかなクラクションの嵐が巻き起こりました。

トラックの運ちゃんの行動は誉められたものではありませんが、彼らには生活が掛かっており、事故でも起こしたらその基盤が揺らぐから怒るのも仕方ないのかも。
飛ばしたい気持ちはわかりますが、廻りに敵を作る運転は避けたほうが無難ですね。
一番の災難はボコボコにされちゃったシルビアで、車には罪は無いんだけどなぁ･･･。