「スロコン」の真実

よく「スロコン」の投稿を見かける。

「スロコン付けて加速力が良くなった」

「レスポンスが大幅改善して乗りやすくなった」

「めっちゃパワフルなエンジンになった」

このような投稿を見る度にかわいそうに思う。

メーカーの口車に乗った人達の悲しい姿だ。

そもそも「スロコン」って何か知ってますか？

スロコン、正式には「スロットルコントローラー」。

その文字通りスロットルをコントロールするものだ。

それをいかにも「パワーアップグッズ」と
勘違いしている輩が多い。

1世代前の車はアクセルはスロットルとワイヤーでつながっており、踏めば踏むほどスロットルが開き、パワーが出た。

しかし最近のクルマは「アクセル開度」をコンピューターで感知し、スロットル開度を電子的に調整する。

「スロットルコントローラー」は標準のアクセル開度よりもたくさんのスロットル開度信号を送り、少しアクセルを踏んだだけで大幅にスロットルを開けるので「パワーが出てる」と勘違いしてるんですよ。

アクセルたくさん踏んだらパワーが出るのは当たり前。

それをいかにも少し踏んだだけでパワーが出てエンジンがパワーアップしたように感じるだけなのだ。

簡単に言うと、少しの踏力でいっぱいアクセルを踏んでる状態にするものなのだ。

それに何万円も払って取り付けする？

車両コンピュータに疑似信号を送ってアクセル調整する事でパワー感は得られるかもしれないが、
疑似信号を送る事で車両コンピュータが誤動作する可能性もある。

例えばトラクションコントロールのタイミングやパワーステアリングのパワーアシスト量が不適切になったり、ATの変速タイミングが不適切になる事も考えられる。

前車のエスクードなんかは4WD制御もコンピュータで行っていたので不必要な時に4駆になったり必要な時に２駆になったりもする。

つまり現代の車にスロコンは百害あって一利なしなのだ。

スロコン付けて速くなっただの、トルクが太くなりましただの、記事を投稿しているユーザーを見るとかわいそうになる。

ジムニーシエラに俊敏さを求める？

足廻りガチガチにしてコーナリングマシンにする？

そんなん求めるならまず車種選びやり直せよ。

知識のない方の改造は非常にカッコ悪いです。