2002年11月21日
システムの導入とは
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この日記は最近システムをカットオーバーさせた妹へ送るものです。
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システムのカットオーバー=新しいサービスのスタートはとてもエネルギーのいる作業です。なぜかというと、新しいことを始めると必ずそれを拒否するものが現れ、その人の立場や権力によって導入の成否が左右されるからです。つまり、現場にいる人の感情で決まることが多いわけで、その人たちの気持ちを変えていく必要があるからです。
もちろん、システム導入を指揮するリーダーに徳があり、周囲の協力体制ができている組織ならば極めて容易にスタートすることができますが、そうでなければシステム開発者の働きによってそれを変えることはとても困難です。なぜなら、周囲の人の気持ちをシステムで変えることは無理であり、それは人と人のコミュニケーションでしか変えることができないからです。
私も学校の成績処理システム開発でそれを痛感しました。同じシステムなのに、学校によって成否が分かれました。そのとき私が行ったことを参考までにお教えしましょう。
システム導入がうまく行われていなかった学校には、できる限り訪問しました。目的はコミュニケーションをとること、自分は味方であることをわかってもらうためです。味方であることをアピールするために、要望を聞き、できるだけ素早く対応することを心がけました。
先生:ここは自動でこのようにならんかね?
私 :そうですね、こういったケースでも大丈夫ですか?
先生:ちょっと待って他の先生に聞いてくるよ。
先生:毛井さん、大丈夫ですよ。
私 :わかりました。では、やってみます。2時間ほど(ちょ
っと多めにいう)お時間をください。
先生:OK!
(1時間後)
私 :できました。お試しください。
先生:えっ、もうできたの。どれどれ。ふむ、これで楽になっ
たよ。ありがとう。ところで、どうやったの?
私 :ちょっと難しい話になりますが、...
と、いったことを繰り返し、少しずつ現場に入り込んでいきました。
特に処理が集中するとき=要望が出てくるチャンスには、職員室に机を借り、作業中の先生方の些細な不平や不満をも聞き逃さぬようにしました。
システムに対する不平や不満、そしてバグは必ずあります。重要なのはそれを素早く、前向きに対応する開発者の勇気だと思います。そのような姿勢で取り組んでいると、周囲の気持ちはだんだんと変わっていき、不平不満はおろか、しまいにはバグがあってもそれを運営でカバーするまで変わっていきます。ここが人間のすばらしいところです。
むしろ初めから変更箇所があるということを前提にして、いかに素早く対応するかということを念頭に置くことをお薦めします。バグはなくても、変化にあわせ、仕様を変更することが当たり前の時代ですので、変化に強いシステム作りが現代にマッチしていると思います。
ちょっと横道にそれましたが、要するに「カットオーバーがスタートである」ということです。できるだけ現場に足を運び、素早くニーズに対応することによって、信頼を得られます。むしろ、スタートから成功するよりも得るものが多いように思えます。
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Posted at
2002/11/21 11:17:46
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