IPOとは株式公開のこと。多くの新興企業はこれを目指しているのではないでしょうか。一時期ヤフーの株価1億円騒動が物語るように、ベンチャー企業を立ち上げ、IPOを達成し、ストックオプションを行使し、多額のキャピタルゲインを得ることを夢見たことがあります。日曜日の夕方にある箱根の別荘を紹介するといった番組を見ながら、「もしかしてこれが買えるかも」なんて思っていたのですが、世の中そんなに甘くはありませんでした。
私が前に在籍していた会社で、IPO対策を経験しました。それを覚えているうちに書き記しておきたいと思います。
まず思いつくのは「IPOを目標にしない方がよい」ということです。もし目標に設定したならば、証券会社のアナリストと共に計画を立て、それが社員の実質的な目標になります。誰もが公開時はもちろん、それ以降も株価が上がっていくことを期待していますので、いきよいよく飛び出せるように右肩上がりの事業計画を作成します。だいたいこの場合、まず先にどのくらいの株価が望ましいかを考え、そこにポイントをうち、現在の値と直線を引く、このようにして事業計画を作っているようです。
社員はしゃにむになってその目標に向かって働きます。そして、その結果私の知る限りでは、公開後は右肩下がりです。たぶん、その直後から明確な目標が消え、さらに一生懸命やってきたことの見返りを得ることができなかったため、モチベーションを低下しまうからだと思います。背伸びをして公開するのは結構ですが、背伸びは長続きしません。
次に「アナリストを信用するな」です。アナリストは結果責任を負いません。多少は負うのかもしれませんが、公開準備を行う企業が被るリスクよりも小さいと思われます。ただ、経済は世界的な複雑な生き物なので、アナリストも同様、誰の手によってもその予測は不可能だと思います。つまり、アナリストがいけないのではなくて、アナリストを信じることがいけないと思います。
IPOは目標ではなく、過程だと思います。世の中に広く貢献したい会社が行う通過点だと思います。そして、IPOは金儲けの手段ではないと思います。それを誤解している企業は、短期的にはよくても、長続きはしないと思います。
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2003/01/27 12:50:05