

思えばもう齢50半ば。私の同級生もポツリポツリと天に召され始めている年頃。
自分だって明日はどうなるかわからない。後でやればいい、また後でできる、そんな生き方をしていたら自分は後悔するかもしれない。それは嫌だ。日本を遠く離れた絶海の孤島、大激流の大海原に繰り出し、何十年にも渡る長年の夢を追いかけた。
小さいのはいらない。大きいの1匹でいい。ロウニンアジ=GTは長年夢見た相手。
水中を時速60キロで泳ぎ、食べもしないのにサメを殺すときもある、水面スレスレを飛ぶ海鳥にもジャンプして襲い掛かる、ダイバーを見ても逃げないどころか向かってくる時もある。凶暴、そして狡猾。釣り上げたときにその大きな目で人間をギロって睨みつけるそのふてぶてしさ。20キロ前後を何本も上げたとき、そいつはとんでもない水柱をたててルアーに襲い掛かってきた。体力的にちょっときつかったけど、負けたくない一心で必死に竿を立てリールを巻き続けた。GTも必死。海底を見れば一戸建ての家ほどもある大きな岩がある。これに潜られたら終わりだが、容赦なくそこに向かって走るGT。そこには行かせない!こっちも力勝負!が、GTも力尽きやがてボートの脇に寄せられ、無事にランディング。この時の自分の右手の握力はほぼゼロ。超大物とは言わないまでもよいサイズ。でも釣り上げたときの感動はほんの一瞬だった。長年の夢が叶った思いってこんなものなのか?そんなことが頭の中をよぎった。
Posted at 2023/02/10 12:25:12 | |
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