私の模型遍歴は結構な空白期間がありましたが、4歳の頃に食玩のビッグワンガムが始まりでした。
初めて作ったのは確か
ポルシェ911ターボだと記憶しています。
そのシリーズは結構ハマりまして、クルマは、初代
ホンダ・トゥデイ、
ホンダ・バラードスポーツCR-X、
トヨタ・クイックデリバリー、梯子消防車、化学消防車、航空機は
F-15Jイーグル(航空自衛隊機)などでした。後は覚えてません。艦船模型は中3になるまで待つことになります。
本格的な模型に初めて挑戦したのは6歳の頃の
BMW・535iでしたがとりあえず何とか形になったと言うものでした。
本格的な航空機模型を作ったのは、今年の
三式戦闘機 飛燕が初でしたが、今回は2機目となります。
日本男児ならまずゼロ戦だろ!っていうのが大方の常識だろうから、のっけから結構な異端ですよね。
ゼロ戦こと零式艦上戦闘機って特に後期の暗緑色のボディの五二型は興味がない人でも日本人なら大体の人の記憶にある機体ですよね。小中学校の歴史の教科書や資料集に大体登場しますし。
そのくせ、じゃあゼロ戦のエースパイロットって誰だ?と聞けば答えられる人は愛好者以外はまずいませんね。
今回は1機目が1/48であったが故に大きすぎて置き場に困ったこと(リビングの天井からつるしてます 笑)から、1/72にスケールダウンしました。
第2次世界大戦時に実践投入された中で最強にして最も美しい機体を持つ艦上爆撃機と言っていい、
連合国側ニックネーム「judy」、その第2型である愛知航空機
D4Y2 彗星一二型
です。艦隊これくしょんでは、後部に13mm機銃を備えた
一二型甲が装備開発で得られる最強の艦爆として実装されてますね。もっとも多用してます。ちなみに艦これでは艦攻優遇、戦艦少女Rでは艦爆優遇の仕様となってます。爆撃機を活躍させたいなら艦これより戦艦少女Rをお勧めしますが、彗星は恐らく一一型がモデルと思われ、そんなに強くなかったりします。一一型と一二型はエンジンがまるで違います。言ってみれば
RB25DETと
RB26DETTほどの差があります。
何故日産のエンジンを例に持ち出したかと言えば、愛知航空機って実は後の日産自動車(厳密には子会社である愛知機械工業)ですから。
当時では珍しい水冷エンジンであるアツタを搭載し、艦爆としては当時最速を誇りました。そしてこのアツタ、奇しくもダイムラー・ベンツの
DB601Aをライセンス生産したものです。ん?何この既視感?戦後70年経って、
V37スカイライン20GT-tのエンジンがダイムラー・ベンツのものですね。
その最高速はグラマン・F4F-4より5km/hも速く、爆撃機でありながら格闘能力にも優れました。
航空機と言えばすぐ中島や三菱が挙がってきますが、川西や愛知航空機を忘れてはいけません。
もっともクレイジーな航空機メーカーだったと言っていいでしょう。
九九式艦上爆撃機(九九艦爆)、
特殊攻撃機 晴嵐、
水上爆撃機 瑞雲、
零式水上偵察機、
艦上攻撃機 流星及び
流星改など海軍の主要な艦載機であるこれらすべて愛知航空機製です。
彗星は九九艦爆の後継機として開発され、数ある急降下爆撃機の中で、世界ではドイツの
Ju87位しか他に存在しない垂直降下爆撃が出来る機体です。特に垂直降下爆撃後、そのまま垂直に上昇できるのは九九艦爆と彗星しか存在しません。第一日産のバケモノエンジン作るメーカーがただのライセンス生産で終わるはずがないのです。絶対何か改良してるでしょ!
大戦末期では特攻機としても使用されました。作戦のイカレ具合はともかく、特攻した人って言うのは後述の大鳳との絡みと同じです。
しかし、このエンジンはこう言われます。
???「彗星は彗星で悪くないんだけれど、整備大変なのよー、整備が。」
当時の資源問題から本来出せるはずの能力が出せなかったそうです。
今回は主に塗装に時間がかかりました。制作時間はざっと半日ほどです。
おまけに一切マスキング作業をしていません。
風防塗装の様子。面相筆一本で手塗りです。誰に教わったわけでなく、陶芸家の筆塗りの仕方を見様見真似で覚えて、自分の感覚でやりやすいように昇華しました。これを25年ほど続けてます。
機首側から
S30型フェアレディZを連想させるような胴体ですね。この形一点買いです。零式艦上戦闘機よりカッコいいと思います。
艦これの一二型甲風に機首部分を銀色塗装にしてみました。長期在庫品だったため、デカールの劣化が酷く、識別表記はデカールを使わずに造形したテープの上から塗装しています。
残念なのは、500kg爆弾も250kgもついておらず、60kgの陸用爆弾が両翼に装備されているだけって言う点ですね。それと、折角の美しい機体を引き出すために増槽タンクは省きました。
機体下部の波々塗装は中々うまく形にならずかなり時間を食われました。
機尾側から
カッコいいの一言です。
やはり波々塗装に時間を食われてます。この塗装だけで3回塗り直してますからね。また、尾翼が巧く固定できずに苦戦しました。最終的には瞬間接着剤をべた塗りして、乾いたら削って整形しました。
また、説明書にはなかったんですが、写真では風防が閉まってて見えづらいながらも後部座席にちゃんと13mm機銃(インチ単位で作られているはずなので正しくは12.7mm)を付けてます。
垂直尾翼は横須賀海軍航空隊所属表示としました。本当は
六〇一空にしたかったんですけどね。
艦これのやり過ぎ?いえいえ、前アカウントでの記事で既に無くなってしまったので再アップしますと、六〇一空が配備されていたのは、
空母翔鶴
空母瑞鶴
空母大鳳
なので。
1/700彗星と並べてみました。
空母大鳳さんから1機拝借しました。こうして並べてみると、1/700と言えど出来る限り精密に再現したんだというのがよくわかりますね。
大鳳と彗星と言えば、小松幸男兵曹長機の逸話ですね。潜水艦アルバコアからの雷跡を発見して、大鳳を守るために魚雷目掛けて自爆特攻したのが、彗星です。
次に航空機を作るならようやく零戦かな?それか流星か九九艦爆。九七艦攻もいいですね。
バカみたいな精密性を求めなければ1000円出してお釣りがくる航空機模型って手軽でいいです。
模型初心者だけど何から作ろうか迷うなら航空機模型をお勧めします。作るのも塗装も機種によっては簡単だし。ただしきちんと作ると時間は食われますけどね。今回彗星も2,3時間程度でできるだろうと思ってなめてかかったら塗装で痛い目見ました。
慢心ダメ、絶対!
と言っても、彗星はまた特別ですよ。飛燕は大きいだけでもっと簡単でしたから。
さて、次は戦艦を予定しています。もうすぐ12月ですので、それにちなんだ戦艦をと考えてます。