
去年末に体調を崩して、年明け早々に入院となってしまいました。
退院しましたが免疫力が弱い為、外出を控えています。
そこで、ヤフオクで落札したバブル時代のスピーカー 「ONKYOのD200Ⅱリバプール」を改造したので掲載します。
まず、到着して試聴してみたら音がペラペラで「こりゃ、失敗した」です。
フルレンジスピーカーを使用してきたので、駆動アンプ側でBass Boostを掛けていますが、それでも低音不足でがっかりしました。
その後すぐに入院してしまい、しばらく放置状態でした。
折角購入したので改造してみることにしました。
これから色々といじるので、何度もスピーカーユニットの脱着を繰り返すと木部のネジ穴がバカになってしまうので、木ネジをやめます。
バッフルにムラコシ精工社製の鬼目ナットEタイプをねじ込んで、ボルトでガッチリ固定できるようにします。ウーハー側とツイーター側の両方を加工しました。ウーハーはM5、ツイーターはM4です。
次にやったのは、ツイーターのネットワークに4.7Ωの抵抗を直列に入れて、約5dBレベルを落としました。
これでかなり聴けるようになったので、エンクロージャー内部に吸音材のサーモウールをタップリと充填したところ、さらに良くなりました。
しばらく聴きこんでいると特定の曲のボーカルの高域、具体的には松田聖子の【あの輝いた季節】の「かがや"イ~~~"」の部分が耳に突き刺さります。
グライコで4kHzを下げると良くなるので、それで我慢していました。
しかし、どうしてもハードドームツイーターであるプラズマカーボナイト振動板のキンキンした音が好きになれません。(ONKYOの関係者だった皆様、ゴメンナサイ)
ユニットの裏側にPARC Audio製の制振材を貼り付けましたが、効果が全然わかりませんでした。こればっかりはブラシボー効果が効きません。
またユニット裏側のフレームに自己融着テープ(ブチル製)を巻いて、鳴きを防止してみましたが、これまた効果がありませんでした。
こりゃ何しても気質はかわらんのでダメだな。もう箱からスピーカーを作ろうかなと思っていました。ざっと試算すると18cm 2Wayで7万円もかかります…
ところが夢で、「ツイーターをソフトドームに換えればいいのだ」と神のお告げがありました(笑)
なるほどその手があったか…
純正のツイーターのフランジ外径は110mmです。バッフルには、面一に取り付ける為に、深さ7mmのザグリが入っています。
探してみると「Dayton Audio DC28F-8 クラシックシリーズ 28mm ソフトドーム ツィーター」が、外径110mmでピッタリです。
フランジの厚みが4mmなので、3mmのスペーサーを作れば面一になりす。
もうこれしかない! 横浜ベイサイドネットにて@6,457円×2個で購入しました。
外観を見るとシルクのドーム部がモロに露出しており、まさに剥き出し状態です………
一番デリケートな部分なのに😆
これではサランネットを外していると、うちの猫にやられる可能性大で保護カバーが必須です。
以前はヤフオクで手作りの金属製ネットが出品されていましたが、今はもうありませんでした。
そこで、既製品のスピーカー用保護ネットを購入して、金属の網のみ利用します。
[ネグエス] スピーカーグリル スピーカーカバー 車 スピーカー 汎用 2個セット 取付ネジ8本付属 2インチ ブラック
Amazonで1,170円でした。
外周は、1mm厚のゴムシートを丸く切って、網の端をサンドイッチしました。
で、出来上がったのこれです。
いい感じです。どこでも売っているナイスタックの両面テープで貼りつけました。
早速、ネットワークはオリジナルのままでツイーターを交換しました。
バッフルに対して面一にするために、家にあったMDFの3mm材を加工してスペーサーを製作しました。
大きな円は、オルファ製のコンパスカッターで強引にカットしました。
早速試聴した結果、なんと大成功です!
キンキンしてどうしても気に入らなかった高域が、柔らかくなって長時間聴いても疲れません。
いや~、こんなにうまくいくとは思いませんでした。
俄然、やる気スイッチが入りました。
ツイーターの外観が黒なので、ウーハーの化粧板のメタルがやけに不自然に見えます。思い切ってつや消し黒に塗装しました。
その際、化粧板の取り付け穴を拡大して、ボルトが直接ユニットの金属フレームに当たるようにしました。
オリジナルは樹脂製(表面だけ金属プレート)の化粧板を介しているため、ガッチリ固定できません。(強く締めると受けの樹脂部が破損しそう)
化粧板の固定は、接着剤でユニットに接着しました。
表面をよく脱脂した後、ミッチャクロンを軽く吹いた後に本塗装をしました。家にあった、つや消し黒を3回ほど吹きました。
これで、面構えがブラックとなり統一感がでました。
本当はリバプールの金ピカのラベルも撤去したいのですが、躊躇しています。
ツイーターを交換してもうリバプールではないので、外してもいいかなあとは思います。
さらにスピーカーターミナルも改造します。オリジナルはケーブルの芯線をねじで締めあげる方式で、どでかい穴が開いていますが、これはそのうち緩んでくるので嫌いです。(再びゴメンナサイ)
最初は市販の独立型のターミナルをべニア板を介して取り付けてみたのですが、Yラグとの接触面積が少ないので、ボツにしました。
色々とスピーカーターミナルを探してみましたが、よさげなやつは価格がバカ高いし、どうも納得できるものがありません。
すると、またまた夢で「配電盤用の端子台を使いなさい」と神のお告げがありました。
なるほど! それならYラグがガッチリと固定できます。そうゆう目的で作られていますから当然です。
2極で、裏が半田付け用になっている、おあつらえ向きの製品がありました。
サトーパーツの端子台 ハンダ付け用 ML-50-S1AXF ネジ式 です。
モノタロウで@340円です。安くて最高!
折角なので、MDFの12mmを近所のホームセンターで買ってきました。(外出は約二カ月ぶりでした)
早速カットして穴あけして塗装しました。
エンクロージャーへの取り付けの際には、厚さ1mmの梱包用保護シート(180円)でパッキンを作りました。
早速取り付けてみると、最高です。ドライバーで端子のネジを締めるので、ガッチリと端子を固定できます。最初はYラグを考えていましたが、丸型端子の方が接触面積が多いのでこちらにしました。電気工事用のニチフ製です。
これは、もう音を聴く前から良い結果が見えています。
試聴では「なんとなくざわざわした感じ」が無くなり、静かになりました。
一段と聴きやすくなり、眠くなってくるので狙い通りです。
う~ん、やっぱり接点って効きます。
ところで、ユニットへの結線部はよくあるファストン端子です。
これがまた固くて扱いにくいのと接触面積が疑問なので、ユニットと配線を半田付けして、中継用のJST製SMコネクターを取り付けています。
スピーカー端子の結果から、JSTのSMカプラーをやめて直結にしたくなります。
しかし、まだ色々といじるには不便なので直結化は最後の楽しみに取っておきます。
さて、次なる改造はいよいよネットワークに手を出します。
30年以上前の製品なので、コンデンサーのみを新品に交換しました。
しか~し、折角コンデンサーを交換したばかりですが、クロスオーバー周波数を下げて、ボーカル域をツイーターでカバーする事を思いつきました。(もっと早く気づけよ!)
オリジナルは2.4kHzの18dB/octですが、これを1.5kHzの12dB/octに変更します。
なぜ18dBにしないのかは、部品点数が増えてコストがかかるのと、コイルやコンデンサーが増えることでの音質劣化を避けたいからです。
愛用のKiCADでプリント基板を設計して、いつも使っているELECROW社に基板を発注しました。

オリジナルの内部ケーブルが、ツイーターのプラスが赤、ウーハーのプラスが青なので継承します。
ツイーターのネットワーク基板は赤、ウーハー用は青にしました。
素子は、コイルは価格が一番安いコイズミ無線でJantzenAudioの空芯コイルを注文。コンデンサーの大きい容量はコイズミ無線でPARC Audioの電解コンデンサー DCP-C001シリーズにしました。
電解だけだと心もとないので、伝家の宝刀PanasonicのECHUやルビコンのPMLCAPも使用しました。
オリジナルのネットワークではツイーターにアッテネーターは不要でしたが、何となく予感がして、オプションでアッテネーターの抵抗を装着できるように設計しました。
ようやく完成して試聴すると、いやいや自作ネットワークのブラシボー効果もあって最高です。ボーカルとコーラスのハモリがよくわかる様になりました。
しかし、高域が強いので-7dBの抵抗を追加しました。予感的中です。
いよいよ改造も終盤に入りました。今度はスピーカーに使用している全てのボルト、スプリングワッシャー、平ワッシャー、ナット、端子板を留めている木ネジまで全て「チタン」に変更しました。
因みに、スピーカーエンクロージャーの底には、10mmのでか穴を2つ開けており、スピーカースタンドとM8のボルトでガッチリ固定しています。このボルトも64チタンにしています。

これは地震と、猫が上面に乗って倒された経験があるので対策です。
音的にも低域が締まって非常に効果があります。
チタンにするとこれまたブラシボー効果たっぷりで、音が静かになりました。
楽曲を聴いているとますます眠くなり、落ちそうになります(笑)。
これでほぼ完成です。しばらく聴きこんで、もうこれでよいとなったら、例のカプラーを止めて直結にする予定です。
今回のスピーカー改造の反省点は、ツイーター用のネットワークの定数を間違えて、空芯コイルを2度も交換した事です。(全く~、涙)
まだまだ寒く、体調は完全ではありませんので、しっかり養生したいと思います。
春になって暖かくなった頃には車いじりが再開できるといいなあ。
それでは!