やや遅いですが、皆様あけましておめでとうございます。
今年もどうぞ、更新スパンが長めではありますが、私のブログをよろしくお願い申し上げます。
先日のデトロイトモーターショーで、レクサスGSFが発表されましたね。
実は今、私が一番気になっているクルマが、そのGSFなのです。
発売は今年の後半との事ですが、RCFの方は先にデビューをしておりますので、基本コンポーネンツが一緒なRCFを試乗してみれば、GSFもある程度予想できるのではないかと思いまして、RCFに試乗をしてきました。
言うなれば、仮想GSF試乗!ですね。
最寄りのレクサス店に、アポなしで訪問。
何度か行った事のあるお店で、DMも頂いております。
RCFは試乗車のみ用意があるとの事で、早速試乗を所望。
このド派手なカラーのRCFが、試乗車です。
ん~、目立ちそうだ。
見た目には、前回の東京モーターショーでRC300hを見ていたので、特段驚きは無かったが、RCFは流石に細部のデザインが違いますね。
けどね、このフロントフェンダー後部のスリット、ダミーだそうです。
それと、ボンネットのエアアウトレット、これもこのままだとダミーです。
ボンネットを開けると、裏側に蓋がして有りました。
サーキット走行の際は、その蓋を手作業で外すのでしょうかね。
リアスポイラーは、電動式です。
手動での角度調整も出来るようです。
この形状だと、『リアウイング』とまでは行ませんね。
風洞実験では、マイナスリフトは発生しているのでしょうか、訊くのを忘れました
(^_^;)
室内に乗り込んでみると、まあ何と言うかレクサスらしい直線基調な内装ですね。
あまり広々とした印象は無い。
私のNISMO Zの方が広く感じます。
これについては、スポーツカーとしては重要なポイントでは無いですけどね。
メーターパネルは、速度メーター以外は液晶モニターです。
なぜこうしたのかと営業さんに聞くと、視認性向上の為との返答でしたが、個人的な感想では視認性の向上は感じませんでした。
むしろ、モードでメーターデザインを変えたり、水温でレッドゾーンが変わったり、そっちのユーティリティー向上だという風に感じました。
エンジン始動直後は、タコメーターが6000rpmレッドですが、水温が温まってくると、7000rpmちょいからレッドになります。
この辺りの一般道での試乗となるので、そこまでの領域はなかなか試せないと思いますが、出来るだけ頑張ってみる事にします。
まずはモードはノーマルで、セレクターレバーをDレンジに入れて、サイドブレーキを解除し、スルスルと車道手前までRCFを運ぶ。
この一連の動作は、普通のオートマのクルマとなんら変わりは無いです。
車道に入り、ノーマルモードのまま、床まで目一杯踏み込んでみる。
やや若干のタイムラグの後、怒涛の加速がはじまる。
このタイムラグはトルコンATの影響とノーマルモードという抑えたセッティングの為と思われる。
そして次に、スポーツモードを飛ばして一気に最上級の『スポーツ+』にモードを変えて、同じく床まで踏み抜いてみる。
そうするとさすがに素早いレスポンスで怒涛の477psの加速が始まる。
僅かにホイールスピンをするも、TCSが大人しく制御してくれている。
だけれども、ドライバーの背中は、シートのバックレストに『ギュウ~~』っと押し付けられていく。
うん、なかなか気持ちの良い加速だ。NAらしい加速でもある。
勿論、ここは都心の一般道、その加速は確認の為のほんの一瞬の出来事だが。
もっとハイスピードの領域まで試してみたいのは当然だが、この一瞬の加速の仕方でも、このクルマのポテンシャルはある程度推し量る事が出来る。
これだけの加速をするのだから、これを不満と思うドライバーはおそらく殆んどいないだろう。
必要にして、いや必要以上に充分な加速力だ。
ハンドリングの話になるが、ノーマルモードでは極めて軽いステアリングだ。
私の好みで言うと少々不満なくらい軽いが、街中を女性や年配者が乗り回すには、この軽さは必要だと設計者は判断したのだろう。
その代わり、スポーツモードにすると少々手応えが増える。
それでもね・・・・これが電動パワステだという事が、どうしても解ってしまう。
色々開発の人が頑張ってくれているのだと思いますよ、たぶん。
けどね、どうしても電動パワステは電動パワステなんだな、と再確認しました。
油圧パワステの様な、ロードインフォメーションの伝わり方をしないのが、スポーツカーとしてはとても残念だな。
でも今のご時世、電動パワステのクルマが殆んどですよね。
個人的には、とても残念な時代です。
足回りについてですが、ノーマルモードでは硬さは感じません。柔らかいというか、しなやかというか、街中を走っていて不快な硬さは全く無い、と言えます。
スポーツモードにすると、若干減衰が硬くなりますが、乗り心地については嫌な硬さは全く無く、『しっかり感』みたいな感触です。
この辺りの統合制御は、上手にされているなと感じました。
ただ一つ、大きな不満があります。
走行時の不満では無いのですが、ショールームでリアシートに座ってみた時、
電動で前席がバックして来るのですよ。
要するに設定してあるシートポジションに戻る、という意味ですが。
これがね、後ろで見ていて、凄く恐怖を感じました。
ただでさえ狭いリアシートで、身長176cmの私は、首を斜めにしていないと座っていられない状態で、目の前の物体が電動で迫って来るのですよ。
これは恐怖です。
そして不満はこの後。
ナントこの『電動バック』には、
セーフティー機構は備わっていないという事!
これって恐ろしい事ですよね?
要するに、後部座席の乗員の足を圧迫骨折させてしまうリスクの可能性を備えているという事。
潰されている側の人は、実際その時にはパニックなので、電動の止め方なんてすぐには解からないし、ハッキリ言って、
『うわ~!、どうしよどうしよ!(T_T)』
というパニック状態だと思います。
営業さんに訊けば、『試乗会では豊田章男さんも実際に乗って厳しいチェックをした』との事でしたが、この事については見逃したのだなと思いました。
だって、豊田章男さんが気付いていたとしたら、絶対に『カイゼン』させたでしょうから。
もちろん私は、この不満点についてはその場にいた営業さんには伝えましたが、そうしたら彼は
「電動で戻る機能を設定でキャンセルする事も出来る」
という回答でした。
いやいやそういう問題じゃないのよ。
セーフティー機構を備えないのであれば、電動機能は事故防止の為に排除すべきだし、
電動機能を備えたいのであれば、セーフティー機構は付けるべき。
その2つの選択肢しかないと、私は思います。
この辺に、危機管理意識のギャップを感じました。
当たり前の様に、パワーウインドウやパワースライドドアの様なセーフティー機構は備えるべきだと思います。
話しを試乗記に戻します。
総合的に見て、なかなかよく出来た高級スポーツクーペだと思います。
トランクルームも充分広いし、日常の使い勝手も良好だと思います。
ただ、乗員を4人乗せたいのなら、当たり前ですがGSFですね。
先程の『電動バック』問題もあるので、RCFのリアシートに、
仮にエマージェンシー的にでも乗員を乗せる事は私はオススメ出来ません。
先に述べたとおり、身長176cmの私が座ると、常に頭は斜めにしていなければならないくらい、狭いです。
※念の為書きますが、私は特段座高が高い訳ではありません。
私としては、リアシートを無くして、その分ラゲッジスペースを広げてくれた方が、更に使い勝手がよくなって良いのにな、と思ったほどです。
だって、座れないシートなんて無駄な存在ですからね。
シートのままだと、積むときに気を遣う荷物だって、ありますからね。
これがもし、トランクからフラットに荷室にできるのなら、ロードバイクを積んでみたり、色々な趣味の世界とマッチングして広がると思うんだけどな~。
まあでもそうすると高級路線からは少し外れてしまうので、難しい点もありますけどね。
一応、結論付けておきますと、私がRCFを買うか・買わないか という結論付けをすると、
『買わない』
です(^_^;)
※実は同日、GS300hの試乗もしました。
GSで一番売れているグレードとの事だったので、パワー的に私の満足いく程度の物なのかどうかを確認したくて。
結論としては、満足な『パワー』は感じない、いたって普通の街乗りクルマでした。
万人受けする、街乗りクルマとしてはとても良いクルマだと思います。
けどこれも、私は 『買わない』 です。
豊田章男さんの言葉を借りると、
『ワオ!』
が無いんですよね・・・
GS450hだったらどうだろうか。
それについては、試乗はまた次回とします。
それでも不満なら、本当にGSFしかないな・・・