今日はバス君の車検のため
目黒のフラット4にお邪魔しました。
平日だったのでお客さんは僕1人だけでした。
車検の受付がてら店内を見回していると
なんとKdFワーゲンが!
「えっ、フォルクス・ワーゲンのタイプ1ですよね?」
いいえ、違うんです。
KdFはカー・デー・エフと読み
正式名称はKraft durch Freude、日本語で歓喜力行団といいます。
暗い歴史ですが
ドイツでは1930年代頃ヒトラーが台頭していました。
ナチスの思想や理念を国民に知ってもらい、親しんでもらうために
KdFは様々なサービス(例、客船でのクルージング)を企画・提供する組織でした。
ヒトラーはVW(国民車)構想を掲げ
定額の積立貯金を一定期間すれば低額所得者であっても
誰でも車(ワーゲン)を購入できる「VW貯金制度」を謳い、
その車がKdFワーゲンでした。
ただ実態としては第二次世界大戦が始まり
工場は戦車等の生産にシフトしてしまい
購入の予約者は30万人を超えていたものの
1941年〜1945年(1945年の生産はなし)のドイツ敗北までに
630台しか生産されませんでした。
そして、多くはナチスの高官にデリバリーされ、
30万人の国民にはデリバリーされませんでした。
戦後、工場があるカー・デー・エフ・ワーゲン市は英国占領下となり
城の名前から現在のヴォルフスブルク市に改名されました。
廃墟と化した工場で、英国人アイヴァーン・ハーストは
キューベル・ワーゲンの部品を用いて
KdFワーゲンを1945年に再生産(厳密には従来のものより全長が150mm短い)し始め、
これがフォルクス・ワーゲンのタイプ1になります。
実はこの時ロゴの変更も行われて、
VWの文字から歯車がとれて、現在のものに近い形になりました。
長々と書いてしまいましたが
戦後生産されたのがフォルクス・ワーゲンのタイプ1
と覚えておけば大丈夫です。
車検が終わったらもう一回見てきます笑
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ワーゲンバス | 日記
Posted at
2020/07/28 10:35:51