
昨日、とあるNEWSにおいて・・・
広島県福山市鞆の浦の街並保存問題について特集されていた。
この話、結構前から有名であるが、大変な事になりそうなので、紹介します。
簡単な、鞆の浦のポイント。
1・非常に歴史的港町である。
2・名所、旧跡がしっかり残っている。
3・多くの映画、詩などの舞台となっている。
結果、観光で賑わう街になっている。
鞆の浦の問題点として、現在挙げられている主な内容は以下。
1・道路が狭く、クルマの往来が困難である。
2・観光客のクルマが路上に溢れている。
3・地域防災の課題あり
等々。
役所の考え。
港を埋立し、駐車場を整備。
現在街の両端まである道路を、海の上で繋ぐバイパスを整備して、上記を克服する。
その橋は、景観に考慮し『八つ橋』デザインにする。
結果、観光地として更なる賑わいが興る。
つまり、道路を整備すると、全てが上手くいく、らしい・・・
写真に見える港町眼前に、そして海上に、土木構築物が占拠する事になるのです。
どうですか?。
※私は基本スタンスとして、埋立反対です。また問題点として挙げられる内容は、確かに問題ですが、役人の提案する貧しい発想には反対です。そして、本当の問題は、役人主導の計画であると考えます。良い結果には必ずならないと確信します。
ということで・・・
『便利になればいいじゃん』と聞こえてきそうですが、間違いです。
街は現在、年間100万人の観光客で賑わっているそうです。
その賑わいは、海と港と、古建築と、そして背後に控える山という、組合せが大事であり、観光地として栄える事を、今後も考えるのであれば、何故、道が不便だろうが、そこに人が訪れるのかを、原点回帰し考えるべきです。
クルマの流入をコントロールする事は望ましいですが、安易に海沿いに駐車場等々を整備していては、海と街が切り離され、結果魅力半減し、観光客は減るでしょう。
どこにでもある、今の日本の貧しい港湾風景。クルマが行き交うだけで、人の意識がつなげられなくなる、空間断裂。
観光で訪れる方は、NEWSでこう言っておられました。
『少々不便でも、美しいところには、再訪する。』
乱開発に邁進していた頃の思想は、薄れてきているのです。
役人だけが、貧困極まりない思想と、古の都市計画に縛られているのだと思います。
海上通過の橋を架ける案とは別に、水面下のトンネル案、街の背後の山にトンネル案があるようです。
街中は住民だけのクルマの往来に規制し、防災設備を埋設整備すれば、海上バイパスは必要なく、山側のトンネルで対応できると思いますが・・・。
例えば、ベニス・・・水上都市の周りに駐車場作ってますか?・・・
張巡らされている運河を埋めて、道路にしてますか?・・・
規模は違えど、車の流入を都市外で防ぎ、ソフト問題はそれなりに上手く対応しているように感じますが如何ですか?・・・。
白川郷・・どうです、メイン道路を外して整備しているでしょ?。
大事なのは、街のあり方、過去から繋がる現在を考えるにあたり、基本スタンスを変えてはいけないという事だと思います。
住まわれている方は便利にこしたことは無い。
観光の人は、このままが、風情があり良い。
このパラドクスを、偏った考えで紐解くのは、危険だと思います。
作ってしまうと、それはすぐには撤去できないのだから・・。
観光で生き延びることができる街なのは、必定なのだから・・。
しかし、埋立・橋架け案がかなり、進んでいるようです。
この、海を照らす『常夜灯』の先に、トラックがバンバン通るその風景・・どうなのでしょうか?
残念です。
ユネスコより、街並保存勧告が数度出されているようです。
一々ユネスコにそんな事を言われてしまう、そのこと事態が恥ずかしいことです。
世界遺産クラスとか、そんなことは重要では無くて、自分たちの誇れる国とは何なのかを、もっと考えるべきだと思います。
世界遺産に指定されなければ、大事なものを守れもしないのだろうか?。
クルマに乗る我々も考えなければならない事だと思います・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
何かあれば一言、宜しくです(笑)
Posted at 2008/03/11 13:12:47 | |
時事 | 日記